緊張型頭痛は、日々の姿勢や精神的ストレスなどによって起きるので、それだけ悩まされる頻度が多く、しかも、締めつけられているような頭の痛みと重苦しさで、毎日の仕事や家事に支障をきたしてしまいます。
この為、緊張型頭痛を繰り返すようになると、「いつ頭痛が起きるかわからない…」という不安から、予防に頭痛薬を飲むようになって、次第に頭痛薬を飲む機会や量が多くなるので、『薬物乱用頭痛』を引き起こす事があります。
しかし緊張型頭痛は、首や肩の過緊張が大きな原因になっているので、頭痛を防ぐには、薬の服用よりも、首や肩の筋肉のコワバリ状態を和らげて、流れづらくなっている血流を改善し、それによって首や肩の神経の興奮を鎮め、身体の回復力を取り戻す事が大切です。
【 慢性頭痛(頭痛持ち) 】
~ 緊張型頭痛(肩こり頭痛) ~
緊張型頭痛は、毎日の長時間の同じ体勢や不自然な姿勢、あるいは、日々の心配事や不安などの精神的ストレスなどが原因になっているので、『肩こり頭痛』とも呼ばれます。
しかも、日本人は、もともと肩こりに悩まされている人が多いので、緊張型頭痛が頭痛の中で約7割を占めるようになっています。
この為、「誰でも経験するよくある頭痛」と思われて、軽く見られがちですが、緊張型頭痛が起きると、後頭部や首筋に鈍い痛みがダラダラ続いたり、重苦しい感じになったりして、思考力が鈍って働かなくなるので、仕事や家庭の日常生活に大きな影響を及ぼしてしまいます
~ 慢性頭痛(頭痛持ち) ~
しかも、毎日の精神的ストレスや運動不足などが、緊張型頭痛の原因になっているので、それだけ発症頻度が多くなって、『頭痛持ち』と言われる『慢性頭痛』になりがちです。
『頭痛持ち』になると、繰り返す辛い痛みを、少しでも早く解消したくなるので、頭痛薬をいつも手元に置いて服用したり、頭痛の不安から予防的に鎮痛薬を常用したり、するようになります。
この結果、頭痛薬を飲む回数や量が、次第に増えてしまいます。
~ 我慢していると、痛みに敏感に ~
それでなくても、『頭痛薬の効果は“早めの服用”がポイント』とされているので、頭痛の兆候に気付いたら、すぐに頭痛薬を飲むようになります。
痛みを我慢していると、痛みが酷くなって脳が痛みに敏感になり、頭痛薬の効果が現れにくくなるからです。
この為、頭痛や頭痛の兆候が起きるたびに、早めに頭痛薬を服用する状態になるので、『頭痛持ち』の場合、「効果的に痛みを防ごう」と思って、頭痛薬を飲む回数や量が、どんどんと増えてしまいます。
【 薬物乱用頭痛 】
~ 薬の服用が増すと ~
しかも、「頭痛で仕事を休めない」とか、「周りに迷惑をかけたくない」といった、仕事や周囲の人達への責任感から、頭痛薬を飲む回数や量が増えてしまいます。
この結果、頭痛薬を服用する事が多くなると、以前と違って、頭の痛みの強さがゆっくりと時間をかけて強くなってきたり、痛みが変化しながら長引くようになったり、あるいは、頭重感や耳鳴りが慢性的になったりします。
頭痛を薬で抑え込んでいると、身体が持っている痛みの調整機能が低下してくるので、少しの刺激でも痛みを感じ易くなるからです。
~ 薬物乱用頭痛 ~
この結果、「鎮痛効果が持続しない」とか、「薬の効果が感じられない」、「薬を飲んでいるのに、毎日頭が痛い…」といった状態になったり、いろいろな頭痛薬を飲み比べたりするようになります。
しかし、痛みの調整機能が低下すると、頭痛薬を服用しても、しばらくすると、「また頭が痛くなって、薬を飲んでしまう…」、という状態になります。
この為、いつもバッグに頭痛薬を入れて、2~3日に1回のペースで服用するようになり、気が付くと『薬物乱用頭痛』の状態になりかねません。
~ 一時的に楽になる特徴から ~
薬物乱用頭痛は、頭痛薬を毎月10回以上飲むようになると、薬物乱用頭痛に陥る可能性があるので、緊張型頭痛、片頭痛に次いで、3番目に多い頭痛タイプになっています。
ところが、薬物乱用頭痛は、薬を飲むと、「頭痛が、一時的に楽になった感じになる」という特徴があります。
この為、頭痛への不安や恐れがあったり、あるいは、仕事や周囲の人達への責任感がプレッシャーになると、薬物乱用頭痛に陥る事が分かっていても、頭痛薬に頼って、薬の量を増やしたり、頻繁に薬を服用したりしてしまいます。
【 リラックス法と、その難点 】
~ リラックス法の勧め ~
病院では、このような『薬物乱用頭痛』を避ける為に、薬の使用を、月に15日を超えないようにしています。
この為、急場をしのぐ場合には薬を勧めますが、やはり、できるだけ薬に頼らずに、リラックス法によって、ストレスや疲労などによる血行の悪化を防いで、頭痛を無くす事を目標にしています。
例えば、後頭部や首の後ろから肩・背中にかけての筋肉が緊張すると、緊張型頭痛が起きてくる事を自覚してもらう事や、長時間同じ姿勢をとり続けないようにする事、そして、前かがみ姿勢の是正、体操、マッサージ、入浴、精神的リラックス、などのリラックス法を勧めます。
~ 工夫が必要なリラックス法 ~
しかし、リラックス法は、少しずつ筋肉や血行の回復を高めていく方法なので、すぐに効果が出ません。
しかも、自分で、首や肩のマッサージやストレッチをしていても、仕事や家事をしていると、いつの間にか、首や肩の筋肉の緊張が強まります。
この為、リラックス法を毎日繰り返す事や、時間の合間に適度な運動を取り入れて、首や肩の疲労や緊張を和らげる工夫が必要になります。
~ 筋肉のコワバリや、神経の過敏状態の解消 ~
また、肩こり性の為に、首や肩の筋肉のコワバリが慢性化していたり、凝り感や痛みを絶えず感じていたりすると、なかなか頭痛改善の効果が現れません。
この状態になると、コワバリ解消に手間と時間がかかったり、広い範囲の神経が過敏状態になっていたりするからです。
このような状態を改善するには、コワバリ箇所を確認して、筋肉の付け根から柔軟性を回復させたり、あるいは、柔軟性の回復の為に、筋肉を一方向に伸ばすだけでなく、多方向に伸ばしたり、更に、首や肩の土台が背中なので、背中の筋肉を確認して、背中のコワバリを解消する事が必要です。
【 シコリができると 】
~ 頭痛持ちの、シコリ ~
更に、『頭痛持ち』になると、首や肩の筋肉の内部に、ズキズキと痛みを感じるシコリができている事が多いので、このシコリを解消する事が重要になります。
シコリからズキズキとした痛みを感じていると、その痛みで筋肉が緊張して、血行が悪化するので、緊張型頭痛を起こす原因になるからです。
しかも、シコリからの痛みや不快感が長引いていると、首や背中を通っている自律神経の交感神経を刺激して、肩こりや、肩のダルサ、疲れやすさ、胃腸の悪化、血圧上昇、なども引き起こします。
~ セルフマッサージやストレッチ ~
シコリは、皮膚の上から触ると、首や肩の筋肉の内部に、コリコリとしたカタマリが潜んでいるのが感じられます。
しかし、セルフマッサージやストレッチで筋肉を伸ばしても、シコリ部分が硬く凝り固まっているので、柔軟性を回復させる事が困難です。
シコリ周辺の筋肉は伸ばせても、シコリを引き延ばす事ができないからです。
~ シコリ解消 ~
この為、シコリを解消するには、シコリ部分の血流が極度に低下し、それによって筋肉がコワバッタ状態になっているので、シコリから伸びている毛細血管の血流を回復させる事がポイントになります。
シコリから多方向に伸びている毛細血管を意識して、多方向に、無理が無いように筋肉を引き伸ばし、シコリ内部の毛細血管の柔軟性を回復させる事が必要です。
また、周囲の筋肉もバランスよく回復させる事が必要なので、肩や肩甲骨周りの筋肉を含めて、筋肉のコワバリを確認して、解消させる事も必要です。
【 当院の緊張型頭痛の治療 】
~ 東洋医療をベースにしたマッサージ治療 ~
当院は、昔から、疲労や緊張などの慢性化による筋肉由来の痛みの解消を行っている、東洋医療をベースにしたマッサージ治療で、緊張型頭痛の改善と解消を行っています。
緊張型頭痛が、首や肩の筋肉の過緊張と、それによる血行悪化によって起きているので、東洋医療をベースにしたマッサージ治療が、症状の改善や解消に適しているからです。
また、マッサージ治療が、身体の疲労感や緊張感を解消させる効果があるので、それによって心身のストレスが緩和されると、緊張型頭痛の改善や解消につながります。
~ ツボ反応の利用 ~
当院では、主に問診と触診法で、患部の首や肩を含めて、首や肩に関係する上半身全体の、筋肉のコワバリ箇所やシコリの有無を確認しています。
更に、ツボ反応を利用し、「筋肉内に押すと痛みを感じる箇所」、「筋肉が疲労し易い箇所」、「筋肉が固く伸びにくくなっている箇所」などを、確認しています。
ツボが神経や血管が集まっている箇所なので、身体に不調があると、関係する特定のツボに痛みや硬さとなって現れるので、これら箇所は、筋肉の伸び縮みができなくなって、毛細血管の血行を悪化させているので、その周辺の神経を刺激して、頭部の痛みや不快感を強めているからです。
~ シコリの解消 ~
これら後に、マッサージ治療で、①血行やリンパの流れの回復、②筋肉の弾力性や柔軟性を高める、などで疲労物質を排出し、③敏感になっている神経を鎮め、首や肩の痛みや違和感を改善しています。
更に、痛みを発しているシコリには、ツボが神経や血管が集まっている箇所なので、ツボ刺激を利用して、神経の過敏を解消して不快な痛みを無くし、筋肉の働きを回復させています。
反応が現れているツボに、適切な刺激を与えると、その刺激に順応して痛みや違和感が減少したり、筋肉内の血流が改善したりする効果があるので、緊張型頭痛のシコリの解消にも、効果的な治療法になるからです。
~ 身体の回復力を取り戻す ~
緊張型頭痛は、首や肩の疲労や緊張などの慢性化による痛みなので、頭痛薬による鎮痛作用より、心身の疲労や緊張を解消させて、それにより首や肩の神経の興奮を鎮め、身体の回復力を取り戻す事が大切です。
当院は、触診による患部の確認と、東洋医療に基づくマッサージ治療によって、筋肉の緊張解消、血管やリンパの循環改善、神経圧迫の回復などを行い、緊張型頭痛の改善治療を行っています。
マッサージの施術時間は、15分からです。 関連する痛み・しびれなどの症状の、ご相談は、[メール]、または[電話]で、お受けしています。