何気なく顔を上に向けた時や、振り向いた時に、首から肩や肩甲骨にかけて、当然、ピリピリ・ジンジンとした痛みとしびれが走り、首や肩の筋肉が引きつってしまう事があります。
これは、首の筋肉のコワバリが強まっていたり、あるいは、首の筋肉のコワバリで首の骨が変形したりすると、首の神経通路部分が狭まるので、首の動作や緊張がキッカケになって、首の神経を圧迫して刺激してしまうからです。
首の筋肉の疲労と過緊張をそのままにしていると、首の痛みとしびれを繰り返すようになったり、痛みとしびれが酷くなったりするので、日々の生活に不自由さや支障が出る前に、首の筋肉のコワバリを解消させる事が大切です。
【 首の筋肉のコワバリから 】
普段はそれほど気にならなかったのに、上を見上げた時や、重さのある荷物を肩にかけた時に、いきなり、首から肩や、肩甲骨の内側に、強い痛みやしびれが起きる事があります。
これは、首の骨から出ている神経の通路部分が極めて狭いので、過労や過緊張などで首や肩の筋肉がコワバルと、ますます神経の通路部分を狭めてしまうので、首を傾けたり、首の筋肉に力が入ったりすると、筋肉のコワバリが首の神経を圧迫して、刺激してしまうからです。
日本人は、肩こりが国民病と言われるほど多いので、首から肩への痛みを伴う“しびれ”の原因は、9割近くが肩こりと言われています。
しかも、デスクワークが長かったり、座っている姿勢が悪かったりすると、首の筋肉は、薄くて小さい筋肉で構成されているので、首の筋肉にとって大きな負荷になります。
中でも、やせている人は、首から肩の筋力が弱く、肥満型、猫背、なで肩などの人は、首の筋肉に負荷がかかり易くなります。
この為、このような体型の人が、毎日、デスクワークで、うつむいた姿勢で前かがみになっていたり、PC画面を覗き込む為にストレートネックの状態になっていたりすると、首の筋肉の疲労や緊張が大きくなって、コワバリが強まるので、頭を動かした時に、狭い隙間を通過している首の神経を圧迫して、しびれが起き易くなります。
また、首の筋肉は、ストレスを強く感じていると、首の筋肉の緊張が強まる性質があるので、これによっても、しびれが起き易くなります。
これは、『胸鎖乳突筋』と呼ばれる首の太い筋肉が中心になって、首を曲げたり回転させたりしていますが、『胸鎖乳突筋』は精神的なストレスに影響され易い筋肉なので、ストレスを強く感じると、昔から『借金で首が回らない』と言うように、首の筋肉がコワバッテ、首を曲げたり回転させたりする事ができなくなるからです。
この為、仕事や家庭の心配事などで精神的な緊張が強まると、『胸鎖乳突筋』がコワバッテ、首全体のコワバリや喉の圧迫感がしてくるだけでなく、このような状態の時に、何気なく頭を後ろに反らしたり、横に傾けたりすると、首のコワバリが首の神経を圧迫して、首から肩に痛みを伴う“しびれ”を起こす事があります。
【 首の骨の変形によって 】
また、首の骨の変形によって、首から肩への痛みを伴う“しびれ”を起こす事があります。
これを『頚椎症(けいついしょう)』と言って、首の筋肉のコワバリが長く続いたり、強まったりすると、それによって首の骨の並びが引っ張られて歪んだリ、首の骨の関節面がズレたりして、首の骨の変形が生じるので、この結果、首の神経を圧迫刺激してしまうからです。
特に、中高年になると、首の骨と骨との関節が狭くなったり、クッション役をしている椎間板の厚みが失われたり、骨の老化で首の骨の一部に小さな棘(とげ)ができたりして、首の骨の変形が生じてくるので、首からのしびれが起き易くなります。
頚椎症は、むち打ち症のような事故でなければ、ほとんどが、首の筋肉のコワバリが原因になっています。
この為、首の筋肉のコワバリ側に、首にしびれや痛みが起き始め、最初は、何かのキッカケで“一時的”に起きる程度ですが、首の筋肉のコワバリが増すにつれて、首の骨の変形が進むので、だんだんと痛みとしびれの範囲が拡がったり、“慢性化”したりします。
また、首の関節面の軟骨も、劣化してすり減ったり、滑らかさが失われたり、ズレが生じたりするので、首を動かすと、骨どうしがゴリゴリと擦(す)れるような音がしたり、動きがゴツゴツとして制限された感じになったりします。
しかし、加齢によって首の骨の変形があっても、しびれや痛みが現れなかったり、軽い程度であったりする事が多くなっています。
加齢によって首の骨に変形が生じていても、首から肩にかけて、筋肉の柔軟性や弾力性が保たれて、筋肉のコワバリが少ないと、神経の通路部分の隙間が維持されるので、首の神経を圧迫したり、刺激したりする事が無いからです。
また、筋肉の柔軟性や弾力性が保たれていると、首の骨の変形予防になるので、首からのシビレや痛みも防げるようになります。
【 病院の保存療法と、ストレッチ 】
整形外科での治療は、首の骨に変形があっても、首の筋肉のコワバリを緩めたり、解消したりする事で、神経への圧迫を無くし、神経が刺激される事を防げるので、首の筋肉の柔軟性を回復させる『保存療法』が中心です。
例えば、首の牽引療法をしたり、温熱・レーザー・低周波などで、首の筋肉の柔軟性を回復させたり、頭を後方へ反らして、首の神経を刺激しないように生活指導をしたりします。
しかし、保存療法は、自然回復を待つ治療になるので、どうしても、長期の頸椎カラーの着用や、数か月以上の通院が必要になります。
この為、首の症状を早く回復させる為に、自分で首の柔軟性を回復させるストレッチが勧められますが、ストレッチ効果が現れるには、“症状への理解”と“繰り返し行う努力”が必要になります。
“症状への理解”が必要になるのは、大雑把でも、首や肩の筋肉の構成と、自分の患部の筋肉の位置が分かっていないと、一生懸命ストレッチを行っても、肝心の治療箇所が的外れになるからです。
また、“繰り返し行う努力”が必要なのは、首が体重の1割ぐらいの重さの頭を支え、絶えず負荷がかかり続けるので、ストレッチを繰り返し行わないと、なかなか改善効果が現れないからです。
更に、「首こりがひどい」とか「普段から首が回らない」場合や、「首から肩への痛みを伴う“しびれ”が繰り返している」場合には、首だけでなく、肩や背中の状態も確認して、関係する筋肉の柔軟性回復も併せて行う事も必要です。
特に、「肩甲骨の内側や脇の下に痛みがある」、「仰向けで寝ていると症状がひどくなる」などの自覚症状がある場合には、背骨の筋肉のコワバリが首のコワバリに影響して、首から肩への痛みを伴う“しびれ”を引き起こしている可能性があります。
また、姿勢の悪化から、首の筋肉の負荷が大きくなっている事もあるので、背中全体の筋肉の柔軟性や肩関節の動きをチェックして、背中全体のコワバリ箇所を改善する事が必要です。
【 当院の、首のコワバリやシコリの解消治療 】
首から肩への痛みを伴うしびれは、首の筋肉のコワバリだけでなく、首や筋肉のコワバリ内に発生する“シコリ”も、しびれを引き起こす大きな原因になります。
シコリができると、血行が遮断されてシコリ内の神経が異常興奮を起こし、それにより、ますます筋肉の疲労や緊張を強めるので、「首こりがひどい」、「普段から首が回らない」から、「首から肩への痛みを伴う“しびれ”」を引き起こすからです。
この為、当院では、マッサージ治療にツボ治療を加えて、首の筋肉のコワバリやシコリを解消させて、首の柔軟性や弾力性を回復させ、首から肩への痛みを伴う“しびれ”の改善を行っています。
これは、東洋医療のツボ(経穴)の位置が、筋肉のコワバリやシコリができる箇所と、ほぼ一致し、重なり合っているからです。
しかもツボは、神経や血管が集まっている箇所なので、身体に不調があると、関係する特定のツボに痛みや硬さとなって現れ、身体に異常が起きている事を知らせてくれるだけでなく、反応が現れたツボに適切な刺激を与えると、その刺激に順応して、痛みや違和感が減少したり、筋肉内の血流が改善したりする効果があります。
また、ツボ治療をマッサージ治療の中に加える事で、血管内の溜まった老廃物を押し流して、神経の興奮を和らげるので、リラックス効果もあります。
更に、身体の疲労や緊張や、姿勢の悪化などによる肩や背中などのコワバリも、首から肩への痛みを伴うしびれを起こす原因になるので、ツボ治療とマッサージ治療を併用して、肩や背中の筋肉の柔軟性を回復させています。
これにより、体調の回復効果も期待できるので、肩こりや腰痛などの痛みを改善させる効果があるだけでなく、「何となく身体の調子が悪い」といった体調の不調も、改善効果が期待できます。
特に40代以降になると、首の筋肉のコワバリや、骨の変形から、肩こり、首の痛み、しびれ、などが多くなるので、コワバッタ首や背中の筋肉の弾力性や柔軟性を回復させて、体調を保つ事が必要です。
疲労や緊張などの慢性化による筋肉由来の痛みには、東洋医療をベースにしたマッサージ治療が、昔から回復実績があり、しかも、安全な治療法です。
当院は、安全で安心して治療を受けられるように、マッサージ治療にツボ治療を加え、筋肉の柔軟性を取り戻し、神経や血管の圧迫や、骨の並びの歪みを回復させ、症状の改善を行っています。
マッサージの施術時間は、15分からです。 関連する痛み・しびれなどの症状の、ご相談は、[メール]、または[電話]で、お受けしています。