“肩こり頭痛”と言うと、緊張型頭痛をイメージしますが、頭が「ズキンズキン」と激しく痛む片頭痛も、『自律神経の不安定』が強まる為に、頭痛が起きる前に、肩の凝り感や重ダルサが、かなり強く現れます。
しかも、一般的な肩こりと違って、片頭痛の場合には、「首や肩が、グッと張ってくる」、「肩の急な凝り感やダルサ」、「後頭部に、凝りが拡がってくる」などの、頭痛を引き起こす神経を刺激するような、特徴的な肩こり感やダルサが現れます。
この為、片頭痛の予防や軽減には、頭痛を引き起こす不快な刺激を和らげて、体調を回復させる事が必要なので、肩こり感や重ダルサなどの片頭痛の“前触れサイン”に気付いたら、首や肩のコワバリや血流を改善し、神経の興奮を鎮め、体調を安定させる事が大切です。
【 片頭痛の原因 】
~ 片頭痛の痛み ~
片頭痛の患者は、女性が男性よりも3倍以上にもなっていて、特に30歳代女性のうち、約20%は『片頭痛持ち』と言われています。
片頭痛が起きると、ズキンズキンと脈打つような頭痛発作が繰り返されて、頭の中でガンガンとする強い痛みが続く上に、少しでも頭を動かすと、余計に痛みが強まるので、仕事や生活に支障をきたしてしまいます。
しかも、頭痛が起きるたびに、だんだんと痛みを起こす神経が敏感になってくるので、始めは月に1~2度程度だった片頭痛が、1週間に1度と周期的に繰り返すようになります。
~ 血管の急激な拡張 ~
片頭痛が起きるのは、忙しさから解放された時や、仕事が一段落してホッとした時に、頭痛発作が起き易くなると言われます。
よく言われるのが、平日の間、ずっと仕事を頑張り続けた後、休日になって気分が緩んだ時に、いきなり頭が、「ズキンズキンと脈打つように痛み出す」、というケースです。
この事から、片頭痛が起きる原因は、忙しさやストレスなどで、血管の収縮や拡張のリズムをコントロールしている自律神経が不安定な状態になると、気持ちが緩んだ時に、それまで収縮していた脳の血管が“急激に拡張”してしまい、血管外側の神経を刺激する為と考えられていました。
~ 脳血管の神経が強く反応 ~
しかし片頭痛は、寝過ぎや寝不足、天気が崩れる前、気温の寒暖差を強く感じた時、あるいは、女性の場合にはホルモンのバランスが崩れた時なども、しばしば起きます。
この事から、最近では、『自律神経が不安定になって、脳の血管を囲んでいる神経が敏感に反応する状態になると、血管周りのチョットした刺激や変化でも、痛みの反応が出易くなる』と、考えられています。
自律神経の不安定化によって、脳の血管を囲んでいる神経が敏感な状態になるので、脳の血管が拡張した時に、脳の血管を囲んでいる神経が強く反応して、激しく痛みを感じてしまうという考え方です。
【 片頭痛の前触れサイン 】
~ 自律神経の不安定から ~
片頭痛が起きる原因として、従来の“脳の血管の拡張説”と、最近の“痛みの反応が強まる説”の二通りありますが、どちらにしても、血管の収縮や拡張をコントロールしている自律神経の働きが不安定になる事で、片頭痛が起き易くなります。
これは、自律神経が“五感”や“感情”といったセンサーと連携しながら、身体のバランスを保っているので、自律神経の不安定から乱れが生じると、脳の血管を囲んでいる神経が敏感になる上に、血管の収縮や拡張のリズムが失われて、急激な拡張が生じる為です。
この為、自律神経が不安定になって、「だるい」、「肩がこる」、「冷える」、「疲れ易い」、「食欲が無い」、「眠れない」、「イライラする」、などの“体調悪化”に悩まされると、片頭痛発作が起き易くなります。
~ 前触れサイン ~
片頭痛の起きるプロセスが、『自律神経の不安定』と深く結びついているので、片頭痛に悩む人の33%~87%に、片頭痛前に、体調悪化の『前触れサイン』を感じています。
例えば、「何となく頭が重い」、「首や肩がこる」、「肩のダルサ」、「胃や腸が気持ち悪い」、「あくび(眠気)が出る」、「甘い物を食べたくなる」、「イライラする」、などです。
多くの場合、片頭痛の始まる数時間から1~2日前に『前触れサイン』が現れ、だいたい5分から60分続き、その後、いったん元に戻り、その後、片頭痛が始まります。
~ 片頭痛の予防や対策に ~
この為、この“前触れサイン”が、片頭痛の予防や対策をする上で、大きなヒントになります。
片頭痛が起きる前の“前触れサイン”に気付いたら、不安定になっている自律神経の働きを回復させる為に、緊張やストレスによる身体のコワバリ箇所をチェックし、それらを解消させる事で不快感を和らげる事です。
これによって、身体に感じる不快感が減少し、体調を取り戻してくると、血管の収縮や拡張をコントロールしている自律神経の働きも回復してくるので、血管を取り巻く神経の敏感状態が解消されて、血管が急激に膨張するリスクを減少させる事ができます。
【 肩こりが前触れサインになる、3つの理由 】
~ 肩こり感や、肩のダルサ ~
片頭痛の“前触れサイン”の中でも、片頭痛が起きる前のシグナルとして、片頭痛患者の75%の人が、肩こり感や肩のダルサを感じています。
これは、首や肩の筋肉が、重い頭を支えながら動かしているので、『自律神経の不安定』が起きてくると、首や肩の筋肉がコワバッテ、血行が悪くなり、肩こり感やダルサが起き易くなるからです。
しかも、一般的な肩こりと違って、片頭痛の場合は、頭痛を引き起こす神経を刺激するような、「首や肩が、グッと張ってくる」、「急に肩こり感がしてくる」、「後頭部に、凝りが拡がってくる」などの、特徴的な現れ方をします。
~ 首が自律神経の通り道 ~
また、片頭痛の“前触れサイン”として、肩こり感やダルサが現れる理由として、首が、脳から続く自律神経の通り道になっている事も、大きく影響を与えています。
ストレス、睡眠不足、睡眠過多、天候の変化などで、『自律神経の不安定』が増してくると、自律神経の通り道になっている首や肩の血行を悪化させて、肩こり感やダルサが起き易くなるからです。
このように、肩こり感やダルサと片頭痛は、一連の過程になっているので、「何となく身体の調子が悪い」と感じ始め、それに伴って、不快感を伴う肩こり感やダルサが起きてくる場合は、『自律神経の不安定』によって、片頭痛の“前触れサイン”が現れている事が予測されます。
~ 片頭痛を発生させる三叉神経 ~
しかも、脳の血管を取り巻いて片頭痛を発生させる『三叉(さんさ)神経』は、首の付け根に伸びている神経から、影響を受けます。
この為、ストレス、睡眠不足、睡眠過多、天候の変化などで、首の付け根部分が緊張して神経が刺激されると、『三叉神経』が活性化(興奮)して、片頭痛の“前触れサイン”として、肩こり感やダルサを引き起こすので、
「何となく頭痛がきそうだ」という漠然とした予感を感じる事があります。
そして更に、三叉神経への刺激が続いたり増したりして、三叉神経が興奮状態を引き起こすと、『三叉神経は、脳内で一番大きな神経』なので、頭の中をズキズキ、ガンガンと激しく響くような痛みを引き起こしたり、胃や腸がムカムカしてきたり、嘔吐したくなったりします。
【 当院の、片頭痛の予防治療 】
~ 頭痛体操 ~
片頭痛の予防や対策として、いろいろなケアの方法がありますが、その中でも『頭痛体操』は、首や肩のコワバリを緩め、首や肩の敏感になっている神経を和らげる作用があるので、頭痛の予防や軽減に広く勧められています。
しかし、『頭痛体操』は、頭と首を支える筋肉のコワバリと血行悪化を解消して、過敏になっている神経過敏を鎮める事が目的なので、効果が現れる為には、首や肩の過敏になっている“圧痛点(凝り)”をチェックして確認する事と、その圧痛点をうまく和らげて、解消する事が必要です。
当院では、『頭痛体操』の代わりに、東洋医療をベースにしたマッサージ治療とツボ治療で、片頭痛の引き金となっている圧痛点(こり)をツボ反応で確認し、それらを解消させ、それと共に体調の改善を行って、片頭痛の予防や対策を行っています。
~ 神経や血管が集まっているツボ ~
これは、ツボが、神経や血管が集まっている箇所なので、身体に不調があると、関係する特定のツボに痛みや硬さとなって現れ、身体に異常が起きている事を知らせてくれるだけでなく、反応が現れたツボに適切な刺激を与えると、その刺激に順応して、痛みや違和感が減少したり、筋肉内の血流が改善したりする効果があるからです。
この為、片頭痛の場合にも、コワバッタ筋肉内の血流を回復させたり、痛みや違和感を減少させたりして、敏感になっている神経の興奮を鎮めたり、体調を安定させたりする効果があります。
特に、肩こり感や肩のダルサなどが起き、「何となく頭痛が起きるのでは?」と思った段階で、これらの症状を解消させて、敏感になっている神経を鎮めると、片頭痛の予防や軽減につながります。
~ 安全に、無理がなく ~
更に、マッサージ治療で、血行やリンパの流れを改善し、筋肉の弾力性や柔軟性を回復させると、敏感になっている神経が安定してくるので、自律神経への負荷を和らげる効果があります。
身体の回復力が追いつかずに、疲れや痛みとなって現れていたのを、血行やリンパの流れを改善し、筋肉の弾力性や柔軟性を高めると、神経の異常な興奮を鎮め、身体の回復力を取り戻してくるからです。
また、東洋医療をベースにしたマッサージ治療は、昔から、崩れかかった身体のバランスを、安全に、無理のない方法で、回復させる手技療法なので、片頭痛の予防や対策に安心して受けられます。
~ 東洋医療をベースにしたマッサージ治療 ~
片頭痛の予防対策には、心身の疲労や緊張を解消させて、首や肩の血流を回復させ、自律神経の負荷を減らす事が必要なので、昔から身体の回復力を取り戻し、体調の改善を行っている東洋医療をベースにしたマッサージ治療が適しています。
当院は、片頭痛の予防や対策に、東洋医療をベースにしたマッサージ治療にツボ治療を加えて、首や肩の筋肉の柔軟性と血行を回復させて、不快感や痛みを和らげ、敏感になっている神経の興奮を鎮める治療を行っています。
マッサージの施術時間は、15分からです。 関連する痛み・しびれなどの症状の、ご相談は、[メール]、または[電話]で、お受けしています。