お腹が冷えている感覚があれば、お腹が冷えないように厚着をしたり温めたりしますが、ストレスや疲労の蓄積、運動不足、オフィスの冷房などで、内臓の血流が低下し、お腹に冷えが起きた場合は、手足は温かく感じられるので“お腹の冷え”に気付きにくくなります。
しかし、お腹の冷えで、下痢や便秘、そして腹痛に苦しめられるだけでなく、内臓の働きが乱れて体調が悪化し、頭痛、倦怠感、風邪、イライラ、などにも悩まされるので、原因が不明の“お腹の冷え”のように感じます。
この為、「便秘や下痢を繰り返す」、「お腹を触ると冷たい」などがあって、更に、「いつも身体がダルイ」、「疲労が溜まり易い」、「デスクワークで座り続けている」、「肩こりや腰痛に悩まされる」などがある場合は、ストレスや疲労による“お腹の冷え”を疑って、体調の回復と身体の血行改善を行う治療を受ける事が大切です。
【 内臓型冷え性(隠れ冷え性)】
冷え性と言うと、「手足に寒さや冷たさを、いつも感じる」とか、「身体が冷えて、温まらない」などを思い浮かべますが、ストレスや疲労によって、内臓の血流が低下して、内臓が冷えてしまうタイプがあります。
これを『内臓型冷え性』と言い、「身体に何となく寒気を感じる」といった事もありますが、手足は温かく感じられる為に、冷えの自覚の無いまま、お腹が冷えた状態になるので『隠れ冷え性』とも呼ばれます。
内臓に自覚の無い冷えが起きるのは、しっかり休んでいるつもりでも疲労やストレスを溜め込んでいたり、毎日エアコンの効いた部屋で過ごしていたり、運動量が減っていたり、ビールなどの冷たい飲み物を摂る機会が多かったりすると、気付かないうちに、内臓の血流が低下し、内臓の温度が保たれなくなってくるからです。
この結果、『内臓型冷え性』になると、下痢や便秘だけでなく、我慢できないような腹痛を繰り返すようになります。
腹痛が繰り返されるのは、お腹が冷えた状態になっているので、身体が熱を産み出そうとして、“腸が急性の強い収縮(=痙攣(けいれん))”を起こしてしまう為です。
この痙攣を鎮める為には、“お腹の冷え”による反射作用なので、余計に腸の筋肉や神経を刺激しないように、膝と腰を曲げた前かがみ姿勢になって、お腹に余計な力が入らないようにして、内臓の負担が少なくなるように、右側を下にして寝るのが良いとされています。
また『内臓型冷え性』は、内臓の血流低下で、身体全体の血行も悪くなってくるので、見た目に、顔色が悪い、手足がむくむ、肌トラブル(肌荒れ・シミ・そばかす・くすみ等)、なども起きてきます。
そして、血行や体調の悪化により、身体のダルサ、寝つきが悪い、朝起きるのがつらい、頭痛や肩こり、腰痛なども引き起こします。
しかも、身体内部の体温低下によって、健康を保っている免疫細胞が不活発になるので、風邪を引き易くなったり、病気がちになったりします。
【 ストレスの解消と、体調の回復も 】
『内臓型冷え性』を起こす代表的な原因として、「毎日のストレスや疲労」、「エアコンによる長時間の冷房」、「運動不足」、の3つが挙げられています。
内臓は自律神経に支配されているので、これらによって自律神経の働きが不安定になると、内臓の血管が収縮して血行が悪くなり、体温調節の働きがうまくいかなくなってしまうからです。
この為、若い男性も『内臓型冷え性』に悩まされて、仕事中に何度もトイレに行きたくなったり、あるいは、通勤途中でも急にトイレに行きたくなったりしてしまいます。
特に、デスクワークで、毎日、座ってジッとしている時間が多いと、下半身の筋肉を動かす事が無くなってくるので、腰やお腹周りの血流が悪くなりがちです。
更に、仕事や人間関係などのストレスを感じていると、姿勢を支える身体の中心部分の筋肉の収縮が強まって、身体の血行が悪くなるだけでなく、血管の収縮で毛細血管がいびつに歪んで蛇行したり、血行悪化で血管内部の詰まりが生じたりするので、ますます、身体の中心部分の血行が悪化します。
この為、『内臓型冷え性』を改善させるには、毎日のストレスや疲労、エアコンによる長時間の冷房、運動不足などが関わっているので、体調を回復させて、身体の回復力を取り戻す事が重要です。
このような対策として、通常、ストレスの解消や、リラックスできる時間をつくって血行を回復させる、運動不足の解消、などが勧められています。
しかし、体調悪化が続いて、身体のダルサ、寝つきが悪い、朝起きるのがつらい、頭痛や肩こり、腰痛などがある場合には、悪化している身体の血行を解消させるだけでなく、身体の回復力を取り戻して、体調を改善させる必要があります。
この為、身体の疲労箇所や緊張箇所などをチェックして、これらを解消させ、敏感になっている神経を回復させる事が必要です。
【 冷えは、漢方医学の概念 】
『内臓型冷え性』は、お腹を触ってみると「冷たい!」と感じたり、「お腹あたりが、何となく冷えている気がする」と感じたりします。
これは、内臓にいろいろな臓器が寄り集まっている事から、多くの毛細血管が集まっているので、疲労やストレスなどで内臓の毛細血管が収縮してしまうと、血流量が減少し、お腹などを冷やしてしまうからです。
そして更に、ストレスや疲労などが増したり続いたりすると、内臓の働きの低下や不安定が起き始めて、下痢や便秘、そして腹痛などが起きるようになります。
しかし、病院に行って「お腹の“冷え”で、悩まされている」と言っても、期待するような、お腹の冷えを解消するような治療が受けられません。
“冷え”と言う概念は、もともと漢方医学の概念で、いろいろな個人の体質(タイプ)がいる中で、漢方医学の物差しから判断して『身体が冷えやすい体質(タイプ)』の事を言っているからです。
病院でも、体温を測って36℃未満の状態を『低体温』と言いますが、この『低体温』の意味は、体内で生み出される熱量が少ない事を言っているので、一般に言っている“冷え”とは、全く意味や内容が全く違います。
このように、西洋医学では“冷え”という概念は存在しないので、病院では、『冷え性』を、自律神経失調症によって、身体の体温調節機能が乱れた状態と診断します。
この診断に沿って、治療法は、精神的なストレスや緊張を減らすように生活指導をする事と、お腹を冷やさないように保温を勧める事、そして、血流効果のあるビタミン剤の処方が、一般的な処方になります。
これらの治療で効果がある事もありますが、お腹の冷えによる体調の悪化に悩んでいる人にとって、「思っていた治療とは、今ひとつ・・・?」、という結果になります。
【 ツボ反応を利用した、当院の冷え治療 】
『内臓型冷え性』は、ストレスや疲労が主な原因になっているので、身体の不調箇所が分かりづらく、具体的な回復方法が見つかりづらくなります。
この為、当院では『内臓型冷え性』の改善に、身体の不調時に現れるツボ反応を利用して“治療点”を探し、その治療点を中心に、マッサージ治療とツボ治療で、血行や体調の改善を行っています。
これは、ツボが、神経や血管が集まっている箇所なので、体調に変化が起きると“反応点”として身体の異常を知らせる性質や、“治療点”として症状を改善する効果があるので、本人の自覚の無いまま、お腹が冷えてしまう『隠れ冷え性』に、極めて有効な治療法になるからです。
このようなツボの働きがあるので、お尻や太もものツボを確認して刺激すると、お尻や太ももは、血行を促進させる“筋肉ポンプ”の働きをしているので、停滞していた内臓への血行が改善され、“お腹の冷え”の効果的な解消法になります。
また、体調を保っている自律神経が背中から腰にかけて通っているので、神経や血管の通り道になっているツボを刺激すると、腰の筋肉の柔軟性と血行が促進されて、腰やお腹にジンワリと温かさが戻ってくるのを感じられます。
そして更に、マッサージ治療で、お尻や太もも、そして腰周辺から背中の筋肉の弾力性や柔軟性を高めたり、膝関節や股関節のコワバリを解消させたりすると、血流が活発化し、内臓への血流が回復してきます。
また、これらのツボ刺激を利用したマッサージ治療は、『内臓型冷え性』に多い腰の痛み(鈍痛)の、対策になります。
筋肉の働きの回復と共に血行が良くなってくるので、老廃物の排出が進み、腰の不調や痛みが解消してくると共に、身体の中心である骨盤や背骨を支える筋力も回復してくるからです。
特に、「ストレスを抱えている」、「運動不足」、「姿勢が悪い」などの人は、筋肉のコワバリ箇所やシコリのある箇所が多くあるので、疲労や緊張などの慢性化による筋肉由来の痛み解消に、ツボ刺激とマッサージ治療が適しています。
『内臓型冷え性』の原因を解消させる為に、『ストレス・疲労 → 緊張 → 血行不良』という流れを変える必要があるので、身体の不調時に現れるツボを利用して血流を活発化させ、更に、体調改善にマッサージ治療を行うと、症状が和らぎ、身体のコンディション回復に効果的です。
当院は、マッサージ治療にツボ刺激を加えて、冷えの治療だけでなく、冷えの原因になっている身体の疲労や緊張を回復させ、心身のリラックス化を図っています。
マッサージの施術時間は、15分からです。 関連する身体の不調や不快感などの症状の、ご相談は、[メール]、または[電話]で、お受けしています。