めまいが不意に起きると、「身体に、何か異常が起きたのでは?」と不安に襲われますが、めまいの中で、最も多く、80~90%を占めているのが、“首と首周辺の筋肉の疲労と緊張”によって、耳の奥の平衡感覚に乱れが生じる『頸性めまい』です。
よくある原因として、「ストレスや不安が続いた」、「長時間のパソコンやスマホ作業で肩や首の筋肉がガチガチに固まった」、「ストレートネック状態が続いて首が酷く疲れた」、「頭重感が続き頭痛持になっている」、「首や肩の慢性化した凝り」、などの場合です。
この為、めまいが起きたら、まずは、首の筋肉のコワバリ、肩こり、そして頭重感などをチェックして、これらがある場合は『頸性めまい』が考えられるので、“首と首周辺の筋肉の疲労と緊張”を解消する為に、首と肩の筋肉の柔軟性回復と血行の改善を行い、体調の安定を図る事が大切です。
【 頸性めまい 】
~ 若い男性も ~
めまいに悩まされている女性は多く、男性の約3倍になっていていますが、最近は比較的若い20~30代の男性も、仕事でパソコンやスマートフォンなどを長時間使う事が多くなっている為に、めまいを起こす人が増えています。
これは、画面を見ながら指先で操作をしていると、だんだんと首の筋肉のコワバリが強まる事と、目と頭の一部を酷使する為に、緊張感を伴った疲労が続いてしまう事が影響しています。
人の身体のバランスを保つ平衡感覚は、①耳の奥の微妙なリンパ液の流れ、②眼からの視覚情報、③足などの筋肉や腱からの感覚、そして、④それらを統合する脳で成り立っているので、パソコンやスマートフォンなどを長時間使う事が多くなって、首の筋肉のコワバリと緊張感を伴う疲労が強まると、①耳の奥の微妙なリンパ液の流れと、②眼からの視覚情報に、異常が生じてしまう為です。
~ パソコンやスマートフォン ~
例えば、パソコンやスマートフォンなどを長時間使う事が多くなって、頭を支える首の筋肉がコワバリが強くなると、首の血行が悪化し、耳の奥の微妙なリンパ液の流れが不安定化するので、耳の奥で平衡感覚の役割をしている『三半規管』のセンサーを乱してしまいます。
更に、パソコンやスマートフォンなどを長時間使う事が多くなり、身体の筋肉のコワバリが強まったり、体調を保っている自律神経の負担が大きくなったりすると、身体の血行が悪くなるので、これによっても耳の奥の微妙なリンパ液の流れを不安にさせて、『三半規管』のセンサーを乱します。
また、身体の血行が悪化して、脳から眼に送られる血行が悪くなると、視界がボヤケたり、かすんだりしてくるだけでなく、視神経の負担が増し、眼からの視覚情報に異常が生じてしまいます。
~ 頸性(けいせい)めまい ~
このように、首の疲労や緊張が大きくなったり、それによって体調を保つ自律神経の負担が大きくなったり、眼に送られる血行が悪化したりすると、「後を振り返る」、「頭を下に向ける」、「頭を上げる」などの動作をした時に、耳や眼の平衡感覚に異常が生じ易くなるので、突然、「目の前がクラクラ~」としたり、「頭がフラフラ~」といった状態になります。
これを『頸性(けいせい)めまい』と言います。
また、疲労や緊張などが無くても、眼や耳の平衡感覚は微妙な調整で保たれているので、運動不足や加齢などで、首や肩のコワバリが強まっていたり、首や肩の凝りが酷くなっていたりしていると、何気なく頭の向きを変えた時や、立ち上がろうとした時に、やはり『頸性めまい』が起き易くなります。
【 精神的な緊張からも 】
~ ストレス・不安・心配事などから ~
また、ストレス・不安・心配事などで精神的な緊張が増すと、同じように『頸性めまい』を引き起こします。
耳の奥の三半規管が、耳の中のわずかなリンパ液の流れの変化によって、上下左右の位置情報を得ているので、ストレス・不安・心配事などの影響で、耳の中の血流やリンパの流れが、一時的でも乱れたり、途絶えたりすると、身体のバランスを取る働きが保てなくなるからです。
この為、ストレス・不安・心配事などを抱えていると、チョッと首を廻したり、首をひねったり、背中を伸ばしたりした時に、耳の奥の微妙なリンパ液の流れに支障が生じ、急に、「身体がフワフワとした感じ」や「気が遠くなる感じ」といっためまいが起き易くなります。
~ 胸鎖乳突筋のコワバリから ~
特に、普段から疲労や緊張を感じて、首の凝りに悩まされていたり、首にコワバリや圧迫感などを感じていたりすると、『頸性めまい』が起き易くなります。
これは、耳の下から喉に伸びている『胸鎖乳突筋』と呼ばれる筋肉が、体調を保つ自律神経と密接な関係があるので、疲労やストレスなどで自律神経の交感神経が強まると、『胸鎖乳突筋』のコワバリが強まり、首の血行やリンパ液の流れを悪化させ、『頸性めまい』を引き起こすからです。
この場合には、『胸鎖乳突筋』が喉近くに伸びているので、『胸鎖乳突筋』のコワバリで、「喉の詰まり感」や「喉の締め付け感」、「呼吸が浅くなる」などが起きたり、更に、首の中を通っている自律神経を圧迫して、頭重感、頭痛、目の奥の痛み、そして、めまい、耳鳴りなどを起こしたりします。
~ 繰り返す頸性めまい ~
この為、首の疲労や緊張が慢性化していたり、ストレス・不安・心配事などが続いたりすると、『頸性めまい』を繰り返すようになります。
首や肩の筋肉の緊張が続く為に、耳の奥の微妙なリンパ液の流れが不安定化し、しかも、肩や首の血行が悪化して神経が刺激されるので、耳の奥のリンパ液の流れが、余計に不安定化する為です。
この為、毎日、ずうっとパソコン操作をしていたり、 流れ作業で働いていたり、ストレスや不安で悩まされたりすると、『頸性めまい』を繰り返す事が多くなります。
【 頸性めまいの特徴 】
~ 頸性めまいの判断 ~
『頸性めまい』は、毎日の疲労や緊張、あるいは、ストレスなどが原因になっているので、めまいの中で最も多く、80~90%を占めています。
しかも、首や肩のコワバリや凝りなどが影響しているので、めまい症状と共に、頭重感、頭痛、腕のしびれ、肩甲骨内縁の痛みなどを伴っている事が多くなっています。
この為、めまいが起きたら、「『頸性めまい』なのか…?」を判断するのに、「最近、首や肩が凝っているか?」、「緊張や神経を使う日々が続いているか?」、「睡眠不足が続いているか?」などが、重要な手がかりになります。
~ 凝りや違和感が、首の左側に ~
また『頸性めまい』が起きると、「“首の左側”に、凝りや違和感がある」と、感じる人が多くなっています。
この理由として、首の左側に流れ込むリンパ液が多いので、首の凝りや緊張が強まると、“首の左側”のリンパ液の流れが悪化して、凝り感や違和感がする為、と言われます。
また、右側の手(利き手)がフルに使えるように、作業する時に、左側の手で、物を固定したり、動かないように持ち続けたりする事が多いので、左側の肩や首の筋肉に力が入って血流が悪くなり易い事や、あるいは、右側の手(利き手)がフルに使えるように、左側に重心を置くので、左側の肩や首の筋肉に負担が大きくなる事などが、理由として考えられています。
~ 首の凝りや疲労・緊張が続くと ~
『頸性めまい』が起きても、すぐに治まるので、始めのうちは、「心配するほどの事はないだろう…」と思ったり、見過ごしたりします 。
しかし、首の凝りや疲労・緊張が続くと、それによって、何度も『頸性めまい』を繰り返すようになるので、不安になってきたり、毎日の仕事や家事に支障が生じたりします。
更に、『頸性めまい』の原因になっている首凝りや疲労・緊張などの影響から、眼がかすむ、頭重感、頭痛、眠れない、吐き気などが起きたり、これらの不快感によって、イライラしてきたり、物忘れがひどくなったりします。
【 当院の、頸性めまい治療 】
~ ツボ反応の利用 ~
毎日の疲労や緊張で『頸性めまい』が起きても、疲労や緊張が慢性化して自覚されていなかったり、日々の仕事に追われる為に、首のコワバリや凝りの自覚が無かったりします。
この為、当院では、『頸性めまい』の改善の為に、問診と共にツボ反応を利用して、首の凝りや緊張状態を確認しています。
ツボには神経や血管が集まっているので、身体に不調が起きると、関係する特定のツボに痛みや硬さとなって現れ、身体に異常が起きている事を知らせる働きがある事から、ツボ反応を利用する事で『頸性めまい』の治療点を探せるからです。
~ マッサージ治療とツボ治療 ~
患部確認の後、『頸性めまい』の改善のために、東洋医療をベースにしたマッサージ治療にツボ治療を加えて、筋肉の柔軟性回復と血行の改善を行っています。
これは、ツボに適切な刺激を与えると、その刺激に合わせて痛みや違和感が減少したり、筋肉内の血流が改善したりする働きがある為です。
この為、マッサージ治療にツボ治療を加える事で、抵抗感や違和感が無い状態で、ツボの働きを生かして、コワバッタ筋肉の弾力性や柔軟性の回復や、血液やリンパ液の流れの改善、そして神経を鎮める事ができます。
~ 体調の改善にも ~
更に、当院では、首や肩の緊張や疲労を解消させる為に、背中の筋肉などもツボ反応を利用して、筋肉のコワバリ箇所や血行の悪化箇所のチェックと改善を行っています。
毎日の姿勢、日々の動作、そしてストレスなどで、背中のコワバリが強まっていたり、血行の悪化箇所があったりすると、それによって首の筋肉のコワバリにつながって、『頸性めまい』が起き易くなっているからです。
しかも、東洋医療をベースにしたマッサージ治療は、疲労や緊張などの慢性化による筋肉由来の症状の改善に効果があるので、体調の改善にも効果があります。
~ 安全で、効果的 ~
首は小さく薄い筋肉で構成され、内部に重要な血管や神経が通っているので、首の筋肉の弾力性や柔軟性を回復させたり、首の血行やリンパの流れを改善させたりするには、国家資格者によるマッサージ治療が、安全で、効果的です。
当院は、国家資格による東洋医療系のマッサージ治療で、首周辺の筋肉の緊張を和らげて血行を改善したり、硬結(シコリ)を和らげたりして、めまいの治療を行っています。
マッサージの施術時間は、15分からです。 関連する身体の不調や不快感などの症状の、ご相談は、[メール]、または[電話]で、お受けしています。