ふくらはぎ が つる (こむら返りの 昼型と夜型)

【(症例)身体の不調や、不快感 】

突然ふくらはぎの筋肉が極度に引きつり、激痛に襲われる『こむら返り』は、大きく分けて、日中に運動した時や大量に汗をかいた時に起きる場合と、寝ている時に突然起きる場合があります。

日中と夜に起きるこむら返りは、それぞれ別の原因のように思われますが、最近の研究で、筋肉の縮み過ぎを監視する『腱紡錘(けんぼうすい)』と言われるセンサーが正常に働かなくなり、これによって、脚の筋肉の異常収縮を引き起こしたと考えられています。

『腱紡錘』が正常に働かなくなる原因は、体調や加齢などが大きく影響しているので、こむら返りを繰り返す場合は、腰や脚のコワバリ箇所や疲労箇所を調べて、これらを回復させると共に、体調や症状に合わせて身体の調子(治る力)を整えて体調を保つ事が必要です。

【 昼間に起きる、こむら返り 】

~ センサーの誤作動 ~

日中に起きるこむら返りで、鮮烈な光景が、サッカーやバスケ・ラグビーなどの試合中に、突然、選手の脚がつってしまい、グラウンドにひっくり返って痛さで顔をゆがめているところを、駆け付けたトレーナーに脚を伸ばしてもらっている場面です。

通常ならば、筋肉の縮み過ぎによる損傷を防ぐ為に、筋肉と腱の境目(筋腱移行部)に、筋肉の縮みすぎを防ぐ『腱紡錘(けんぼうすい)』と言われるセンサーが監視していますが、何かのキッカケで誤作動を起こしたり、機能がニブクなっていたりすると、筋肉が異常収縮を起こして、こむら返りを引き起こしてしまいます

この為、運動中に、突然、下半身に、「極度の緊張」、「強く力が入った」、「いつもと違う動き」などが起きると、腰から脚に伸びている神経が強く刺激されて、腱紡錘に誤作動が起きたり、あるいは、運動中に何も起きなくても、運動後に疲労や緊張が強く残り、脚が動きづらくなっていたり、膝がガクガクした状態になっていたりすると、これによって腱紡錘に誤作動を起こし、筋肉が極度に収縮して微細な断裂が生じ、強烈な痛みを起こす事もあります。

~ 普段の生活の中でも ~

この為、普段の生活の中でも、「信号や踏切を渡り切る為に、急に走った」、「障害物を避けようとして、思わずジャンプした」、「よろけたので、脚で踏ん張った」などで、突然、いつもと違う過剰な力が脚の筋肉に入ると、腱紡錘に誤作動が起き、こむら返りを引き起こす事があります。

特に、運動不足や加齢などで、身体に血行不良や冷えなどがあると、筋力が失われてスピーディな動きができなくなる上に、腱紡錘のセンサーがニブクなるので、チョッとした動作で、こむら返りが起き易くなります。

また、あまり体力を必要としないジョギングやハイキングでも、帰り道に「脚が疲れて力が入らない」とか、「疲労で膝がガクガクする」という状態になると、これにより、腱紡錘が誤作動を起こす事が、よくあります。

~ 多量の発汗や排尿から ~

昼間に起きるこむら返りとして、運動以外の原因として、大量に汗をかいたり、排尿量が多かったりする場合があります。

これは『筋肉の収縮や神経の“情報伝達の役割”を、ミネラルがしている』ので、多量の発汗や排尿で体内のミネラルが排出されて不足してくると、脚を伸ばした時や、脚に体重がかかった時に、筋肉の収縮や神経の伝達をスムーズにする働きだけでなく、腱紡錘のセンサーの働きを乱してしまうからです。

また、「お腹をこわして下痢が続いた」、「飲み会でたくさんお酒を飲んだ」、「心臓病や高血圧の治療薬などの薬の服用で、排尿が多い」などの場合も、身体の水分と同時にミネラル分が体外に排出されるので、腱紡錘の働きを乱し、こむら返りを引き起こす原因になります。

【 夜間に起きる、こむら返り 】

~ 筋肉の伸び縮みのコントロールの低下 ~

“夜間に起きる”こむら返りで、代表的なのが、寝ている時に、いきなり脚がつるケースです。

これは、寝込んだ状態になると意識が働かないので、腱紡錘の働きがニブクなる上に、筋肉の伸び縮みのコントロールが低下した状態になるからです

この結果、寝返りや普段と違う姿勢をした事がキッカケになって、筋肉の異常収縮を引き起こしてしまいます。

~ 脚の神経が刺激を受け易くなると ~

特に、「日中に身体を動かしていたので、疲労していた」、「デスクワークで血流が悪い」、「布団から脚を出していた」、「クーラーで脚が冷えた」、「寝ている時に暑くて汗を多くかいた」などがあると、腱紡錘が誤作動を起こし易くなります。

しかも、寝込んでいると意識が無くなるので、脚の神経が刺激を受け易くなり、脚の筋肉が必要以上に収縮して、ブレーキがかからなくなります。

更に、「加齢による筋力の低下」、「持病の痛みによる腰への刺激」、「薬の服用などによる血液や体液のミネラル分のバランスの悪化」などがあると、ますます脚の神経の異常興奮が起き易くなるので、夜間に、いきなり「脚が、痛っ!」という状態になります。

~ 仰向けで寝ていると ~

また、重い布団をかけて、仰向けになって寝ていると、余計に、こむら返りが起き易くなります。

この状態で寝ていると、重い布団で足の甲が伸ばされて、足の裏側とふくらはぎの筋肉が“縮んだ”状態になるので、こむら返りの“一歩手前”の状態になるからです。

このような状態の時に、“伸びた”足の甲が布団の重みで圧迫されたり、寝返りをした時に脚の神経が刺激されたりすると、一挙に運動神経の異常興奮を起こし、こむら返りを引き起こしてしまいます。

【 腰の違和感や痛みから 】

~ 腰痛 ~

このように、こむら返りは、日中と夜に起きる場合がありますが、共通するのが、筋肉の縮み過ぎを防ぐ腱紡錘が正常に働かなくなった事です。

しかも、「腰が何となくダルイ」とか、「腰が固まっている感じ」、「腰に鈍痛(どんつう)がする」などがあると、これらの違和感や痛みで、坐骨神経が刺激されて敏感になるので、ますます何かのキッカケで、こむら返りを引き起こしてしまいます

特に、久しぶりに長く歩いた日や運動をした日は、疲労や疲労感が強まるので、腱紡錘が誤作動を起こし易くなります。

~ 腰やお尻のコワバリや、血行悪化によって ~

しかも日本は、腰痛が肩こりと並んで最も多い症状になっているので、中高年になって、姿勢の悪化、冷え、肥満などで、腰やお尻の筋肉がコワバッタリ、腰の血行が悪くなったりすると、余計に腰の筋肉状態が悪くなります。

この為、中高年になって、「腰がダルイ」、「ぎっくり腰ほどじゃないけど、違和感がある」、「腰が固まっている」などがあると、坐骨神経を刺激するだけでなく、加齢によって腱紡錘のセンサーがニブクなっている事があるので、こむら返りを繰り返し易くなります。

「身体の水分が不足していた為」という説は、最近の研究で、限定的である事が分かってきたので、こむら返りの主な原因は、やはり、腱紡錘の誤作動になっています。

~ デスクワーカー、妊婦さん ~

このような理由から、デスクワークを続けている人や、妊婦さんも、こむら返りが、腱紡錘の誤作動によって起き易くなります。

デスクワークが毎日続いて、身体を動かす事が少なくなると、上体を支える腰の筋肉に大きな負担がかかり続ける上に、腱紡錘のセンサーがニブクなってくるので、座り続けていたり、立ち上がったりした時に坐骨神経が刺激されて、こむら返りを起こすからです。

妊婦さんも、体重が増えると、腰の筋肉に大きな負担がかかったり、お腹が大きくなると、腰を反らす姿勢になったりするので、腱紡錘が誤作動を起こして、こむら返りが起き易くなります。

【 当院の、こむら返りの予防と回復治療 】

~ 下半身の筋肉の柔軟性や血行の回復 ~

中高年になると、筋肉の長さや張力を感知する腱紡錘のセンサーの働きがニブクなるので、腰痛や坐骨神経痛などがあると、こむら返りが起き易くなります。

また、脚のふくらはぎは『第二の心臓』と言うように、下半身に届いた血液を、心臓に戻すポンプの役目をしているので、仕事や家事、病気などで、ふくらはぎの筋肉が疲労したり、筋肉の働きが弱ったりすると、血行が悪化して老廃物が溜まり、腱紡錘の働きを乱したり、坐骨神経を刺激したりするので、ますます、こむら返りが起き易くなります。

この為、当院では、こむら返りの予防や回復の為に、下半身全体の筋肉の柔軟性回復と血行の促進を行い、敏感になっている神経を解消するようにしています

~ ツボの利用 ~

当院では、お尻から足先に伸びる坐骨神経のツボを利用して、こむら返りの予防と回復の治療を行っています。

ツボが、身体の異常を知らせる反応点であり、症状を改善する治療点でもあるので、坐骨神経の反応点(ツボ)を確認して解消させる事で、筋肉内の血流を改善させたり、痛みや違和感を減少させたりする効果があるからです。

しかも、こむら返りが起きる時には、下半身に、「脚が重い」、「むくむ」、「冷える」、「腰が痛い」、「ダルイ」などを伴っているので、マッサージ治療にツボ治療を加える事で筋肉内の血流を改善し、痛みと違和感などを解消する効果もあります。

~ 脚に引きつり感や疲労感があると ~

特に、脚に“コワバリ感”や“疲労感”などがあると、腱紡錘の誤作動を起こし易くなります。

この為、こむら返りを予防するには、身体の疲労や緊張などを回復させて、これらの腰の不快感を解消させる事が必要です。

ツボは、神経や血管が集まっている箇所なので、ツボを利用して脚の血行悪化を回復させ、坐骨神経の興奮を鎮めると、脚の“引きつり感”や“脚の疲労感”が解消し、坐骨神経の過剰反応を防ぐ効果があります。

~ 腰の違和感や痛みから ~

中高年になると、加齢や体調の不調で、こむら返りが多くなるので、こむら返りの予防には、脚だけでなく、腰の状態を含めて、疲労箇所や緊張箇所を確認して、解消する事が大切です。

当院は、こむら返りの予防や回復に、マッサージ治療にツボ治療を加えて、下半身の疲労回復と血行改善を行い、体調の改善も行っています。

マッサージの施術時間は、15分からです。  関連する身体の不調や、不快感などの症状の、ご相談は、[メール]、または[電話]で、お受けしています。

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