若い頃、こむら返りが起きるのは、急激に走った時や運動で疲れた時ぐらいだったのが、中高年になると、特に思い当たるような事をしていなくても、突然こむら返りが起きたり、繰り返したりします。
例えば、「ジョギングや散歩などの軽い運動をしている最中」とか、「脚を組もうとした時」、「信号で駆け出した瞬間」などや、あるいは、「寝ている時」や、「疲れや冷えを感じている時」などに、不意に、脚が釣りそうになります。
この原因として、毎日の生活の疲れや緊張などによる、「腰の疲れやダルサ」や「何となく身体の調子が悪い」といった『身体の不調』が大きく影響しているので、“こむら返り”が繰り返される場合には、身体の柔軟性や血行を改善して、体調を回復させる事が大切です。
【 こむら返りの原因 】
こむら返りは、中高年になると、起き易くなっています。
この年代になると、運動不足で筋肉の柔軟性が失われたり、血行が悪化したりして、『脚の筋肉の働きが低下』した状態になるので、いざ身体を動かそうとすると、脚の弱った筋肉がうまく働かなかったり、ふくらはぎが過緊張の状態になったりして、異常に筋肉を縮めてしまうからです。
この為、あまり体力を必要としないジョギングやハイキングや、何気ない動作であっても、突然『筋肉の異常収縮』が起き、こむら返りが起きてしまいます。
これは、血液中に含まれているミネラルやビタミンが“筋肉や神経の働きを調整”しているので、中高年になって身体の筋肉の働きが低下して血行が悪くなると、ミネラルやビタミンの供給が追い付かなくなり、『筋肉の異常収縮』が起きるからです。
しかも、この年代は、普段の運動量が少なくなってくるので、軽い運動でも多くの汗をかくようになり、汗と共に体内のミネラルやビタミンが排出されたり、あるいは、運動量が少なくなっている為に、ミネラルやビタミンが急速に消費されたりして、『ミネラルやビタミンが不足』し、『運動神経に信号を送る働きに異常』が起き易くなるからです。
この為、血液中に含まれているミネラルやビタミンが少なくなっていると、夜、寝ている最中に、寝返りをしたり、普段と違う姿勢をとったりすると、神経のセンサーの感度を急激に高ぶらせてしまい、いきなり、夜中に、こむら返りが起きてしまいます。
しかも、運動の機会が少なくなると、下半身の運動をコントロールする『運動神経の働きがニブク』なってくるので、これにより、ますます、こむら返りが起き易くなります。
筋肉の状態に合わせて瞬間的に調整している神経がニブクなると、スムーズに脚や腰が動かなくなるので、神経の負担が大きくなり、過剰に反応してしまうからです。
この為、毎日の疲れが重なった時に、いつもと違った動きをすると、下半身の運動をコントロールする神経の安定が失われて、筋肉を一挙に緊張させてしまい、こむら返りを引き起こしてしまいます。
【 腰の疲れやダルサから 】
更に、中高年になると、『こむら返りを起こす原因の7~8割は、腰の「疲れ」や「ダルサ」が絡んでいる』と言われるほど、腰の「疲れ」や「ダルサ」が、こむら返りの大きな原因になっています。
腰に「疲れ」や「ダルサ」を感じていると、腰だけでなく、お尻や脚の筋肉もコワバッテ、血行が悪くなったり、柔軟性が無くなったりして、筋肉の緊張が強まって収縮し易い状態になるからです。
このような状態になると、お尻の下⇒太ももの後ろ⇒ふくらはぎに延びている坐骨神経も、刺激に対して敏感な状態になるので、何かの動作をした時に、ふくらはぎの神経を刺激して、こむら返りを起こしてしまいます。
特に、日中の疲労や緊張で、夜になっても、腰の「疲れ」や「ダルサ」が解消されずに残ったまま、仰向けになって寝ていると、こむら返りが、余計に起き易くなります。
仰向けになって寝ていると、足先が上から加わる布団の重みで伸ばされ、それによって、ふくらはぎの筋肉が縮んだ状態になるので、こむら返りを起こす直前の状態になる上に、就寝中は、脚の動きを把握する感覚が“無防備”の状態になるからです。
この為、寝返りをしたり、夢を見たりして、腰の「疲れ」や「ダルサ」で敏感になっている坐骨神経を刺激すると、一挙に『筋肉の異常収縮』が起きてしまいます。
また、毎日の疲労や緊張で「何となく身体の調子が悪い」と感じていたり、身体の冷えに悩まされていたりすると、腰に負荷が増してくるので、こむら返りが起き易くなります。
体調の悪化や身体の冷えが続くと、体調を保つ自律神経に負荷がかかり続けるので、脚や腰の筋力を低下させたり、血行を悪化させたり、更に疲労を溜まり易くさせたりして、こむら返りのリスクを高めてしまうのです。
この為、中高年以降になって、「だるい」、「肩がこる」、「冷える」、「疲れやすい」、「食欲がない」、「眠れない」、「イライラする」、「血圧が高い」などがあると、自律神経の負荷が大きくなったり、負荷がかかり続けたりして、腰の負荷が増して、こむら返りが起き易くなります。
【 体調の悪化を伴う、こむら返りの対策 】
こむら返りの原因としてまず挙げられるのが、筋肉の疲労や緊張なので、こむら返りを起こさないようにするには、ふくらはぎの筋肉だけでなく、腰を含めて、柔軟性を回復させて血行を良くする事が必要です。
特に中高年になると、あまり身体を動かさないでいたり、座っている事が多くなったりするので、気付かないうちに、お尻や腰の筋肉がコワバッテ、坐骨神経を圧迫刺激して、こむら返りを起こす原因になるので、下半身の柔軟性と血行を保つ事が大切です。
セルフストレッチをする場合は、お尻や腰の筋肉がいくつも重なり合っているので、お尻や腰に体重をかけて筋肉を伸ばし、筋肉のコワバリを解消させ、血行を回復させる事が必要です。
また、ひどく悪くなくても、身体に慢性的な痛みや違和感があると、やはり、自律神経の負荷が大きくなったり、自律神経に負荷がかかり続けたりするので、こむら返りが起き易くなります。
慢性的な痛みや違和感がキッカケになって体調が低下したり、天候が変化すると慢性的な痛みや違和感が大きくなって体調が不安定したりするので、坐骨神経が敏感な状態になって、脚の『筋肉の異常収縮』が起き易くなるからです。
慢性的な痛みや違和感は、人によって症状が起きる条件が異なっているので、身体の不調箇所を調べて、筋肉の弾力性や柔軟性を回復させ、神経の興奮を抑制し、痛みや違和感を緩和させる事が必要です。
他にも、中高年になって、姿勢の悪化、心配事、ストレスなどで、血行が悪くなると、特別な運動をしていなくても、心身の緊張で血管が収縮して、こむら返りを繰り返したり、痛みが酷くなったりします。
疲労や緊張が積み重なっていたり、いつもと違う家事や仕事をしていたりすると、不要な老廃物が身体に溜まって、身体の神経が敏感になってくるからです。
このような場合には、こむら返りのストレッチと共に、毎日の体調を保つ事も必要になります。
【 当院の、こむら返りの治療 】
中高年の“こむら返り”は、『腰の疲れやダルサ』や『身体の不調』などが大きく影響しているので、中高年になって、こむら返りが繰り返される場合には、身体の疲労や不調を改善して、筋肉の異常収縮が起こらないようにする事が大切です。
しかし、病院やクリニックに行っても、多くの場合、筋肉の緊張を和らげる漢方薬や湿布薬の処方と、日常生活の注意をするぐらいです。
当院では、中高年のこむら返りの予防や回復に、マッサージ治療にツボ治療を加えて、腰や脚の柔軟性や血行の改善を行い、敏感になっている神経を鎮める事と、体調の改善を行っています。
ツボ治療を利用しているのは、ツボが神経や血管が集まっている箇所なので、身体に不調があると、関係する特定のツボに痛みや硬さとなって現れ、身体に異常が起きている事を知らせてくれるだけでなく、反応が現れたツボに適切な刺激を与えると、その刺激に順応して、痛みや違和感が減少したり、筋肉内の血流が改善したりする効果があるからです。
例えば、腰痛に効くツボを利用して刺激を与えると、腰から足にかけて、ズーンと重く押されているような感覚や、軽くジーンと響くように感じを伴いながら、腰や脚の筋肉のコワバリ解消や、血行の促進がされる効果があります。
これによって、腰や脚の神経の緊張が解消されると、血行が改善されて、下半身の疲労感やダルサが無くなるので、身体の疲労や不調を原因とするこむら返りの治療に適しています。
また、中高年以降になると、姿勢の悪化や体形の変化で、腰や骨盤に変形が起き、神経のセンサーが敏感になっていたり、痛みや不快感などの異常が起き易くなったりします。
この為、当院では、脚の神経の異常な反応が起きないように、身体に現れたツボを確認し、腰から足にかけての、血行の改善や筋肉の柔軟性を回復させる治療を行っています。
こむら返りの予防だけでなく、体調管理の為にも、腰や脚に「疲れ」や「ダルサ」を感じている場合は、下半身の筋肉の疲労や緊張を解消させて、筋肉の弾力性や柔軟性を回復させ、血行を改善しておく事が大切です。
中高年に起きるこむら返りは、『身体の不調』が大きく影響しているので、こむら返りの予防には、ふくらはぎのストレッチをするだけでなく、人によって体調が異なっているので、体調に合わせて身体の柔軟性や血行を改善し、体調を回復させる事が必要です。
当院は、東洋医療をベースにしたマッサージ治療で、患者の体調に合わせて、血流の改善や硬直した筋肉の回復を図り、こむら返りの予防と体調を整える治療を行っています。
マッサージの施術時間は、15分からです。 関連する身体の不調や不快感などの症状の、ご相談は、[メール]、または[電話]で、お受けしています。