五十肩の、筋肉のコワバリとシコリ解消

【(症例)痛み・しびれ 】

五十肩の強い痛みが少し和らいでくると、病院の治療方針がリハビリ治療(運動療法)に移っていきますが、依然として肩や背中の筋肉のコワバリが強く、極度に血行が悪化しているので、神経が過敏な状態になって、チョット肩周りを動かしただけでも、いきなり激痛が走って、動かせなくなります。

この為、痛みでリハビリが難しくなり、肩関節を支えている背中の肩甲骨周りのコワバリやシコリを和らげて、滞っている血液の流れを回復させる事が、できなくなってしまいます。

このような痛みを和らげる為に、昔から利用されてきたツボ反応を使って、筋肉のコワバリ解消と血行の回復を行うと、ツボには神経と血管が集まっているので、ツボ付近の血流が高まり、神経の過敏な状態を緩和させ、痛みを鎮める作用となって、五十肩の治療効果を高められます。

【 五十肩の、リハビリ(運動療法)の目的 】

五十肩が発症し、腕を動かそうとすると肩に鋭い痛みが走ったり、夜に寝返りを打つだけで肩に激痛が起きたりしていた時期が過ぎ、少し肩の痛みが和らいでくると、治療の中心が、肩関節のリハビリ(運動療法)に移っていきます。
リハビリを行う大きな目的として、痛みや炎症などで、肩の筋肉が引きつって固まった状態になると、肩関節を動かせる範囲が制限されるので、リハビリで肩関節を少しずつ動かす事によって、『① 肩関節の動きを改善し、動かせる範囲を回復』する事です。
そして、二つ目の目的として、肩関節の動かせる範囲が制限されると、関節内が炎症したまま血行が悪化して神経を刺激するようになり、痛みがいつまでも続いてしまうので、運動をする事で血行を促し、『② 痛みを軽減させる』事です。

 

また、三つ目の目的として、『③ 肩甲骨の自由な動きを取り戻す』事です。
これは、肩甲骨と肩関節が多くの筋肉や靭帯でつながって、一体となって動く構造になっているので、コワバッテいる肩甲骨が自由に動くようになると、「コワバッタ肩甲骨が自由に動く ⇒ 肩関節にかかる負荷の減少 ⇒ 関節内の炎症の低下による痛み軽減 ⇒ 肩関節の動きの回復」となって、五十肩の症状が改善されるからです。
しかも、肩関節の動きは、肩甲骨の周りの筋肉が下から支えているので、「『③ 肩甲骨の自由な動きを取り戻す』事は、五十肩治療の良し悪しを決める」と、言われるほど重要になっています。

 

更に、肩関節のリハビリを行う四つ目の目的として、『④ 背中の筋肉のコンディショニング』があります。
肩や背中の筋肉が緊張して血行不良になると、背中に痛みが起き易くなるだけでなく、血行不良によって肩関節の治りが悪くなってしまうので、肩関節のリハビリを行う事で血行が改善されると、筋肉の働きを回復させられるからです。
このような目的から、リハビリの専門家が、患者の姿勢や関節の動き、筋力などをチェックして、痛みに関連する箇所を調べ、患者の肩の状態に合わせたリハビリ計画を作成し、五十肩のリハビリを行っています。

【 リハビリのやり方や、加減設定の難しさ 】

しかし、当初の肩の激痛が収まって、リハビリを必要とする次期になっても、「痛みは、何とか我慢出来るぐらい」で、しかも、何かのキッカケで、「再び強い痛みに、突然、襲われる」事がよくあります。
例えば、着替えや洗髪をしようと、無意識に腕を上げたり廻したりすると、その途端、鈍い痛みが強まって中断させられたり、あるいは、肩の筋肉のコワバリを感じていても、油断して腕を動かした時に、突然、肩に激しい痛みがぶり返したりします。
しかも、肩の痛みで筋肉が緊張して、コワバリが強まるので、肩の痛みが起きると、肩を自由に動かす事のできない事を、一層強く感じさせられます。

 

このように、油断していると、突然、強い痛みに襲われるので、肩関節を動かすリハビリ(運動療法)をするのに、やり方や、その加減設定が難しくなります
例えば、リハビリ中に、肩関節がコワバッテ固まってしまったような感じや、痛みが起きそうな不安を感じると、思わず、肩周りの筋肉を緊張させてしまったり、あるいは、痛みを避ける為に、肩周りの筋肉ではなく、他の部分の筋肉を利用して動かしたり、してしまいがちです。
反対に、リハビリを、痛みの出ない範囲で無難に済ませていると、形だけのリハビリになるので、「一向に改善されない」結果になったり、あるいは、ある程度、動くようになっても、それ以上は進展が無くなって、「頭打ち」状態になったりします。

 

しかも、痛みを避けて、あまり肩や背中の筋肉を動かさないでいると、目的にしている『④ 背中の筋肉のコンディショニング』ができなくなるので、背中の凝りや痛みなどが強まったり、背中の不快なダルサに悩まされたりします。
筋肉のコワバリで神経が圧迫され続ける上に、血行の悪化で不要な老廃物が溜まり、必要な酸素や栄養分が不足するので、神経が刺激され続けるからです。
更に、それらの影響で身体の不快感が増してくると、体調を保つ自律神経の働きがオーバーワークになってくるので、自然回復が追いつかなくなって、疲れ易さや痛みとなって現れ、頭痛、集中力の低下、不眠、イライラ感、めまい、などを引き起こします。

【 コワバリやシコリ解消の重要性 】

このような事から、この時期からは、肩関節を動かす為に、肩周囲の筋肉のコワバッテいる筋肉内の血流を改善したり、筋や腱を柔らかくしたりして、できるだけ神経の興奮を鎮める事が重要です。
特に、肩甲骨周辺の筋肉が肩関節を動かす土台になっているので、肩甲骨の動きを障害している肩甲骨周りのコワバリやシコリを和らげて、滞っている血液の流れを改善させる事が大切になります。
しかも、肩周辺の筋肉内の血流を改善する事で、肩周辺の低くなっていた体温が回復してくるので、これによって、肩を動かす際に使われる深部の筋肉(インナーマッスル)の動きも、改善されるようになります。

 

病院では、このような効果から、五十肩のリハビリ(運動療法)と共に、肩関節をとりまく筋肉を緩める為に、ホットパックや湿布薬、超短波治療器、超音波治療器、などがよく用いられます。
一般的に、「炎症の場合は、冷やすべき」と言われますが、五十肩に関して言えば、肩周辺の低くなっている体温が回復してくる事によって、筋肉のコワバリや痛みが和らぎ、肩の動作がし易くなるからです。
この為、病院で、ホットパックで患部を温めるだけでなく、自宅で肩回りを温める入浴も、肩の痛みの緩和や動きの改善に適しています。

 

しかし、五十肩になって、肩や背中の筋肉内に“コワバリ”や“シコリ”ができると、これらが痛みや不快感の発生源になる上に、しかも“コワバリ”や“シコリ”ができると、ストレッチや温熱療法などでは解消が困難です
特に、ズキズキとした痛みを発するシコリが、肩甲骨の近くにできると、神経が敏感に反応するようになるので、チョッとした動作や、軽い動作でも続くと、シコリ付近から肩全体に痛みが拡がったり、増したりします。
この結果、毎日の生活に支障をきたすだけでなく、リハビリが行いづらくなって、肩の痛みと動きの改善が遅れ、長引かせてしまいます。

【 当院の、ツボ治療+運動療法+マッサージ治療 】

当院は、このような五十肩の改善と、体調の回復に、東洋医療をベースにしたマッサージ治療にツボ治療を加えて、症状の緩和と改善を行っています
ツボが、神経や血管が集まっている箇所なので、身体に不調があると、関係する特定のツボに痛みや硬さとなって現れ、身体に異常が起きている事を知らせてくれるだけでなく、反応が現れたツボに適切な刺激を与えると、その刺激に順応して、痛みや違和感が減少したり、筋肉内の血流が改善したりする効果があるからです。
この為、五十肩で、痛みとなって現れたツボに、“イタキモ”程度の刺激をすると、ツボが神経や血管が集まっている箇所なので、血液やリンパ液の流れが高まって、筋肉のコワバリが和らぎ、神経の興奮を抑制する効果があります。

 

更に、当院では、肩関節の可動域の改善の為に『運動療法』を行っています。
当院が行っている『運動療法』は、患者が横に寝た状態で、施術者が患者に無理が無いように肩や肩甲骨を動かす方法なので、リラックスした状態で、動かしづらい肩関節や肩甲骨を十分に動かす事ができます。
これによって、五十肩治療で重要な『肩甲骨の動きの回復』も、患者に負担が少ない状態で、筋肉や腱の癒着を解消していき、コワバッテいる肩関節周囲の筋肉の弾力性や柔軟性を回復させて、肩甲骨の可動範囲を拡げるようにしています。

 

そして、東洋医療をベースにしたマッサージ治療で、筋肉の柔軟性の回復と血行の改善を高めるようにしています。
東洋医療をベースにしたマッサージ治療が『筋肉の柔軟性回復』と『血行改善』の2点に、特化した治療方法なので、気になる肩関節や背中などの筋肉のコワバリを解消すると、それによって、神経の過敏状態が和らぐからです。
また、肩や背中の柔軟性が増すと、筋肉のコワバリやシコリが解消されてくるので、肩関節にかかる負荷が少なくなって、痛みの軽減と共に、肩の動きが拡がります。

 

リハビリ治療は、「痛みは、自分しか分からない」事から“セルフリハビリ”が原則になっているので、セルフリハビリが難しいコワバリとシコリの解消には、ツボ治療を加えたマッサージ治療を利用すると、不快な痛みが和らいで、リハビリが行い易くなります。
当院は、セルフリハビリが難しい五十肩の血液の循環の改善や筋肉のコワバリ解消に、マッサージ治療にツボ治療と運動療法を加え、症状の改善を行っています。
マッサージの施術時間は、15分からです。  関連する痛み・しびれなどの症状の、ご相談は、[メール]、または[電話]で、お受けしています。

 

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