慢性的に不快な痛みを発する、筋肉の“しこり”

【(症例)こり・しこり 】

凝りの中でも、絶えず、ジンジン・ズキズキするニブイ痛みを発し、しかも、チョッと疲れたり緊張したりすると、敏感に反応して、疲労感やダルサがずっしりと強まる凝りがあります。

このタイプの凝りは、筋肉の中に、筋肉が凝り固まった“しこり”ができている事が多く、この“しこり”によって付近の血流がさえぎられる為に、神経が敏感になり、不快な痛みが絶えず続いたり、何かのキッカケで痛みが強まったりします。

この不快な痛みを発する“しこり”解消に、神経や血管が集まっているツボを利用すると、悪化している血流を増幅させ、神経の興奮を鎮める作用があるので、“しこり”に反応するツボを確認し、適度に刺激を加えると、“しこり”の縮小と、痛みや違和感の解消に効果があります。

【 しこりの発生 】

~ 筋肉のコワバリや凝り ~

筋肉は、酸素が不足する状態になってくると、収縮して硬くなる性質があるので、「長時間の同じ姿勢」、「運動不足」、「ストレス」などで血行が悪くなり、酸素が不足してくると、筋肉が収縮して硬くなり、コワバリや凝りが生じます。

更に、血行の悪化によって、筋肉内の疲労物質や発痛物質の排出ができなくなってくるので、周りの神経が刺激されて、疼くような痛みや、疲労感、ダルサなどが起きます。

しかし、早い段階で、筋肉の柔軟性の回復と血行の改善を行うと、不足している酸素が流入し、溜まっていた疲労物質や老廃物が排出されるので、これらの不快な痛みが解消されていきます。

~ しこりの発生 ~

ところが、「長時間の同じ姿勢」、「運動不足」、「ストレス」などが続いたり、繰り返したりすると、不快な痛みに悩まされ続けるようになります。

同じ姿勢を長時間維持していたり、あるいは、知らず知らずのうちに筋肉が緊張した状態になったりすると、これらの負荷に耐える為に、筋肉の繊維の「よじれ」や「ねじれ」が強まったり、筋肉のコワバリが解消されなくなったりして、血行悪化が慢性化して、不快な痛みが続いてしまう為です。

更に、この状態が一段と強まったり、極度に血行が悪化した状態が続いたりすると、筋肉内に、筋肉が凝り固まったような“しこり”ができます

~ 不快感の発生 ~

“しこり”を、皮膚の上から触ってみると、コリコリした塊(かたまり)が筋肉内に感じられ、大きさが数ミリ~数センチぐらいの、筋肉のスジのようなものが、できているのが分かります。

このような筋肉の“しこり”は、身体に負荷のかかる箇所ならば、どこにでもできますが、中でも、首の付け根や、肩甲骨の内側、そして、骨盤の上側や、お尻の後ろ側などは、身体の重みを支えたり、姿勢を維持したり、あるいは、動作をするたびに絶えず負荷がかかり続けたりするので、“しこり”ができ易くなっています。

そして“しこり”ができると、“しこり”によって血流が遮断される為に、老廃物や疲労物質が排出されずに溜まり、酸素が極度に欠乏した状態になるので、神経が強く刺激されて、神経特有の痺れを伴ったジンジン・ズキズキする痛みや、重苦しい疲労感やダルサ感が起きてきます。

【 筋肉をギュッと締めつける筋膜 】

~ 筋膜の水分減少によって ~

“しこり”は、筋肉が硬く凝り固まっている感じがしますが、実際は、疲労や緊張などで血行が極度に悪化すると、筋肉を囲んでいる膜(筋膜)の水分が失われて、膜が縮み、内部の筋肉をギュッと圧縮した状態になります

通常ならば、筋肉を包んでいる膜の85%は水分で構成されているので、たくさんの水分がクッション役になって、内部の筋肉を柔らかに包んで保護したり、筋肉が滑らかに動けるように潤滑剤の役割をしたりします。

ところが、疲労や緊張などで筋膜の水分量が失われて、膜が縮んで、内部の筋肉をギュっと圧迫して締めつける“しこり”ができると、内部の筋肉がカタマリ状になり、筋肉の柔軟性や弾力性が失われてしまうので、運動中に大量の汗をかいた場合には、「十分な水分補給をしないと、筋肉がコワバッテ、脚がつったり、筋肉痛を起こしたりする」と、言われます。

~ 血液やリンパ液などの遮断 ~

また“しこり”の表面の筋膜が、ピッタリと筋肉の表面にくっついた状態になるので、筋肉内への血液やリンパ液などの出入りを遮断してしまいます。

この結果、筋肉が必要とする酸素や栄養分が絶たれる上に、身体にとって有害な疲労物質や老廃物の排出ができなくなるので、“しこり”周辺の神経が刺激されて、ジンジン・ズキズキとする神経特有の疼(うず)くような痛みを、絶えず感じるようになります。

この為、“しこり”が姿勢を維持する筋肉にできると、「立っていると痛い」、「座っていると痛い」など、姿勢による痛みが出たり、“しこり”が関節の筋肉にできると、「歩くと痛い」、「曲げると痛い」など、動作による痛みがでたりします。

~ 痛みが強まったり、続いたり ~

また“しこり”による血行の遮断や、その事から筋力低下が起きると、痛みを感じるセンサーの感度が高まるので、神経が敏感になります。

この結果、絶えず痛みが続くようになったり、身体の疲労や精神的な疲労が少しでも強まると、神経が敏感に反応して、不快感やダルサが強まったりします。

“しこり”は、筋膜が筋肉にきつく癒着した状態になっているので、不快感やダルサの解消が困難です。

【 身体の不調 】

~ 体調不調が起き易く ~

この結果、“しこり”の疼くような痛みが続くと、体調不調を引き起こす事があります。

特に、ストレスや不安、生活の変化などで、体調を保つ自律神経の負荷が増している時に、疲労や緊張などで“しこり”からの疼くような痛みが続いたり強まったりすると、自律神経の働きがオーバーワークになり、体調の不調が起き易くなります

これにより、「朝、起きた時に“しこり”付近にダルサや疲れを強く感じる」とか、「疼くような痛みを我慢していると、身体が重ダルクなる」、「何をしても、“しこり”付近の肩凝りや腰痛が良くならない」、などが起きます。

~ 後頭部から首にかけての血流悪化から ~

中でも、後頭部から首にかけて“しこり”ができて、血流が悪化した状態になると、いろいろな不定愁訴に悩まされる事が多くなります。

脳に流れる血液が十分に流れなくなったり、首周りのリンパの流れが停滞して老廃物が排出しづらくなったり、血行の悪化で脳と身体をつなぐ神経を圧迫して神経の働きを障害したり、するからです。

この結果、「頭がズキズキと痛む」とか、「めまい」、「気分のイライラ」、「鬱っぽくなる」、「疲れが取れない」、「顔色が良くない」、「胃腸の調子が悪い」、などの不定愁訴が起きてきます。

~ そのままにしていると ~

しかし“しこり”は、筋膜が筋肉にきつく癒着した状態なので、“しこり”部分を温めたり、湿布薬を貼ったり、“しこり”部分を伸ばすストレッチなどをしても、解消が困難です。

また“しこり”を和らげる為に、“しこり”付近を引っ張ったり、圧迫したりすると、敏感になっている神経の興奮を更に強めてしまうので、不快な痛みが強まったり、炎症が大きくなったりします。

特に、後頭部から首にかけて“しこり”ができると、首の筋肉が薄いので、解消する事が難しくなります。

【 当院の“しこり”解消治療 】

~ 東洋医療をベースにしたマッサージ治療 ~

当院では、“しこり”の柔軟性を回復させて、慢性的に不快な痛みを解消する為に、東洋医療をベースにしたマッサージ治療を利用して行っています。

東洋医療が、もともと、疲労や緊張などの慢性化による、筋肉由来の痛みの解消を得意分野にしているので、筋肉の“しこり”解消に適しているからです

昔からの経験に基づいたマッサージ治療で、“しこり”周辺の筋膜をさまざまな方向に伸ばしていくと、次第に血液やリンパ液などの流れが改善し、神経を刺激している疲労物質や老廃物が排出されてくるので、不快な痛みを減少させる効果が期待できます。

~ “しこり”の解消 ~

例えば、 当院では、次のような判断と手法で、“しこり”解消を行っています。

① “しこり”の伸縮性の残っている方向をチェックして、“しこり”をゆっくりと伸ばすようにして、“しこり”の弾力性や柔軟性を回復させていく

② “しこり”周辺の、血行やリンパの流れの改善させる

③ ①と②を繰り返しながら、神経の興奮を鎮めていく

これらを、症状や体調に合わせて行っています。

~ ツボ治療の利用 ~

また、“しこり”のできる箇所とツボの箇所が、7~8割以上重なり合っているので、当院では、マッサージ治療にツボ治療を加えて“しこり”の解消を行っています。

ツボが、神経や血管が集まっている箇所なので、“しこり”付近の、反応が現れたツボに適切な刺激を与えると、その刺激に順応して、痛みや違和感が減少したり、筋肉内の血流が改善したりする効果がある為です。

これによって、筋肉が凝り固まった“しこり”が和らいでくると、新陳代謝が促されてくるので、“しこり”が小さくなって、解消されるようになり、それと共に、不快な痛みや違和感が減少していきます。

~ 崩れかかった身体のバランスの調整 ~

更に、“しこり”のある部分だけでなく、動作や姿勢の維持などで関連する他の筋肉を含めて、筋肉状態をチェックし、回復させています。

東洋医療が、もともと、疲労や緊張によって崩れかかった身体のバランスを整える事を主眼にしているので、疲労や緊張でコワバッタ筋肉の関連や、血流、神経の走行などをチェックし、体調改善を行っています。

マッサージ治療とツボ治療で、“しこり”と関連する筋肉の緊張箇所や疲労箇所をほぐしていくと、身体の筋肉の状態が整ってくるので、身体全体のコワバリが和らぎ、痛みや不快感が無くなっていきます。

~ 解消しづらい痛みや凝りの解消に ~

筋肉内に“しこり”ができると、いつまでも不快な痛みが続いたり、疲労や緊張で痛みが増したりします。

当院は、このような、なかなか解消しづらい痛みや凝りを取り除く為に、東洋医療をベースにしたマッサージ治療で、安心できる状態で、安全に、身体の過緊張や疲労・ストレスなどを改善し、神経の過敏状態を回復させています。

マッサージの施術時間は、15分からです。  関連するこり・しこりなどの症状の、ご相談は、[メール]、または[電話]で、お受けしています。

 

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