睡眠不足が続いて、眠れなくなり不眠症に

【(症例)身体の不調や、不快感  】

仕事や子育てなどで忙しく過ごしていると、ついつい、眠る時間を後回しにしてしまうので、「最近、すっかり睡眠不足!」といった状態になりがちです。

睡眠不足を繰り返すと、神経を休める事ができない為に、神経が高ぶって、「ストレスを感じ易くなって、イライラする」、「注意が散漫になる」、「仕事や勉強に集中できない」などが起きる上に、睡眠不足を解消しようとしても、神経の興奮が続いて、「疲れているのに、眠れない」、「眠っても眠りが浅く、熟睡できない」といった状態が起きます。

このように、睡眠不足が続いた結果、「寝ても、身体が一日中だるい」、「寝た気がしない」、「スッキリ起きられない」、「寝たのに疲れが取れない」、「頭痛や頭重感がする」といった場合には、不眠症の対策と同じように、自然な眠りにつけるように、慢性化した疲労や緊張を回復させて、心身を和らげ、脳が休める状態にする事が大切です。

【 睡眠不足と、不眠症 】

~ 共通点と相違点 ~

睡眠不足と不眠症は、「睡眠時間が短い」という共通点がありますが、内容的に、全く反対です。

睡眠不足は『眠れるのに、眠るための時間がない』状態なので、眠る事には問題が無く、寝床に行けば自然と眠れます。

これに対して、不眠症の場合は『眠りたいのに、眠れない』状態なので、眠気よりも目覚めている力が強くて、なかなか寝つけなかったり、それによって熟睡できなかったり、早いうちに目が覚めたりしてしまいます。

~ 睡眠不足から不眠症に ~

しかし、最初は睡眠不足であっても、次第に不眠症になってくる事があります

これは、仕事や家事を優先する為に、眠気を感じても眠気を抑えて睡眠時間を削り、「睡眠時間が短い」状態にしていると、次第に、眠いという感覚が鈍くなってきたり、睡眠不足の状態に慣れたりしてくるからです。

しかも、睡眠不足になっていても、「まあ大丈夫だろう」とか、「休みの日に寝ればいい」と、睡眠不足を軽く考えていたり、その上、日本は昔から、寝る間を惜しんで勉強や仕事をするといった事が美徳とされてきたので、睡眠不足が続き、不眠症と同じ状態になったりするからです。

~ 質の良い睡眠がとれないと ~

また、睡眠不足の解消の為に、睡眠時間を確保しても、質の良い睡眠がとれない状態になっていると、やはり不眠症と同じ事が起きてきます。

これは、眠りに入ってから、グッスリと質の良い睡眠がとれないと、脳に蓄積された老廃物の除去や、成長ホルモンの分泌などが十分に果たされないので、睡眠時間はあっても“浅い眠り”となって、不眠症と同じように、睡眠が不十分になるからです。

例えば、日中の疲労・緊張やストレスなどが解消されづらくなって、蓄積されてくると、「夜なかなか眠れない」、「夜中に目が覚める」などが起き、「起きた時に、熟睡感がなくスッキリしない」とか、「昼間、眠くなる」などに悩まされます。

【 睡眠不足が続くと 】

~ 感覚や仕組みが弱まって ~

睡眠不足の中でも、徹夜した場合は、徹夜明けに、ヒドク頭や身体が疲れて、眠気のリバウンドが起きてくるので、睡眠不足をハッキリと自覚させられます。

ところが、仕事や子育てなどに追われて、睡眠不足が毎日少しずつ続いて、習慣化してくると、次第に睡眠不足の感覚が弱まって、ハッキリと自覚しづらくなります

しかも、短時間睡眠が繰り返されていくと、脳の中の、睡眠に切り替わる仕組みや、睡眠を維持する仕組みがキチンと働かくなってくるので、余計に「短時間睡眠に慣れた」と思います。

~ 交感神経のフル活動によって ~

更に、仕事で忙しく働いていたり、家の家事や育児でがんばっていたりすると、身体の活動を活発にさせる交感神経がフル活動して、覚醒作用が働くので、ますます、「短時間睡眠に慣れた」と思うようになります。

交感神経が活発に働くと、身体と心が“興奮モード”になって、呼吸、脈拍・血流、消化・呼吸、免疫機能、体温調節などがフルに稼働し、眠気が無くなる上に、交感神経の活動がずうっと続いて「夜になっても、眠気が来ない」状態になったり、朝も「早くから目が覚める」状態になったりするからです。

この結果、「夜、遅くまで活動できて、朝は、すぐに起きられる」、「毎日5~6時間眠れば、睡眠時間はそれで十分」、「電車ですぐに眠ってしまうけど、すぐに目覚めるから問題が無い」と、感じるようになります。

~ 睡眠が足りていないと ~

しかし睡眠不足が続くと、睡眠が足りていないので、「寝つきが良い」と思っていても、実際は、睡眠欲に耐えられずに意識がシャットダウンして“寝落ち”となり、睡眠の質を低下させたり…、眠っている間も、身体を休める副交感神経が弱まっている為に“眠りが浅く”なって、「質の良い睡眠がとれていない」状態になったり…、更に、「朝、すぐに起きられる」と思っていても、寝ていても神経が敏感になっている為に、朝目覚ましが鳴る何時間も前に目が覚めたり…、してしまいます。

しかも、自律神経の交感神経の働きが強まって、疲労した脳や身体を休ませたり、回復させたりする事ができなくなります。

この結果、朝、起きた時に、「ダルさが半端ない…」、「寝ても疲れが取れず、身体がダルイ」と感じたり、血行が悪化して脳の疲労が解消できなくなっているので、日中に、「眠気が出てくる」、「頭がボーッとする」、「身体に疲れを強く感じる」、「頭痛がする」、「ダルサや吐き気が起きる」など、さまざまな症状が現れたりします。

【 寝だめ、寝具の買い替え 】

~ 寝だめ ~

しかし、「睡眠不足は、休みの日に“寝だめ”をすれば解消できる」と思いがちです。

ところが、一晩だけの睡眠不足ならば、休日にゆっくりと眠る事で疲労が解消されますが、睡眠不足が続いてしまうと、疲労が心身に蓄積して、回復力が追い付かなくなるので、1日~2日ゆっくり休んでも解消せず、「疲れが取れない」、「寝ても、熟睡間がしない」、「身体がだるい」、「頭痛がする」、などに悩まされる状態になります

また、睡眠不足が習慣化すると、それに合わせて、身体の中に『体内時計』や『覚醒のリズム』ができてしまうので、睡眠時間を確保しても、「寝つきが悪くて、なかなか眠りにつけない」とか、「疲労しているのに、熟睡できない」、「眠りが浅くて、目が覚めてしまう」、などが起きてしまいます。

~ 寝具の買い替え ~

また、睡眠不足が続いて、心身の疲労や緊張が解消されなくなると、枕の高さや硬さが気になったり、胸の圧迫を感じたり、呼吸が制限されるのを感じたりします。

これは、睡眠不足が毎日続くと、首や胸の筋肉がコワバッテ、身体の柔軟性が無くなる上に、血行が悪化して神経が敏感になってくるからです。

原因が寝具の問題ではないので、枕や布団・マットレスなどを買い替えても、やはり、眠りづらくなったり、寝ている最中に、寝苦しく感じたり、枕の高さが気になったりしてしまいます。

~ 本格的な不眠症の状態に ~

そして、この状態が続くと、『眠りたいのに、眠れない』という、本格的な不眠症になります。

「眠った気がしない」、「朝起きても疲れが取れていない」などに悩まされるだけでなく、更に、体調を維持する自律神経の働きが低下するので、集中力・記憶力・注意力の低下、イライラや焦り、日中の眠気、やる気が出ない、仕事のミス、緊張・頭痛・胃腸の違和感、倦怠感あるいは不定愁訴、なども起きます。

病院での不眠症の治療は、個人個人の睡眠不足の原因を特定して改善する『非薬物療法』を優先するので、治療期間として、通常2~4か月ぐらいかかり、短い場合でも1ヶ月半~2ヶ月ぐらい必要になります。

【 当院の、睡眠不足の解消治療 】

~ 慢性的な身体の疲労や緊張の解消から ~

「睡眠不足が続いて、疲れがとれない」、「すっきり起きられない」という場合には、まずは、睡眠不足による、慢性的な身体の疲労や緊張を解消させて、身体や心がリラックスできるようにして、眠る時に脳が休める状態にする事が必要です。

このような場合に、身体の「ダルサ」、「肩凝り」、「疲れ易さ」、「食欲低下」、「イライラ」、「元気がない」などを和らげたり、解消したりしてリラックス効果が得られる、マッサージ治療が効果的です。

これは、マッサージ治療が、もともと身体の休息や修復を行う副交感神経の働きを高める効果があるので、これによって、身体の疲労や緊張を解消して、心身を和らげて脳が休める状態にすると、自然な眠りにつける事が期待できるからです

~ 後頭部の筋肉がコワバリ ~

また、睡眠不足が続いて、首や後頭部の筋肉がコワバッテくると、血行が悪化し、脳の疲労が解消しづらくなります。

この為、一般的な疲労や緊張を解消する場合でも、首や後頭部のコワバリ箇所を確認して解消し、脳への血流を改善しています。

更に、寝ている時の、肩や背中の不快感を解消する為に、肩や背中のコワバリを解消して柔軟性を回復させて、自然に寝返りができるようにしたり、呼吸の息苦しさを無くしたりします。

~ ツボ治療の利用 ~

当院では、このような体調の改善に、マッサージ治療にツボ治療を加えて、筋肉の緊張解消や、滞った血液やリンパ液の流れを回復させて、神経の興奮を鎮め、自然な眠りにつけるようにしています。

ツボが、身体の不調時に、反応点として、身体の異常を知らせる箇所でもあり、症状を改善する箇所でもあるので、反応が現れたツボに適切な刺激を与えると、その刺激に順応して、痛みや違和感が減少したり、筋肉内の血流が改善したりする効果があるからです。

この効果から、身体の疲労箇所や緊張箇所を確認して、マッサージ治療とツボ治療で、それらを解消させていくと、身体の緊張が緩んで、身体がリラックスしてくるようになります。

~ 東洋医療をベースにしたマッサージ治療 ~

マッサージ治療は、身体の疲労や緊張を解消させるだけでなく、心身を和らげるリラックス効果があるので、睡眠の質を高める働きがあり、しかも副作用や依存性が無いので、安心して受けられます。

当院は、睡眠不足や不眠症の改善の為に、東洋医療をベースにしたマッサージ治療で、首、肩、腰、疲労などの不調を解消させて、心身の調子を整える治療を行っています。

マッサージの施術時間は、15分からです。  関連する身体の不調や、不快感などの症状の、ご相談は、[メール]、または[電話]で、お受けしています。

 

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