変形性膝関節症には、すり減った膝の軟骨を回復させる根本的な治療法がありませんが、初期や中期頃ならば、膝に負担をかけないような注意と、リハビリで膝の筋力を回復させて膝の動きを安定化させると、痛みが改善され、かなり日常動作ができるようになります。
しかし、中高年になると、加齢や運動不足による身体の筋力低下や身体の不調などで、身体が動かしづらくなっていたり、リハビリの為の時間の確保や意欲の維持が難しくなったりします。
この為、中高年の変形性膝関節症には、『身体のコンディショニング』を含めて、マッサージ治療を利用して、弱っている腰や脚の筋肉の弾力性や柔軟性の回復と、低下している血行の改善を行うと、膝の動きの安定化向上と、体調の不調解消に効果があります。
【 膝の筋肉のコワバリと、それによる血行の低下 】
~ 変形性膝関節症の初期症状 ~
膝の軟骨に異常が生じる『変形性膝関節症』の前に、「膝の状態がおかしい…?」と気付くキッカケとして、「階段を降りる時」や、「歩き始め」、「いつもより長く歩いた後」、「イスから立ち上がる時」などに感じる、膝のギクシャクとした違和感や痛みがあります。
これらは、膝周辺の筋肉が弱ったり、姿勢の悪化や体重の増加などで膝にかかる負担が大きくなったりすると、身体を動かした時に膝関節が不安定になったり、膝の筋肉のコワバリと血行の悪化で神経が刺激されたりして、膝に痛み(動作時痛)が起きてくるからです。
しかし、これらの違和感や痛みは、身体を動かしているうちに、筋肉の働きが活発化して血行が良くなる為に、一時的な痛みで終わるので、気になっても、「大丈夫だろう」と見過ごしたり、「歳や運動不足の影響」にしたりして、“変形性膝関節症の初期症状”と、気付かない事が多くなっています。
~ 中高年になると ~
しかし膝に、そのままにしていると、膝の筋力の低下や、膝にかかる負担の増加が原因になっているので、膝のコワバリと血行が悪化したり、慢性化したりして、だんだんと一時的な膝の痛みで済まなくなり、繰り返すようになります。
特に中高年になると、加齢や運動不足で身体を支えている腰や脚の筋肉が弱ったり、体重の増加や姿勢悪化などで膝の筋肉に大きな負担がかかったりするので、膝の筋肉のコワバリと血行悪化が進むようになります。
この結果、膝の神経が痛みに敏感になってきたり、筋肉内に炎症が起きたりしてくると、チョッとした動作でも膝に痛みを感じたり、少し歩いただけでも膝に痛みが起きたりします。
~ 身体からのアラーム ~
しかも、膝の痛みが繰り返し起きてくると、膝の痛みを避けようとして、歩幅を短くして歩く速度を遅くさせたり、立つ事や歩く事を避けるようになったりします。
この結果、脚や腰の筋力が弱って、立つ時や歩く時に、膝の骨の関節部分をシッカリと支える事が出来なくなってくると、膝関節の上下の軟骨が部分的に接触するようになってくるので、軟骨の表面が傷ついたり、すり減ったりして、本格的な変形性膝関節症に移っていきます。
このように、「膝の状態がおかしい…?」と気付く、膝のギクシャクとした痛みや違和感は、本格的な『変形性膝関節症』になる前の、膝の筋肉のコワバリと筋肉内の血行の悪化による痛みなので、身体からのアラームと言えます。
【 リハビリの目的 】
~ 腰や脚の筋力をつけて ~
変形性膝関節症は、『最初から、膝の軟骨に異常(すり減り)は起きていない』ので、痛みが起こらないようにするには、腰や脚の筋力をつけて、膝の動きを安定させる事が、一番、重要です。
この為、変形性膝関節症の初期や中期は、腰や脚の筋力をつけて、膝の動きを安定させる事を目的にしてリハビリを行い、症状の進行の防止や改善(緩和)を行います。
これによって、太ももから膝にかけての筋肉の筋力がついてくると、膝の動きが安定し、それによって神経が刺激される事が無くなってくるので、膝の痛みが減少し、日常動作ができるようになります。
~ 膝のリハビリに、体力が必要に ~
しかし、実際に膝のリハビリを行うと、中高年にとって、思っている以上に体力が必要とする事に気付かされます。
例えば、太ももや膝周囲の筋力をつける為に、仰向けになって、膝を伸ばした状態で脚を挙げる運動がありますが、この運動を何度も繰り返して行うには、かなりの腰の筋力や腹筋を使って、脚の動きをコントロールする力が必要です。
また、脚を挙げる運動を繰り返す間は、姿勢を支える為に、股関節・お尻・背中などにも、かなり筋力が必要になります。
~ セルフトレーニングのリハビリ ~
しかも、リハビリ効果が現れるまで、トレーニングを毎日繰り返す事と、トレーニング期間をかなり必要とします。
この為、「身体を動かしたくても、思うように動けない」とか、「なかなか効果が出ない…」と感じる事が多くなってくると、リハビリの基本は、痛みや症状に合わせて行うセルフトレーニングなので、ツイ、「疲れる」、「動きたくない」、「面倒くさい」、と思いがちになります。
この結果、ヤル気や気力を継続させるのが難しくなると、リハビリの運動回数が減ったり、ほどほどの程度になったり、あるいは継続しても形式的な運動になったりすると、ますます効果が現れにくくなってしまいます。
【 中高年になると 】
~ 筋力低下、動きづらさ、姿勢維持筋の低下 ~
しかも、中高年になると、加齢による脚・腰の筋カの低下や、姿勢を支える力の低下、体重(体脂肪)の増加による動きづらさなどが起きているので、リハビリをする時に思うように身体が動きません。
この為、リハビリの動作を繰り返して、リハビリの運動に慣れる事が必要です。
この結果、リハビリ運動の効果を実感として感じられるようになるには、個人差はありますが、中高年になると、一般的に、早くても訓練を始めてから、2~3ヶ月ほどかかる事が少なくないと言われ、リハビリ運動の効果を感じる迄に、日数がかかるようになります。
~ 体調の不調も ~
また、中高年になると、リハビリをする上で問題になるのが、「頭が重い」、「疲れが取れない」、「腰が痛む」、「何となく身体の調子が悪い」などの、体調の不調です。
中高年になると、筋力が弱ってくる事や運動機能の低下だけでなく、身体を保つ自律神経の乱れから、頭痛、疲労感、倦怠感・眠気、気分が落ち込み、腹痛、めまい・耳鳴り、などが、起き易くなるからです。
この結果、体調の不調があると、リハビリによる膝の機能改善が見込まれていても、続ける事が難しくなってしまいます。
~ 仕事や家庭に追われて ~
更に、中高年になると、仕事や家庭に追われる事が多くなるので、まとまった時間が必要になるリハビリを、定期的に、毎回繰り返すスケジュール管理が必要です。
また、リハビリをしていても、仕事や家事などが気になっていると、それに気を取られがちです。
このような状態になると、『リハビリで大事な事は、続けていく気力とヤル気』と分かっていても、「面倒くさくなる」とか、「いったん中断すると、モチベーションが下がって続かない」となりがちです。
【 当院の、変形性膝関節症の初期治療 】
~ 身体のコンディショニングを加えて ~
膝の痛みに加えて、身体に不調があったり、筋力低下が起きていたりすると、更に膝の状態を悪化させる原因になるので、中高年の膝のリハビリには『身体のコンディショニング』を加えて、的を絞って効率的に、そして、体調の不調を解消して、身体の調子(治る力)を上げていく事が大切です。
この為、当院では、『膝の動きを良くする対策』として、マッサージ治療の特徴の、①血行やリンパの流れを良くする、②筋肉の弾力性や柔軟性を高める、③関節の可動域を広める、を利用して、膝の緊張やコワバリの解消を図り、膝の痛みを減少させる事と、更に『身体のコンディショニング』として、東洋医療をベースにした体調の改善を行っています。
これによって、身体の「何となく身体の調子が悪い」といった状態が改善されて、身体の調子(治る力)が良くなると、膝の筋肉のコワバリや血行悪化に対して、回復効果を高めます。
~ 東洋医療をベースにしたマッサージ治療で ~
また当院では、変形性膝関節症の初期は、膝関節周囲の筋肉のコワバリから血行が悪化し、これによって神経が刺激されて痛み(動作時痛)が生じている段階なので、ツボ反応を利用して、筋肉のコワバリ箇所や、血行の悪化箇所を確認して、改善治療を行っています。
これらの箇所は、東洋医学のツボ(経穴)の位置と、ほぼ一致しているので、治療期間の短縮に効果があるからです。
この為、当院では、ツボ反応を利用しながら、東洋医療をベースにしたマッサージ治療で、膝を含めて下半身のコワバリを解消して、筋肉内の血行を改善する事で、膝の動作時の神経からの痛みを和らげ、膝の筋肉の働きを回復させています。
~ ツボ治療を加えて ~
また、普段の姿勢や動作で、腰や背中の筋肉がコワバッテいたり、痛みが出ていたりすると、膝の筋肉にも影響を及ぼして、膝の筋肉をコワバラセたり、筋肉のアンバランスを引き起こしたりして、悪化している膝を、更に悪化させる原因になります。
この為、当院では『身体のコンディショニング』として、マッサージ治療にツボ治療を加えて、身体に現れたコワバリやシコリを解消し、これにより、「身体が動きづらい」⇒「動かさない」⇒「動けない」、という悪循環の解消を図っています。
腰や背中の筋肉の柔軟性が回復して、身体の血行が改善されてくると、痛み物質や疲労物質の排出が促進されて、神経の過敏状態が治まってくるので、体調の改善に効果があります。
~ 体調の改善も ~
中高年の変形性膝関節は、加齢や運動不足による身体の筋力低下や身体の不調も影響しているので、膝のリハビリだけでなく、体調を改善させる事が必要です。
当院は、東洋医療をベースにしたマッサージ治療で、中高年の膝周辺のコワバリを和らげて痛みを改善させ、動きづらくなった機能を回復させると共に、関連する体調調整を行っています。
マッサージの施術時間は、15分からです。 関連する痛み・しびれなどの症状の、ご相談は、[メール]、または[電話]で、お受けしています。