四十肩・五十肩の治療で、強い痛みに悩まされた『急性期』を過ぎて、少し痛みが落ち着く『慢性期』になると、関節の動きを取り戻す為と、痛みを和らげる為に、リハビリ治療に移ってきます。
しかし、肩周辺のコワバリと血流の悪化から、ジッとしていても、肩に重ダルサやズキズキする痛みがしてきたり、油断して肩を動かすと、鋭い痛みがぶり返したりするので、「どういう風にリハビリをしたら良いか、分からない」といった事が、しばしば起きます。
このような症状を改善させる為に、昔から筋肉の柔軟性と血行の回復を行っている東洋医療系のマッサージ治療を利用すると、重ダルサと痛みを和らげて、コワバッタ筋肉をほぐして動かし易くするので、リハビリが行い易くなり、回復効果を高め、体調の改善にもなります。
【 リハビリ治療 】
四十肩・五十肩の『慢性期』になると、ストレッチや体操などで、少しずつ硬くなった肩関節をほぐして、肩の動きを良くするリハビリ治療に移ります。
激しい痛みで肩周囲の筋肉や靭帯が硬くなって、固まってしまうと、「腕が挙がらない」、「回らない」など、肩の動く範囲が制限されてしまい、これによって、肩を動かした時に痛みが起きる原因になるからです。
この為、肩関節を少しずつ動かす事により、肩周囲の筋肉や靭帯のコワバリを解消して、悪化している血行を改善し、肩関節の動く範囲を拡げていきます。
しかし、リハビリの方法を指導してもらっても、「痛みの程度が、自分しか分からない」為に、リハビリの量や強さを“自分で調整”していく『セルフリハビリテーション』になるので、「どういう風にリハビリをして良いか分からない」といった事が、しばしば起きます。
肩の動きを良くする為に、無理のない範囲で少しずつリハビリを行うだけでなく、時には、肩関節の動く範囲を拡げる運動も必要なので、腕が挙がるまで挙げたり、腕が回せるまで回す動作を繰り返したりすると、痛みがぶり返してしまうからです。
しかも、痛みを警戒しながら、かなりの期間、根気強くリハビリ治療を続けねばならないので、肩に痛みが何度も起きたり、肩の動きの改善が感じられなかったりすると、「本当に良くなっていくのだろうか?」と思って、リハビリに対して不安や抵抗感が生じてしまいます。
また、背中の肩甲骨周りの筋肉のコワバリをほぐし、血行を改善する為に、『振子(ふりこ)体操』や『アイロン体操』などの運動をしますが、この運動も、「どういう風にリハビリをして良いかわからない」といった事が、しばしば起きてきます。
この運動は、腕を垂らし、腕の遠心力を利用したストレッチなので、肩甲骨周りの筋肉の動きを理解していなかったり、自分で肩甲骨の動く感触を確認していなかったりすると、腕を振り回すだけになってしまい、ストレッチ効果が現れないからです、
特に、肩や背中の筋肉にコワバリが拡がっていたり、痛みを発するシコリができていたりすると、それらを解消させようとして、肩や背中に力が入ってしまいがちです。
【 巻き肩の影響 】
また、四十肩・五十肩のリハビリ治療で、リハビリ効果を上げづらくさせる原因として、肩が首より前方に付き出た状態になっている『巻き肩』があります。
長時間のデスクワークをしているうちに、前かがみ姿勢に加えて巻き肩になり、そのまま背中の筋肉が凝り固まったケースが多くなっていますが、四十肩・五十肩の痛みで、肩をすぼめる姿勢を繰り返しているうちに、巻き肩になって、背中の筋肉がコワバッテしまったケースもあります。
巻き肩になると、肩甲骨が肩方向に移動したまま、張り付いた状態になるので、肩関節の動きがスムーズにできなくなります。
この為、『振子(ふりこ)体操』や『アイロン体操』を行っても、肩甲骨が肩方向に移動したまま、ピッタリと張り付いた状態なので、肩甲骨の動きが限られます。
また、肩甲骨や肩関節が動いても、スムーズな動きができないので、不自然な断続的な動きになったり、あるいは、骨が擦れ合うようなゴリゴリ音がしたりします。
この結果、巻き肩になっていると、「リハビリをしていても、なかなか改善されない」と、感じる事が多くなります。
【 肩のズキズキする痛みや重ダルサから 】
肩周辺のコワバリや血流の悪化で、肩に絶えずズキズキする痛みや重ダルサが続くと、神経が疲労や緊張に反応し易くなるので、肩の痛みも起き易くなります。
肩関節を袋のように包んでいる関節包が縮んで、硬くなっているので、腕を動かす角度によって、敏感になっている神経を刺激する為です。
しかも、肩に絶えずズキズキする痛みや重ダルサが続くと、肩のいたみだけでなく、身体のいろいろな不調が起きてきます。
いろいろな身体の不調の中で、多くの人が感じるのが、肩や背中の筋肉のコワバリ感や不快感、そして、胸のコワバリ感です。
そして、肩や背中の血行の悪化から、背中の皮下や筋肉内にリンパ液が溜まり、中に含まれている老廃物が神経を刺激するので、背中の「重ダルサ」や「ズキズキ感」にも悩まされます。
中には、コワバッタ肩周囲の筋肉が、腕に伸びる神経を圧迫して、シビレや痛みを引き起こす事もあるので、「常に腕をさすっていないと我慢できない」と、訴える人もいます。
また、腰痛も起き易くなります。
肩の痛みを避ける為に、不自然な姿勢が続いたり、背中のコワバリが強まったりするので、上半身の安定を保つ腰の負担が大きくなる為です。
この為、普段、座っている事が多かったり運動不足になっていたりすると、「いつも腰にダルイ感じがする」とか、動作時に「ギックリ腰を起こすかも?」と、腰の状態が気掛かりになったり、不安になったりする事が多くなります。
【 身体の不調も 】
更に、肩周辺のコワバリや血流の悪化で、肩に絶えずズキズキする痛みや重ダルサが続くと、以前のように、仕事や家事に長く取り組む事ができなくなったり、仕事に集中できなくなったりします。
この結果、体調を保つ自律神経系の働きも不安定になるので、「何となく身体の調子が悪いという感じ」と、身体の不調感が次第に増します。
例えば、首の痛みや頭重感、頭痛、めまい、食欲不振などの胃腸障害などが現れ、精神的にも、イライラ、不安感、落ち込み、やる気が出ない、ゆううつ、疎外感、などが起きてきます。
しかし、肩の関節や筋肉などがコワバッテ、硬くなっていると、背中や胸の筋肉も硬くなっていたり、筋肉のバランスが片寄っていたりするので、リハビリ治療でこれらの筋肉をほぐして、筋肉のバランスを整え、肩や背中の血行を回復させるには、かなりの期間が必要です。
この為、肩の関節や筋肉などがコワバッテ硬くなっていると、何とか日常生活が行えるように回復させるまでに、かなり、治療期間がかかってしまう事があります。
特に、デスクワークなどで、肩周囲の凝りやコワバリが強まっていたり、巻き肩になって肩関節の動き悪くなっていたりすると、一年以上もかかる事があります。
【 当院の、四十肩・五十肩の回復治療 】
四十肩・五十肩は、自然に回復するのがほとんどですが、肩の関節や筋肉などがコワバッテ硬くなっていたり、肩甲骨が背中の筋肉に張り付いた状態になっていたり、巻き肩になっていたりすると、回復しづらくなります。
当院では、四十肩・五十肩の回復効果を高める為に、東洋医療をベースにしたマッサージ治療で、肩や背中の血行やリンパの流れを改善し、筋肉の弾力性や柔軟性を回復させ、更に体調の改善も行っています。
東洋医療をベースにしたマッサージ治療は、疲労や緊張などの慢性化による筋肉由来の痛みの解消に適しているので、肩や背中の解消困難なコワバリ箇所の回復や、それによる血液循環の回復、そして、老廃物の排出促進により、痛みの緩和と体調回復の効果が期待できるからです。
当院は、マッサージ治療にツボ治療を加えて、四十肩・五十肩の回復を行っています。
ツボ刺激を利用して、肩甲骨周辺の筋肉の柔軟性を回復させていくと、筋肉の弾力性や柔軟性を高めるので、肩甲骨と肩の動く範囲が拡がり、リハビリ治療が行い易くなるからです。
これは、ツボが、身体の異常を知らせる箇所であり、症状を改善する箇所でもあるので、四十肩・五十肩の治療のように、筋肉の柔軟性の回復や血行の改善が必要になる治療には、体調を改善させる治療点として適しているからです。
また当院では、肩関節の可動域の拡大の為に、『他動運動』を取入れて、肩甲骨周辺のコワバリ解消を行っています。
『他動運動』は、本人は力を抜いた状態で、本人以外の施術者が、関節をコントロールしながら動かす訓練法です。
背中の肩甲骨を、上下左右に徐々に『他動運動』で動かす事によって、痛みや無理が無く、肩甲骨周辺のコワバリを解消する事が出来るので、それにより、肩関節の動く範囲を拡げられるからです。
四十肩・五十肩の回復には“運動”が重要ですが、筋肉のコワバリを解消し、血行を改善させて、無理のない範囲で少しずつ進める事が重要です。
当院は、東洋医療をベースにしたマッサージ治療により、肩関節や肩甲骨の可動域の回復を行い、それによって、循環改善による不快感の解消や体調の回復を行っています。
マッサージの施術時間は、15分からです。 関連する痛みやしびれなどの症状の、ご相談は、[メール]、または[電話]で、お受けしています。