首や肩の疲労や緊張などで起きる『緊張型頭痛』は、多くが肩コリによる筋肉の緊張で、首や後頭部の筋肉内に疲労物質が溜まったり、脳内の痛みの調整がうまく働かなくなったりして、頭痛を誘発するので『肩こり頭痛』とも言われます。
しかも首や肩の筋肉内に、絶えずジクジクと慢性的な不快な痛みが生じるシコリができると、それによって神経が刺激されて『緊張型頭痛』を繰り返すようになり、更に、体調を悪化させます。
このような体調悪化を伴う頭痛の改善には、敏感になっている神経を和らげて回復させる事が必要なので、疲労や緊張を解消すると共に、首や肩の筋肉内のシコリ箇所を調べて、解消する事が重要になります。
【 首や肩の筋肉のコワバリから 】
~ 緊張型頭痛 ~
首や肩の緊張で血行が悪化してくると、「後頭部から首すじにかけて、重苦しい感じになる」、「後頭部を中心にズキズキと痛む」、「頭がギューッと締めつけられるような痛みがする」、などが起きてきます。
『緊張型頭痛』と言われ、疲労や緊張などで首から頭にかけての筋肉のコワバリやコリが強まると、頭に強い圧迫感を伴う痛みを引き起こすので、別名『肩こり頭痛』とも呼ばれます。
日本は、「肩こりは、日本人の国民病」と言われるほど、肩こりが多いので、頭痛の中で、肩こりから生じる『肩こり頭痛』が約7割を占め、ありふれた頭痛になっていますが、それだけ多くの人が悩まされる頭痛になっています。
~ 重苦しい不快感 ~
『緊張型頭痛』は、首や肩の筋肉の緊張が強まった事が原因になっているので、最初は、「肩が重だるい」、「突っ張り感と不快感がする」、「肩の上に鎧を載せられている感じ」、「首から肩がセメントで固められている感じ」、などを強く感じます。
そして、脳への血行が悪化してくるので、次第に、「頭が重くなって、考えられなくなる」、「頭が締め付けられるようなジワーッとした痛みや圧迫感が続く」など、“重苦しい不快感”に悩まされます。
そして“重苦しい不快感”から、疲労感やコワバリ感が増すと、「何もしていないのに疲労感に悩まされる」、「頭が重く感じる」、「肩や背中が重だるい」、「肩に、ズンとした頭の重さを感じる」などの、頭重感や身体の不調感に悩まされます。
~ 緊張型頭痛の原因 ~
『緊張型頭痛』の原因は、長時間の同一姿勢、悪い姿勢、不適切な枕、運動不足による筋力低下などから生じた、首や肩の筋肉の疲労や緊張と考えられています。
例えば、デスクワークや車の運転などで、毎日、長時間うつむいた姿勢をしていると、夕方や仕事の終わり頃になると、頭を支える首や肩の筋肉の疲労でコリやコワバリが強まり、脳への血行が悪くなるので、頭痛や頭重感が起きるようになります。
また、運動不足や加齢で筋力が低下して、首や肩などの筋肉内の血行が悪くなったり、あるいは、毎日使う枕の高さが合わないと、首や肩周辺の筋肉の緊張で神経や血管が圧迫されて、頭痛や頭重感が起き易くなったりします。
【 精神的なストレスからも 】
~ 神経圧迫や血流悪化を ~
更に、精神的なストレスも、『緊張型頭痛』の大きな原因になります。
精神的緊張(交感神経系)が高まると、首から頭の筋肉が緊張して血管を収縮させるだけでなく、神経が圧迫されて刺激されるので、神経回路が活発化して、痛みを感じ易くなるからです。
また、精神的ストレスによって、首スジや後頭部の筋肉が緊張して血流が悪くなると、頭痛にならなくても、「頭が重い」、「頭がすっきりしない」、「頭がぼんやりする」、更に、「めまいや耳鳴りがする」、などに悩まされます。
~ 中高年になると ~
特に中高年になると、『緊張型頭痛』に悩まされる割合が多くなります。
若い時と違って、職場や家庭で責任が重くなったり、年齢や地位などで人間関係に悩まされたり、将来に対する漠然とした不安が強まったりするので、精神的なストレスをかかえる事が多くなってくるからです。
しかも中高年になると、身体の筋肉の柔軟性が無くなったり、それによって身体の血行が悪化したり、あるいは、新陳代謝が低下して体調が不安定化したりするので、精神的なストレスが強まると、『緊張型頭痛』を起こし易くなります。
~ 自律神経の崩れ ~
また、中高年になって、体調を保つ自律神経の負担が増す事も、『緊張型頭痛』が起き易くなる原因になります。
これは、自律神経の一番の役割が、循環器(心臓と血管)のコントロールなので、自律神経の負担が増すと血流の低下が生じ、『緊張型頭痛』が起き易くなるからです。
しかも、自律神経の調子が崩れると、イライラ感、抑うつ、倦怠感、不安、不眠、などが起きてくるので、首や肩の筋肉を緊張させて、ますます『緊張型頭痛』が起き易くなったり、長引かせたりしてしまいます。
【 シコリ解消の重要性 】
~ シコリによる神経の異常興奮 ~
『緊張型頭痛』の原因は、疲労や緊張などによる、首や肩の筋肉のコワバリや、首や背中の血行の悪化なので、これらの症状が軽度で、最初の頃ならば、市販の頭痛薬で『緊張型頭痛』を緩和できます。
しかし、首や肩の筋肉のコワバリが慢性化して、更に、筋肉内にシコリができてしまうと、シコリが毛細血管の血行を遮断して、神経が異常興奮を起こすので、市販の頭痛薬では、頭痛の解消が難しくなります。
市販の頭痛薬は、鎮痛作用を期待できますが、神経の異常興奮を鎮める事ができない事と、神経が異常興奮を起こすと、チョットした疲労や緊張でも、いつもより強く痛みを感じたり、痛みの信号を発したりして、鎮痛剤を服用しても、頭痛を誘発してしまうからです。
~ シコリが原因で、繰り返される頭痛 ~
しかも、首や肩の筋肉内にシコリができて、頭痛が起き易くなると、何かのキッカケで頭痛が起き易くなる『反復性緊張型頭痛』や、ほぼ毎日起きる『慢性緊張型頭痛』となって、頭痛を繰り返すようになります。
また、シコリから絶えず発せられる不快感の為に、一日中頭が重くなったり、頭が圧迫を受けている感じになり、気分の晴れない日が続いたりします。
この為、『緊張型頭痛』が繰り返される場合には、敏感になっている神経を和らげて回復させる事が必要なので、首や肩の筋肉内のシコリ箇所を調べて、解消させる事が必要です。
~ セルフストレッチ、セルフマッサージ ~
頭痛や頭重感の解消の為に、ストレッチやマッサージによる解消法が紹介されていますが、筋肉内にシコリができて、そこから発する不快感と共に頭痛が起きている場合は、一般的なセルフストレッチやセルフマッサージでは、頭痛解消が難しくなります。
ストレッチやマッサージで、シコリの“周辺の筋肉”を伸ばす事ができても、肝心のシコリ部分は、筋肉が異常に収縮して凝り固まった状態になっているので、伸ばしたり、緩めたりする事ができないからです。
この場合には、シコリの緊張を緩める為に、触診でシコリの状態を確認し、圧を徐々にかけながら、一方向だけでなく、様々な方向に引き延ばして、シコリの深層部まで、段階的にしっかりと伸ばして、シコリ周囲の血液やリンパ液の流れを促進し、シコリ部分のコワバリを解消させていく事が必要です。
【 当院の、肩こり頭痛の治療 】
~ ツボ治療の効果 ~
コワバリやシコリを伴う『緊張型頭痛』の治療に、当院は、マッサージ治療にツボ治療を加えて、シコリと症状の改善を行っています。
これは、ツボ(経穴)が、神経や血管が集まっている箇所”なので、身体に不調があると、関係する特定のツボに痛みや硬さとなって現れ、身体に異常が起きている事を知らせてくれるだけでなく、反応が現れたツボに適切な刺激を与えると、その刺激に順応して、痛みや違和感が減少したり、筋肉内の血流が改善したりする効果があるからです。
しかも、身体にコワバリやシコリができる場所とツボの位置は、ほぼ一致しているので、肩や首に「痛み」や「硬さ」となって現れているツボを確認して、適切な刺激を与えると、神経の興奮を抑制したり、血流を改善したりするので、『緊張型頭痛』の解消に適しています。
~ 緊張型頭痛の治療例 ~
例えば、『緊張型頭痛』を起こす不快なコワバリやシコリは、頭と首の付け根や肩沿いに多く発生しますが、これらの部分は、東洋医療のツボの「風池」、「天柱」、「肩井(けんせい)」などと重なり合っています。
この為、当院では、問診とツボ反応を利用して、「痛み」や「硬さ」となって現れているツボを調べ、そして調べたツボに刺激を加える事で、コワバリや凝り固まっているシコリを和らげ、血流を回復させています。
これにより、血流の回復と、首や肩の神経を過敏にさせている老廃物を排出させて、刺激に敏感になっている神経を元の状態に回復させ、痛みの解消とシコリの解消を行っています。
~ 背中の疲労や緊張の解消 ~
更に、背中の疲労や緊張が、肩や首の筋肉に影響して、頭痛を悪化させる原因になるので、当院はマッサージ治療で、肩甲骨の動きの回復を含めて、背中全体の筋肉の過緊張と血行悪化を改善させています。
マッサージ治療によって、①血行やリンパの流れを良くする、②筋肉の弾力性や柔軟性を高める、③神経の興奮を抑制する、④筋肉の疲労回復、⑤痛みを改善させる、などの効果があるからです。
上半身全体の筋肉を和らげて、血流を回復させると、自律神経の働きを取り戻し、「何となく身体の調子が悪い」といった体調の改善になります。
~ シコリを確認して解消させる重要性 ~
『緊張型頭痛』の中でも、首や肩に筋肉内にシコリができると、血行が悪化して痛みを抑えられなくなり、頭痛や不快感が繰り返すようになるので、筋肉内のシコリを確認して解消させる事が、治療のポイントになります。
当院は、マッサージ治療にツボ治療を加えて、シコリの解消を行い、それにより敏感になっている神経を和らげて回復させて、『緊張型頭痛』の回復を行っています。
マッサージの施術時間は、15分からです。 関連する痛み・しびれなどの症状の、ご相談は、[メール]、または[電話]で、お受けしています。