看護や介護は、腰を曲げて中腰になったり、身体を支えたりする事が多いので、腰や背中などの“姿勢を維持する筋肉”に大きな負担がかかるだけでなく、体力を使う事や、ストレスを感じる事が多いので、身体のいろいろな箇所に痛みや不快感が起きてきます。
しかも、このような身体の負担が、繰り返されたり、蓄積されたりすると、身体の疲労や緊張が解消されなくなって、回復力が低下し、「疲れが取れない」、「身体が、いつもだるい」、「動くと身体が痛む」といった状態になります。
このような状態の改善には、身体の回復力を取り戻し、崩れかかった身体のバランスを整える事が必要なので、身体の筋肉のコワバリ箇所や血行の悪化箇所を確認して、これらを解消する事と、これと共に、敏感になっている神経の興奮を和らげて、身体の調子(治る力)を上げていく事が大切です。
【 姿勢を維持する筋肉の、痛みの発生 】
~ 腰痛が起き易く ~
看護や介護をしていると、腰痛やギックリ腰の発症率が高いので、「腰痛は、介護職の職業病」と言われます。
身体の不自由な人をサポートする為に、「身体の向きを変える」、「車いすやベッドへの移動」、「トイレ・入浴の介助」などをすると、相手の身体をシッカリと支える必要があるので、腰に大きな負担がかかる為です。
しかも、腰痛が気になって、腰をかばうような姿勢をすると、かえって、腰に不自然な負担がかかって、余計に腰痛が起き易くなります。
~ 肩や背中の筋肉も ~
また、腰痛やギックリ腰以外にも、上半身の肩や背中の凝りや痛みなどで悩まされます。
「抱きかかえる」、「歩行を支える」、「着替えや食事の世話をする」、「入浴を介助する」などの時に、肩や背中の筋肉を使って、シッカリと支える必要があるので、これらの筋肉の疲労や緊張が大きくなると、肩や背中に凝りや痛みが起きてくるからです。
この結果、介護の仕事をしている人の52.4%から75.0%が、首・肩・背中の凝りや痛みで悩まされていて、更に、家で介護している女性の場合には、8割以上にもなり、そのうち4割の女性が、絶えず凝りと痛みに悩まされていると報告されています。
~ 中腰や前かがみ姿勢から ~
これらの痛みが起きる大きな原因は、介護する時の身体への負担が、介護する人の身体に“直接”かかってくる事と、中腰や前かがみの姿勢が“繰り返される”事です。
中腰や前かがみの姿勢が何度も“繰り返される”と、腰や肩・背中などの“姿勢を維持する筋肉”の緊張が解消されなくなって、血流やリンパの流れが絶えず悪くなり、神経が敏感に反応するようになるので、痛みが起き易くなり、更に、慢性化してくるからです。
また、何度も上半身の緊張が“繰り返される”と、肺や腹部の圧迫が強まるので、身体の痛みだけでなく、「胸からみぞおちあたりに圧迫感がする」、「胸に重たくののしかかる感じがする」、「胸が締め付けられる」、などの違和感や不快感も起きるようになります。
【 広範囲の痛み 】
~ 痛む箇所がハッキリしない ~
看護や介護で身体に疲労が溜まって、身体に痛みを感じる状態になると、痛む場所が「腰あたり…」とか「背中あたり…」と言うように広範囲に感じられ、しかも、動作によって強まったり、拡散したりします。
これは、疲労が蓄積されると、周辺部分や関連する部分に、筋肉のコワバリと血流の悪化が生じるので、広い範囲にわたってニブイ痛みがしてくるからです。
しかも、筋肉のコワバリと血流の悪化によって、神経が敏感になり、そして、痛みを抑える機能が低下してくるので、看護や介護の動作によって負荷がかかると、痛みが大きくなったり、筋肉のコワバリと血流の悪化で拡がったりします。
~ 筋肉内の硬いシコリから ~
また、看護や介護で疲労が溜まり、血流の悪化と筋肉のコワバリが生じて、コワバリ内に筋肉の硬い“シコリ”ができると、“シコリ”から周辺の筋肉に痛みが拡がる状態になります。
硬い“シコリ”によって血行が遮断されると、酸素や栄養分の供給が不足したり、老廃物が蓄積したりして、神経が刺激されるので、“シコリ”周辺の筋肉が、重く圧迫されたような痛みや、「うっとうしい」痛みが起きてくるからです。
この結果、これらの痛みや不快感で、肩や首の神経が異常に敏感になってくると、頭痛が起き易くなって『頭痛持ち』になったり、腰に“シコリ”ができて、慢性腰痛やギックリ腰の原因になったりします。
~ 交感神経の活発化によって ~
更に“姿勢を維持する筋肉”の疲労で痛みが生じると、身体を緊張させる『交感神経』の働きが強まるので、血行を悪化させて、余計に痛む箇所が拡がって、痛む患部が特定しにくくなります。
“姿勢を維持する筋肉”は、他の筋肉よりも、神経が多く存在している為に、“姿勢を維持する筋肉”の腰や肩・背中などに、負荷がかかり続けると、それによって交感神経が活発化して、血管が収縮して血行が悪化し、腰や肩・背中などに、広くコリや痛みが生じたり、慢性的な痛みや不調に繋がったりするからです。
しかも、看護や介護で、精神面に緊張やストレスが多くなったり、続いたりすると、ますます交感神経が強まるので、身体全体に痛みを感じ易くなります。
【 ケアの判断が困難に 】
~ 痛む箇所が特定できない為に ~
痛みの感覚は、身体の一部分に、異常が起きた事を知らせる“アラーム”の役割をしていますが、痛む箇所が特定できずにハッキリしないと、適切な回復処置がしにくくなります。
しかも、看護や介護をしていると、痛みによる身体からのアラームに気付いても、途中で休む事ができません。
この結果、痛みと不快感が続いて慢性化してくると、次第に痛みと不快感が拡がって、身体全体に感じられようになります。
~ 精神的な緊張からも ~
また、介護や看護で、「人に頼る事ができない」、「自分の時間を持つ事ができない」、「思い通りにいかない」などの悩みやストレスを感じていると、精神的な緊張が強まるので、ますます、身体の疲労や痛みが解消しづらくなります。
この結果、「いつも、身体が重い、ダルイ」、「慢性的に、肩や腰が痛む」、「眼がショボショボして見えにくい」、「頭痛が治らない」といった身体の支障が起きたり、「やる気が起きない」、「悲観的になる」、「集中力がない」といった状態になったりします。
更に、「イライラする」、「あまり動いていなくても疲れる」、「考えがまとまらない」、「なかなか寝られない」、などが起きると、余計に精神的な疲労が大きくなるので、身体の回復力が追いつかなくなります。
~ 自律神経のオーバーワーク ~
また、身体や精神面の支障で悩まされると、身体の不調が増したり、身体のリラックス感が失われたりするので、身体の安定を保つ自律神経の働きがオーバーワークの状態になります。
これによって、身体を維持する機能が低下してくると、「重くのしかかるような鈍い痛み」、「ズキズキと響く痛み」、「刺すような痛み」、「ヒリヒリするような痛み」、などが起きてきます。
しかし、湿布薬を貼ったり、お風呂に入ったり、自分でストレッチをしたりしても、自律神経がオーバーワークになって体調を保てなくなっているので、一時的に緩和されても、痛みや不快感が続く状態になります。
【 当院の、15分からのマッサージ治療 】
~ 症状の早期発見、早期改善 ~
介護や看護をしていると、肩、背中・腰などの“姿勢を維持する筋肉”に大きな負荷がかかるだけでなく、慢性的な痛みや違和感を引き起こす事もあるので、身体の異常の『早期発見、早期改善』で、体調を保つ事が大切です。
スポーツの世界では、疲労や緊張の『早期発見、早期改善』の効果が分かっているので、運動後にクールダウンを行う事で疲労や緊張を解消し、体調回復を行うようにしています。
この為、当院では、疲労、ダルサ、コワバリなどの解消や、体調不調の改善などを、気が付いた時に気軽にできるように、マッサージ治療を15分から行っています。
~ 15分、30分のマッサージを受けると ~
これは、「マッサージ効果は、時間が長いほうが高い」と思われますが、介護や看護の疲労解消の場合は、“姿勢を維持する筋肉”を、早めに回復させる事が必要なので、1週間に1回でも定期的に受けたほうが改善効果が高いからです。
例えば、朝起きた時や、身体を動かした時などに、重ダルサや痛みを感じたり、身体に動きづらさを感じたりした時に、15分、あるいは、30分のマッサージを受けると、身体に溜まった疲労を解消されるのが実感されます。
疲労や緊張を感じた直後に、短時間でもマッサージを受けると、血行やリンパの流れが早めに回復するので、溜まりかけていた疲労物質が排出され、それによって、ダルサや、つらい筋肉痛が解消されるからです。
~ ツボ治療の併用 ~
また、当院は、ツボ治療を併用したマッサージ治療を行い、痛みや不快感の早期解消だけでなく、体調の改善を行っています。
疲労や緊張によって、疲れ易さや痛みとなって現れてくる箇所が、東洋医学のツボ(経穴)の位置とほぼ一致している事と、ツボが、神経や血管が集まっている箇所なので、疲れ易さや痛みとなって現れているツボに刺激を加えると、その刺激に適応して、痛みや違和感が減少したり、筋肉内の血流が改善したりする効果がある為です。
この効果によって、筋肉の中を通っている血行が活発化し、それによって栄養や酸素の供給が進み、老廃物を押し流すので、身体の疲労解消の効果だけでなく、身体を休める神経(副交感神経)が働くようになり、体調を保つ自律神経が回復し易くなります。
~ 身体の疲労や緊張などの慢性化には ~
介護や看護による身体の痛みや違和感は、身体の疲労や緊張などの慢性化が大きく影響しているので、体調や気になる症状に合わせて、身体の調子(治る力)を上げていく事が必要です。
当院は、東洋医療をベースにしたマッサージ治療とツボ治療で、疲労箇所を回復させて神経の興奮を鎮め、崩れかかった身体のバランスを整え、慢性的な痛みや違和感の解消を行っています。
マッサージの施術時間は、15分からです。 関連する疲労やだるさなどの症状の、ご相談は、[メール]、または[電話]で、お受けしています。