仕事中に、無意識に何度もアクビが出たり、思わず背伸びをしたりするのは、「疲労や緊張などで、酸素不足になった脳に、酸素を補給して脳の覚醒を促す為」というのが有力な説ですが、他にも、「外気を取り入れて、脳を冷やす(クールダウン)為」とか、「血流を促進し、脳を活性化する為」という説もあります。
しかし、アクビや背伸びの効果は限られるので、脳に酸素が不足した状態が続くと、「集中力が続かない」、「眠気がする」とか、「頭が重い」、「疲れやダルサが続く」、「頭痛がする」、「ダルサや疲労が強まる」などが現れます。
アクビや背伸びが繰り返される場合は、毎日の疲労や緊張などで、呼吸が浅くなっていたり、脳が疲れていたりする“警告のシグナル”なので、脳の働きと体調を取り戻す為に、低下している首・肩・背中・胸の呼吸筋の働きを回復させ、更に、首と後頭部の血流の改善を行い、脳に酸素不足を引き起こす状態を解消する事が必要です。
【 脳の酸素不足の原因 】
~ アクビと背伸び ~
朝からずっと、パソコンやスマホを使って仕事をしていると、首や肩が疲れてコワバリを感じてくるだけでなく、「頭がボーッ」として、「頭の中がズーンと重い感じ」になり、思考力が低下してきます。
このような時に、無意識にアクビが出たり、思わず背伸びをしたりします。
これは、疲れが生じた脳に、アクビや背伸びをする事で、酸素の補給や、血流促進、脳のクールダウン効果などで、脳の働きを活性化して、覚醒を促す為と言われます。
~ 脳に酸素の備蓄機能が無い為に ~
このように、脳の働きを活性化して覚醒を促す為に、アクビや背伸びなどの生理現象が起きるのは、脳が身体の中で最も多くの酸素を消費する臓器ですが、脳には、酸素を蓄えておく機能や器官が無い為です。
この為、脳が正常に考えたり判断したりする為は、肺に取込んだ酸素量の約25%を、絶えず、安定的に脳に送る事が不可欠ですが、身体が疲れたり緊張したりして、脳への血流が低下してしまうと、脳の酸素不足が起きてしまいます。
この結果、デスクワークなどで、疲れてきたり、緊張が続いたりすると、脳への血流が悪くなってくるので、脳に酸素不足が生じて、アクビや背伸びが起きるようになったり、更に、「知っている名前や、重要な数字がすぐに出てこない」などが起きたりします。
~ 姿勢・緊張・疲労などで ~
また『脳にとって、血流による酸素供給が命』という状態になっているので、姿勢・緊張・疲労などの影響で、脳に酸素不足が生じます。
例えば、パソコンやスマホを使って仕事をしていると、無意識のうちに、首や肩の筋肉をギュッと固めた姿勢が続くので、身体の血行が悪化して脳に届く血液量が少なくなって、脳の活動に必要な酸素の供給が不足するようになります。
しかも精神的な緊張が続くと、交感神経の働きが強まって呼吸が浅く(弱く)なったり、胸や背中の筋肉のコワバリで呼吸運動が低下したりするので、肺に取り入れられる酸素量が少なくなり、脳に送られる酸素が減少し、脳の酸素不足状態や疲労を強めます。
【 脳の酷使 】
~ 脳の一部の神経の酷使 ~
中でも、パソコンやスマホ操作をしていると、脳の一部の神経が、ずうっと酷使され続ける為に、脳の疲労が大きくなる上に、その部分の脳の酸素消費量が極度に増えるので、脳の酸素不足が強まります。
例えば、仕事の期限や規定に合わせる為に、パソコンに仕組まれている思考方法や作業を、ひたすら続ける場合や、あるいは、間違いが起きないように、注意をしながら入力作業や作業を繰り返す場合などに、脳の一部の神経が、極端な疲労状態に陥ります。
脳に、このような状態が起きると、脳の一部であっても、酷使され続けた疲労感が増すので、集中力や持続力が落ちるだけでなく、それによって注意力や思考力が低下し始めたり、雑念が多くなったりします。
~ 中高年になると ~
脳を酷使するような状態でなくても、中高年になって、運動不足になったり、猫背姿勢が続いたりすると、身体の血行が悪化してくるので、脳の酸素不足状態が起き易くなり、アクビや背伸びが多くなります。
しかも、運動不足や猫背姿勢が続いたりして、肩・背中・胸などの呼吸筋がコワバッテくると、充分に肺や横隔膜が膨らまなくなって、呼吸が浅くなるので、ますます脳の酸素不足が起き易くなります。
また、中高年になると、季節の変わり目や生活リズムの変化などで、自律神経のバランスが崩れると、全身の血行が悪くなり、脳への血流が低下する事もあります。
~ 脳の酸素不足状態による症状 ~
アクビや背伸びが繰り返される場合は、毎日の疲労や緊張などで、呼吸が浅くなっていたり、脳が疲れていたりするので、次のような症状も現れます。
・集中力が続かない
・頭が重くなる
・頭痛がしてくる
・目が疲れる
・ちょっと休むだけでは、疲れが解消しない
・動悸や息切れを感じる
・持久力が落ち、ヤル気が無くなる
・気分が鬱っぽくなる
・人と話すのが面倒
しかも、呼吸が浅くなっていたり、脳が疲れていたりすると、回復力も低下するので、身体の不調が長引きます。
【 日常生活に支障が 】
~ 気付きにくい脳の酸素不足 ~
しかし、身体に不調が起きても、「呼吸をすれば、自然と脳や身体に酸素が届く」と思っているので、脳の酸素不足が原因になっている事に気付きません。
しかも、仕事の事で意識が一杯になっていたり、時間に追われていたり、人間関係に悩んでいたりすると、ますます気付きにくくなります。
しかし、毎日の疲労や緊張で、身体の血行が悪化したり、呼吸が浅くなったりして、脳の酸素が不足するような状態になると、次第に、仕事や日常生活に支障が出てくる状態になります。
~ 記憶力の低下、思い出しづらい ~
脳の酸素が不足するような状態になると、最初のうちは、「頭が回らない」、「身体がダルイ」、「面倒くさくなってくる」などが現れますが、次第に記憶力が低下したり、思い出しづらくなったりして、仕事や日常生活に支障が出るようになります。
例えば、「相手の名前が思い浮かばない」、「覚えられなくなる」、「約束していた事を忘れる」、「置き忘れる」、「ひとり言で同じ事を何度も言う」、「今、何をしようとしたのだろう……?」、などが起きます。
更に、脳の酸素不足から、精神の安定を保つ事ができなくなって、「気分の落込み」、「ヤル気の無さ」、「頭がボーッとする」、「イライラする」、「仕事のミスが増える」、「忘れっぽくなる」、「注意力が散漫」なども起きるようになります。
~ 回復力より、疲労や緊張が大きくなると ~
しかし脳は、筋肉や臓器などの全ての器官の動きをコントロールしたり、蓄積した記憶を整理したりする為に、絶えず24時間、休み無く働き続けるので、脳の疲労や緊張が大きくなって回復が追いつかなくなり、「仕事や家事を離れて休んでも、疲れがとれない」とか、「休んだ後なのに、頭が働かない」、「頭のドンヨリとした不調」などが起きます。
このように、休んでも、「頭がスッキリしない」場合や、「何となく身体の調子が悪い」といった場合には、身体を休めるだけでなく、脳が必要とする酸素が十分に届くように、首・肩・背中・胸の呼吸筋のコワバリを解消したり、首と後頭部の血流の改善を行ったりする“ケア”が必要です。
特に、アクビや背伸びを繰り返す場合は、気づかないうちに呼吸が浅くなっていたり、肩と首の筋肉のコワバリが悪化していたりする事が多いので、首・肩・背中・胸の呼吸筋の働きを回復させる事と、首と後頭部の血流の改善を行い、脳に酸素不足を引き起こす状態を解消する事が大切です。
【 当院の、マッサージ治療とツボ治療 】
~ 呼吸筋の柔軟性回復と、脳への血行改善 ~
疲労や緊張が続いて、「頭がスッキリしない」とか、「何となく身体の調子が悪い」といった場合には、肩や背中の呼吸筋の柔軟性を回復させて、首を中心とした血行を改善し、脳に酸素不足を引き起こす状態を解消する事が必要です。
当院は、脳の疲労や緊張の回復の為に、神経や血管が集まっているツボを利用して、身体の不調時の「反応点」を確認し、マッサージ治療にツボ治療を加えて症状の改善を行っています。
これによって、首・肩・背中・胸などの、①呼吸運動の筋肉の弾力性や柔軟性を回復させて、②上半身の血行やリンパの流れを改善し、③神経の緊張を和らげると、呼吸筋が働くようになり、脳に血液が届けられるようになるので、頭もスッキリして、体調を安定させる働きが回復します。
~ クイックマッサージの利用 ~
急ぐ場合には、当院が行っているクイックマッサージで、後頭部・首・肩の筋肉の柔軟性を回復させるだけでも、かなり効果があります。
例えば、短時間でも、首の筋肉を緩ませると、呼吸筋の働きが回復し、血行が促進されるので、気分がリラックスしてくると共に、脳の疲労回復の効果的です。
また、首から背骨沿いに自律神経が通っているので、クイックマッサージで、硬くなった肩甲骨沿いのコワバリをほぐして血行を回復させると、「ダルイ」、「肩がこる」、「背中の疲れ」などが改善されます。
~ 腰の血行促進 ~
できれば、重力の影響で、人の血液量のうち約70%は、自然と、腰から下に集まる状態になっているので、腰と脚の血行も促進させると、体調改善に、より効果的です。
腰と脚の血行を促進させると、下半身の大量の血液の流れが良くなるので、全身の血液循環も良くなり、脳への血流改善になるからです。
特に、パソコンに向かいっぱなしで仕事をしていると、腰の筋肉がコワバッテ、身体の血行が悪化している事が多いので、腰と脚の血行を改善させると、脳の酸素不足を回復させるのに効果があります。
~ 東洋医療をベースにしたマッサージ治療 ~
アクビが頻繁に出たり、無意識に背伸びを繰り返したりするのは、毎日の疲労や緊張で、脳が酸欠状態になっているので、そのままにしていると、脳の働きの低下や体調悪化の原因になります。
当院は、脳(頭)の疲労や思考力低下に、身体のコワバリ箇所や血行の悪化箇所のチェックと東洋医療をベースにしたマッサージ治療で、身体のストレスや過緊張を和らげ、体調を改善し、心身のリフレッシュを行っています。
マッサージの施術時間は、15分からです。 関連する疲労やだるさなどの症状の、ご相談は、[メール]、または[電話]で、お受けしています。