女性にとって腰痛は、肩こりに次いで2番目に多い症状にですが、特に更年期を迎える頃から腰痛に悩まされる女性が増え、更年期の女性の二人に一人以上が“腰痛持ち”になっています。
これは、この時期になると、女性ホルモンの分泌の不安定化と減少、加齢による筋力低下、運動不足、毎日の疲労の蓄積、姿勢の悪化などで、いつも通りの生活をしていても、腰の筋肉の負担が増してくるからです。
更年期の女性の腰痛対策には、腰だけでなく、腰を下から支えている“お尻の筋肉”の負担も大きくなっているので、腰とお尻の血行が悪化している箇所や、筋肉がコワバッテいる箇所をチェックして、これらを回復させ、身体の調子(治る力)を上げる事が必要です。
【 更年期の腰痛と違和感 】
~ 腰の血行悪化や筋力低下 ~
女性が更年期を迎える時期になると、女性ホルモンの減少によって自律神経の働きが不安定化してくるので、「何となく体調が悪い」、「やけに疲れを感じる」、「寝ても疲れが取れない」などの体調不調が起き易くなります。
しかも、女性ホルモンのエストロゲンは、筋肉量の維持や骨の健康に深く関わっているので、更年期にエストロゲンが減少してくると、「筋力の低下」や「疲れ易さ」を引き起こします。
この結果、身体を支えたり動かしたりしている腰の筋肉がこわばったり、血行が悪化したりするので、腰に“疲れ”や“ダルサ”を感じる事が多くなったり、腰痛に悩まされる女性が多くなったりします。
~ 以前には無かった違和感や痛みが ~
更に、更年期になって腰の血行悪化や筋力低下などが続くと、腰の神経が刺激されて敏感になり、“以前には無かった”違和感や痛みが起きるようになります。
例えば、朝起きた時や立ち上がった時に、腰に疼くような「チクチク」、「ジンジン」、「ズーン」といった違和感や痛みが起きたり、家事や仕事などで疲労や緊張が続いたり強まったりすると、「腰がジンジン・ジーンと疼く」、「腰の奥からズーンとする重ダルサを感じる」、「夕方になると腰がウズウズと痛む」といった事が起きたりします。
また、座っていると、腰の筋肉のコワバリと血行の悪化が増すので、「腰の内側に、“がんこな”こりや痛みを感じる」、「腰がボテッと腫れて、ふくらんだ感じ」、「身体を動かすと、腰にズキズキ・ジンジンする痛みがする」、なども起きます。
~ 身体の痛みや、体調不調も ~
更に、腰の筋肉がこわばったり、血行が悪化したりすると、下半身の血液やリンパ液の流れに影響します。
この結果、「ジッとしていると、膝にニブイ痛みがする」、「立ち上がった時や歩き始めに、膝に痛みを感じる」、「腰が疲れてくると、首から肩にかけての筋肉が、張り詰めたようになる」、「夕方になると、腰から背中にかけて、重ダルイ感じや鈍い痛みがする」、などが起きます。
そして、身体の血行も悪化してくるので、体調の不調を感じ易くなって、「頭がボンヤリしたり、頭が重くなったりする」、「気分的にモヤモヤする」、「以前のように、活発に動く気がしない」、「イライラしてくる」、なども起きます。
【 腰と関連しているお尻の筋肉 】
~ お尻の筋肉と一体になって ~
腰に違和感が起きたり、腰に痛みを感じたりすると、腰に湿布薬を貼ったり、腰を動かしたりストレッチをしたりしますが、腰に違和感や痛みが生じた場合は、腰だけでなく、腰の筋肉と関連しているお尻の筋肉も、チェックしてケアする事が必要です。
これは、腰の筋肉が、お尻の筋肉と一体になって、座る・立つ・歩くなどの動作を行っているので、お尻の筋肉疲労が腰に影響を与えるからです。
しかも、お尻の筋肉は、座っている時も、身体の土台になって身体を支えたり、動かしたりしているので、お尻の筋肉にコワバリや血行不良が起きると、直接接している腰の筋肉もコワバリや血行不良が起きてしまいます。
~ お尻の筋力低下 ~
また、更年期になって、筋力低下、毎日の疲労蓄積、身体の冷え、姿勢の悪化などで、お尻の筋肉が、気付かないうちに疲労したり弱ったりすると、それによって腰の筋肉の負担が増して、腰痛が起き易くなります。
この為、座っている事が多かったり、歩く事が少なかったりすると、「以前と違って、物を持ち上げると腰が痛む」、「前かがみになったり、ひねったりすると腰が痛い」などが起きます。
しかも女性は、骨盤内の臓器を守る為に、お尻に脂肪が着き易いので、加齢や運動不足などで、お尻の筋肉が脂肪に変わってくると、その分、腰の筋肉の負担が増す状態になります。
~ 運動機能の低下 ~
また、お尻の筋肉は、二足歩行を行う為に欠かせない筋肉なので、お尻の筋肉が弱ってくると、腰の痛みや違和感に加えて、お尻の運動機能が低下します。
例えば、「歩行速度の低下」、「歩幅の低下」、「足が上がりにくくなって、つまずく」などが起きたり、歩いたり走ったりすると、お尻の筋肉の『衝撃吸収』や『身体のふらつき防止』ができなくなってしまうので、すぐに疲れたりします。
この結果、更年期になって、お尻の筋肉が弱ってくると、歩いたり立っていたりするのが辛くなるので、ますます運動から遠ざかるようになります。
【 お尻の冷え 】
~ お尻の血行悪化 ~
また、加齢や筋力低下などで、お尻の血行が悪くなると、「脚のむくみ」、「身体の冷え」、「下腹部やお尻のほうへ抜けるような鈍痛がある」などが生じ、次第に腰の筋肉も、痛みや不快感が起き易くなります。
これは、お尻の筋肉は、分厚い筋肉が何層も重なり合っている上に、それらの筋肉が十分に働けるように毛細血管が網の目のように、たくさん集まっているので、加齢や筋力低下などで、お尻の血行が悪化すると、脚や腰の血行の悪化を招いてしまうからです。
しかも、お尻の筋肉は、手足と違って、日常生活で動かす事が少なく、その上、更年期になって、筋肉の血液を流すポンプ活動が弱まってくると、ますます血行が悪化し、腰に痛みや不快感が起き易くなります。
~ 骨盤内の脂肪と、お腹回りの脂肪 ~
特に女性の骨盤は、子宮や卵巣などで密集状態になっている為に、血管が、その隙間を通り抜けるような状態になっているので、女性のお尻の血行が悪化すると、直接、腰の血行に影響して、腰の血行を悪化させ、“疲労感”や“ダルサ感”を伴った腰痛が起き易くなります。
また、女性のお尻は、多くの脂肪が着いている為に、血行の悪化で骨盤内の脂肪が冷えてしまうと、“脂肪は一旦冷えると温まりにくい”性質から、腰も冷やして、腰痛を起こす原因になります。
しかも、更年期になって、お腹回りに脂肪が多く着くと、ますますお尻と腰を冷やす事になり、腰の違和感や痛み、そして、腰の疲れやダルサが起き易くなります。
~ 坐骨神経痛 ~
更に、お尻の奥には、下半身につながる太い血管や、血流を調整する働きのある神経(坐骨神経)などが通っているので、お尻が冷えて、筋肉がコワバルと、内部の血管や神経(坐骨神経)を圧迫します。
この為、「腰からお尻にかけて冷えを感じると、腰が重ダルクなって辛くなる」、「下半身が冷えると、腰痛が起きる」という場合は、お尻の冷えによって、腰の重ダルサや腰痛を起こしている可能性があります。
また、座っている事が多かったり、下半身の冷えに悩まされていたりすると、お尻の奥の筋肉にコワバリが生じたり、お尻の血行が悪化したりする為に、お尻の奥を通っている坐骨神経を圧迫し、お尻や太ももの後ろにかけて、シビレを伴った痛み(『坐骨神経痛』)を起こす事があります。
【 当院の、更年期の腰痛治療 】
~ 腰痛が起きる場所 ~
女性が更年期になって、腰に痛みを感じる事が多いのが、ベッドから起き上がる時や、立ち上がって歩き始めた時、階段を昇り降りした時、中腰になった時、長時間の立位や歩行をした時、などです。
しかし、これは、腰やお尻の疲労や、それによる血行悪化が原因になっているので、痛みの感じ方が“漠然”として、痛む箇所がハッキリしない事が多くなっています。
また、痛みが一時的なので、「そのうち、良くなる」とか、「きっと、疲れたせい」と判断して、腰痛改善を先送りして、“腰痛持ち”になってしまいがちです。
~ 痛みの箇所と、ツボ反応 ~
この為、当院では、①痛みを引き起こしている箇所をハッキリと確認する為と、②患部の範囲を確認する為に、問診と痛みに関連するツボ反応を利用して、探し出すようにしています。
ツボが、神経や血管が集まっている箇所なので、身体に不調があると、関係する特定のツボに痛みや硬さとなって現れ、身体に異常が起きている事を知らせてくれるだけでなく、反応が現れたツボに適切な刺激を与えると、その刺激に順応して、痛みや違和感が減少したり、筋肉内の血流が改善したりする効果があるからです。
しかも、疲労感やダルサ感が加わった“独特な違和感や痛み”になっている場合には、多くが、腰とお尻の筋肉のコワバリと、それによる血行悪化が原因になっているので、マッサージ治療とツボ刺激で、骨盤周囲の靭帯や筋肉の柔軟性を回復させて、血液やリンパ液の循環の改善を図ると、腰痛の緩和と解消に効果があります。
~ 骨盤周囲の関節付近の柔軟性をチェック ~
更に、当院では、腰痛改善の為に、お尻と腰の筋肉に関係する、太ももとと骨盤の関節、後ろの骨盤の関節、背骨と骨盤の関節、などの関節のチェックを行っています。
お尻は『縁の下の力持ち』として、腰の下側で体重を支えながら、上半身や脚を動かす柔軟な動きが必要なので、骨盤周囲の関節付近の筋肉の柔軟性をチェックする為です。
これらの関節周囲の柔軟性と関節の可動域を回復させると、骨盤内の血行も促進されるので、「腰の重だるさがスッキリした」と言う人がいるくらい、腰の痛みを減少させる効果があります。
~ 東洋医療をベースにしたマッサージ治療 ~
腰とつながっているお尻は、毛細血管が多く集まっている箇所なので、更年期になって自律神経の働きが不安定になったり、運動不足になったりすると、血行が悪くなって冷えが生じ、腰痛が起き易くなります。
当院は、東洋医療をベースにしたマッサージ治療で、腰やお尻の血流の改善や、筋緊張やそれに伴うコワバリ解消によって、不快感や疲労感などを緩和して無くし、下半身の運動機能の回復を行っています。
マッサージの施術時間は、15分からです。 関連する身体の不調や、不快感などの症状の、ご相談は、[メール]、または[電話]で、お受けしています。