ぎっくり腰の早期回復と、予兆を利用した予防法

【(症例)痛み・しびれ 】

「ぎっくり腰!」と聞くと、チョッとした動作がキッカケになって、いきなり腰の筋肉や靭帯(じんたい)の柔軟性の許容限度を超えてしまい、神経が強烈に刺激され、激しい痛みで身体が動かせなくなってしまうのを想像します。

しかし実際は、ぎっくり腰を起こす前に、腰の筋肉や靭帯が、疲労や緊張などでコワバッテいたり、弱っていたりしているので、「腰が何となく、イヤ~な感じ」とか、「腰のコワバリで、身体を後ろに反らせない」などを感じています。

この為、「座っている事が多くて腰がコワバッテいる」、「腰に重ダルサや疲れを感じる」、「加齢や運動不足で腰の筋肉が弱っている」などに気付いたら、腰からの警告と考えて、腰の筋肉のコワバリを解消し、柔軟性を回復させ、身体のバランスを整える事が大切です。

【 ぎっくり腰を起こしたら 】

~ 微細な断裂の発生 ~

運悪く、ぎっくり腰を起こしてしまうと、いきなり強烈な痛みに襲われて、思わず、しゃがみ込んでしまい、声も出せなくなります。

これは、疲労や緊張などで弱っていた腰の筋肉や靭帯に、急に負担が増して耐えきれなくなり、“肉離れ”に似た微細な断裂が一挙に生じた為です

この結果、神経が激しく刺激されて激しい痛みが起き、更に、反射的に腰の筋肉の防衛反応が働いて急激に収縮して、痙攣発作を繰り返す為に、腰が曲がったまま動かす事ができなくなり、そして、お腹の横隔膜も急激に収縮して声も出せなくなります。

~ 筋肉の断裂を拡げないように ~

ぎっくり腰の直後は、腰の筋肉に無数の微細な断裂や細かな傷ができているので、身体を動かすと、更に傷口を増やしたり、治りかけた傷口を拡げたりするので、痛みが強まったり、痛みが治まらなくなったりします。

しかも、無理して動くと、腰の痛みが激しくなって、腰の筋肉の収縮と痙攣発作が強まり、腰椎のズレを引き起こす事もあります。

この為、ぎっくり腰の直後は、筋肉の微細な断裂を拡げないように、そして、断裂部分の自然回復が進むように、安静を保って、痛みが治まるのを待つ事が何よりも大切です。

~ 安静状態 ~

安静状態は、腰の筋肉に、姿勢の負荷や体重がかからないように横になり、腰を曲げて、できるだけ楽な姿勢をとり、身体を動かさないようにします。

横向き姿勢は、痛みを起こしている神経の刺激を減らす為に、腰の痛む側を上にします。

このような姿勢で、とりあえず腰の激痛が引いてくるまで、無理をしないで、ジッと安静にしている事が大切です。

【 早期回復のために 】

~ 身体を動かさないでいると ~

しかし、腰の強烈な痛みが和らいでも、腰の痛みを恐れて身体を動かさないでいると、腰の筋肉が極度に収縮した状態になっているので、腰の血行が悪化して、筋肉の回復力が低下した状態になっています

これによって、腰の筋肉が収縮したまま伸びなくなったり、痛みを起こす炎症物質の排出が進まなくなって痛みが続いたり、あるいは、血行悪化が続いて「腰がダルイ」、「腰が重い」などの不快感に悩まされたりします。

この為、腰の強烈な痛みが和らいで、身体を動かせる状態になったら、動ける範囲で少しずつ身体を動かして、腰の血行を改善し、腰の筋肉の柔軟性を回復させる事が必要です。

~ 必要な回復治療 ~

しかし、腰の筋肉の柔軟性回復が必要だと分かっていても、「腰を動かすと、再び、腰の痛みが起きそう…」とか、「背中や腰が固まっていて、腰の神経に響く」という感じがします。

これは、まだ、身体の回復力が追いつかない状態なので、腰の筋肉内に炎症物質が残っていたり、腰と腰周辺の筋肉の緊張が続いて固くなっていたり、腰の関節に微妙なズレやアンバランスがあって動きづらくなっていたり、腰の神経が敏感になっていたりするからです。

この為、無理に動かなければ、鋭い痛みが走らなくなった頃や、あるいは、我慢できる程度になった頃に、ぎっくり腰の“回復治療”を受けると、回復が進み、痛みが早く治まります。

~ 当院の、ぎっくり腰の回復治療 ~

ぎっくり腰は、疲労や緊張などの慢性化で生じた腰の痛みなので、症状や体調に合わせて、身体の調子(治る力)を上げていく事が必要です。

当院では、東洋医療をベースにしたマッサージ治療で、①血行やリンパ液の流れの改善、②筋肉の弾力性や柔軟性の回復、③神経の興奮の鎮静、などを行い、体調の改善と腰の痛みの回復を行っています。

施術は、患者の腰の負荷が少なく、そして痛みや不安感が起きないように、腰を曲げて横向きの姿勢で行っているので、安心して、ぎっくり腰の回復治療が受けられます。

【 回復後の予防治療 】

~ ぎっくり腰の予兆 ~

当院では、ぎっくり腰の回復治療と共に、予兆を利用した予防治療も行っています。

これは、腰に何の前ぶれも無く、「イキナリ、ぎっくり腰!」という、“青天の霹靂タイプ”は、ほとんど無いからです。

ぎっくり腰を起こす前に、座り仕事や立ち仕事が続いて腰の筋肉のコワバリが強くなっていたり、加齢や運動不足で腰の筋肉が弱っていたりして、「腰に重ダルサや鈍痛を感じる」、「腰が、何となくイヤ~な感じ」といった、ぎっくり腰の“予兆(前ぶれ)”が生じているからです

~ よくある予兆例 ~

よくある予兆例として、次のようなケースがあります。

①腰部の疲労感   
 腰が張っている感じ、長時間座っていて腰がツライ、腰が重く感じる、腰回りのダルサや重い感じ

②背中やお尻の違和感
 背中のコワバリ感、脚の疲労感、ふくらはぎがつる(こむら返り)、股関節やお尻の痛みやしびれ、足の冷え

③腰まわりの衰え  
 歩くと疲れを感じて残る、腰が抜けそうな感じがする、雨の日の腰の鈍痛、朝起きると腰が痛む

~ 予兆が起きる原因 ~

これらの違和感や痛みが起きるのは、疲労や緊張などで、腰の筋肉にコワバリが生じて、筋肉の“自然な伸び縮み”ができなくなった為です。

そして『腰の柔軟性の低下』が起きると、筋肉内の血行が悪化してくるので、ぎっくり腰の予兆が生じ、腰に「重ダルサ」や「鈍痛」などを感じます。

更に、これらによって、腰の神経が敏感になってくると、チョッとした動作でも、程度は軽くても、ぎっくり腰の予兆がハッキリしてきます。

【 再発し易い、ぎっくり腰 】

~ 腰は負担が続く為に ~

しかも、ぎっくり腰は、一度起こすと繰り返す事が多いので、ぎっくり腰の“予兆”に気付いたら、腰の柔軟性を回復させておく事が必要です

これは、毎日の仕事の姿勢や動作、あるいは、加齢などによって、一度痛めた腰に負荷がかかり、ぎっくり腰を再発し易くなるからです。

実際、一度ぎっくり腰を起こすと、4分の1の人が、1年以内に再発しているという報告があります。

~ デスクワーク、加齢、運動不足、ストレスなどから ~

例えば、デスクワークを毎日続けていると、背中や腰のコワバリが続いて、疲労が腰に溜まってくるので、再び、ぎっくり腰が起き易くなります。

また、加齢や運動不足によって筋力が弱まるので、年齢が上がるほど、そして、運動不足が長くなるほど、腰痛やぎっくり腰のリスクが高まります。

しかも、心理的なストレスが続くと、身体の血行が低下し、それによって、身体を支える腰の筋肉がコワバッテくるので、やはり、ぎっくり腰が起き易くなります。

~ 予防対策 ~

ぎっくり腰の予防対策として、「座り続ける時間を減らして、座る姿勢をよくする」、「身体を温めて腰の筋肉の疲労を軽減する」、「休みを取って、身体を動かす」、などがあります。

しかし、ぎっくり腰は、身体の疲れ、緊張したままジッとした姿勢が続く、運動不足や加齢で腰の筋肉の働きの低下などが影響するので、やはり、腰の状態が気になったら、腰の筋肉のケアを行う事が大切です。

特に、「腰が、何となくイヤ~な感じ」とか、「腰がダルク、動かしにくい」、「腰の違和感や痛み」などに気付いたら、腰の周りの筋肉やじん帯の柔軟性を回復させておく事が必要です。

【 当院の、ツボ反応を利用した予防治療 】

~ ツボの利用 ~

当院は、ぎっくり腰の予防に、東洋医療をベースにしたマッサージ治療にツボ治療を加えて、腰のケアを行っています。

ツボは神経や血管が集まっている箇所なので、腰の疲労や緊張で不調が起きると、関係する腰のツボに“痛み”や“硬さ”が現れ、腰に異常が起きている事を知らせてくれるからです

しかも、反応が現れたツボに症状や体調に合わせた刺激を加えると、血流やリンパ液の流れが増幅し、正常に戻る作用(回復力)が働くので、ぎっくり腰の予防や緩和効果があります。

~ マッサージ治療とツボ治療で ~

例えば、ぎっくり腰の予防治療を、「腰に、何となくイヤ~な感じ」という違和感(“予兆”)に気付いた段階で行うと、腰のコワバリや血行の悪化が限られているので、比較的短時間に、腰の筋肉や靭帯を和らげる事ができます。

また、それによって血行が改善されると、老廃物や疲労物質が排出されるので、敏感になっている腰の神経を和らげる効果があります。

これらの改善で、腰の「重ダルサ」や「鈍痛」が無くなってくると、ぎっくり腰を起こす可能性がグッと低くなるだけでなく、仮にぎっくり腰を起こしても、軽い程度で済みます。

~ 筋肉内の隠れた緊張やシコリ解消も ~

また、当院では、身体の不調時に現れるツボ反応を利用して、本人が気付いていない、腰の筋肉内の隠れた緊張やシコリの解消を行っています。

これにより、筋肉内の隠れた緊張やシコリが無くなると、「腰のダルサ」、「腰が重い」などが無くなり、腰の動きが良くなります。

更に、背中の筋肉や股関節周辺の筋肉などの、本人では伸ばす事ができないような筋肉も、マッサージ治療で柔軟性を回復させて、腰周辺の筋肉の柔軟性を高めるようにしているので、ぎっくり腰の予防になります。

~ 安心感のある治療 ~

ぎっくり腰は、チョッとした動作による急性の腰痛ですが、適切な手当てをせずに、そのままにしていると、疲労や緊張などが積み重なって、ぎっくり腰が再発し易くなったり、慢性的な腰の痛みに悩まされたりします。

当院は、ぎっくり腰の予防や回復治療に、患者にとって身体の負担が少なく、安心感のある東洋医療をベースにしたマッサージ治療で、患者の症状に合わせて、血流改善や緊張の解消を行っています。

マッサージの施術時間は、15分からです。  関連する痛み・しびれなどの症状の、ご相談は、[メール]、または[電話]で、お受けしています。

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