【(症例)疲労や だるさ 】

仕事の疲れや心配事などが続いて、「身体がダルイ」、「疲労が解消しない」、「何もする気が起きない」などが起きると、仕事に身が入らなくなってくるだけでなく、うっかりミスが起き易くなったり、勘違いも多くなったりします。

これは、心身の負担が増して、体調を保っている自律神経がオーバーワーク状態になってくると、「もう、これ以上の活動は無理、休みたい!」というサインが、無意識のうちに身体から現れてくるからです。

オーバーワークになった自律神経を回復させるには、『質の良い睡眠』をとる事が欠かせないので、「神経の高ぶりを鎮めてスムーズに眠りに入れる」、「グッスリ眠れる」、「寝起きがスッキリ」などができるように、“眠る為のコンディション作り”が大切です。

【 自律神経のオーバーワーク 】

疲労する事は誰にでもあって、ほとんどが、翌日になると元気な状態に回復するので、疲労を感じても、「いつの間にか自然に消えていくもの」と思いがちです。
しかし、疲労は身体の機能が保てなくなった状態なので、疲労がずうっと続いたり、蓄積されたりすると、それによって身体の中に疲労物質や老廃物が溜まり、身体の回復力を低下させるので、心と身体に様々な症状が現れるようになります
このような状態になるのを予防し、「これ以上の疲労は身体に危険だ。身体の機能が保てなくなる!」という事を気付かせる為に、脳から「飽きる」、「眠くなる」、「疲れる」、といった疲労サインが自然と現れ、「思考力の低下」、「注意力の散漫」、「反応が遅くなる」、「動作が緩慢になる」、「行動力の低下」などが起き、自然と身体が休むようになっていきます。

 

しかし、これらの疲労サインが現れても、身体の負担状態や、それに伴う回復力の低下を、きちんと判断する事が難しかったり、思いつかなかったりします。
この結果、疲労感を軽く考えたり、無視したりして、今やっている事を優先させて、休まずに働き続ける事が多くあります。
しかも、「いつも、仕事を生きがいと考えている」、「目標達成が求められている」、「仕事の締め切りに追われている」などがある場合は、ますます疲労を無視しがちになります。

 

これによって、心身の安定を保っている自律神経の働きに負荷がかかり続けて、オーバーワークになると、身体の正常な働きが保てなくなります。
この結果、身体からの疲労サインだけでなく、「頭がずんと重くなる」、「目がショボショボする」、「肩がこる」、「血圧の不安定」、「頭がのぼせる」、「やる気が出ない」、「身体がだるい」、「内臓の不調」、といった身体の不調が起きます。
そして、この身体の不調から、「疲労感やダルサで、人と会話や食事をするのも面倒」、「疲れているのに、寝付けない」、「いくら寝ても寝足りない」、「頭痛や微熱、不眠が一週間以上続いている」、といった病的な症状も起きる事があります。

【 疲労感の増大 】

疲労を感じ始めると、最初のうちは、“肉体的な疲労”と“精神的な疲労”のうち、どちらか片方を強く感じます。
例えば、“肉体的な疲労”を感じる場合、筋肉を動かすエネルギーが不足したり、筋肉に疲労物質が溜まったりしている事が原因になっているので、筋肉のダルサや筋肉の張りとなって、「疼くような痛み」や、「動かしにくい」、などが起きます。
あるいは、身体を動かさなくても、デスクワークのように同じ姿勢を続けたり、姿勢が悪かったりしていると、一部の筋肉に緊張を続ける事になるので、やはり、「疼くような痛み」や「動かしにくい」などの“肉体的な疲労”を感じるようになります。

 

反対に、ダルサや倦怠感などの“精神的な疲労”を、最初に感じる事もあります。
例えば、パソコンやスマホなどを使って、多くの情報を一気に判断したり、一つ一つの問題に対して速い判断が求めたりしていると、一部の脳を酷使する状態になるので、「ダルサ感」や「倦怠感」などが強く起きるようになります。
また、思考のオーバーワークだけでなく、仕事や人間関係などで、気分的に気が進まなくて、内心「やりたくない!」と思っていたり、苦手意識があったりすると、やはり、脳の処理能力にゆとりが無くなってくるので、“精神的な疲労”を引き起こします。

 

このように、始めは“肉体的な疲労”と“精神的な疲労”のうち、どちらか一方を感じますが、疲労状態が続くと、次第に“肉体的な疲労”と“精神的な疲労”の両方を感じてくるので、だんだんと疲労が増してくように感じます
体調を保っている自律神経は、心と身体の状態を活発にする交感神経と、心と身体を休ませる副交感神経が、うまくバランスを取りながら働いているので、仕事や心配事などで交感神経が強まると、副交感神経が弱まって、“肉体的な疲労”と“精神的な疲労”の両方の疲労が起きてくるからです。
この為、最初は“肉体的疲労”から、「身体のダルサ」、「筋肉の張り」、「頭痛」、「肩こり」、「腰の痛み」などを感じる程度だったものが、次第に“精神的疲労”の、「イライラ」、「憂うつ」、「怒りっぽくなる」、などが起きたり、反対に“精神的疲労”が強まると、次第に“肉体的疲労”も起きたりして、時間と共に、疲労が強まってくるように感じます。

【 運動でリフレッシュ? 】

この為、身体を休めているだけでは、心拍や血圧が低下したままの状態が続き、身体の中の疲労物質や老廃物の排出が進まないので、身体に溜まった疲労や不快感を、「運動をする事で、リフレッシュさせよう!」と、“逆張り”の疲労解消法をする人がいます。
「運動をする事で、コワバッタ身体の柔軟性を回復させて、血行を促進し、しかも、これによってストレス発散にもなる」、という発想です。
確かに、運動をすると、血行が盛んになる上に、脳から快感や興奮を与える物質(エンドルフィン)が放出されるので、疲労がとれたような気になります。

 

しかし、血行が盛んになる事や、脳から快感や興奮を与える物質が放出されるのは、運動をした時や、運動直後の、一時的な現象です。
疲労が溜まって、身体を休める力が弱まっているところに、更に頑張って運動をしてしまうと、体調を整える自律神経が、ますますオーバーワークになるので、余計に疲労が増したり、運動による筋肉の痛みが起きたりするからです。
また、自律神経のオーバーワークによって、肩こり、腰の痛み、身体のダルサ、などが強まったり、『交感神経』の働きが夜まで続いて、睡眠の質を低下させるので、疲れが十分解消できなくなったりします。

 

身体に疲労を感じてくるのは、体調を保っている自律神経が限界近くになって、「もうこれ以上、酷使させないでくれ」というサインです。
また、長時間のデスクワークで、身体の同じ筋肉に負荷がかかり続けたり、同じような思考作業をずうっと続けたりすると、気付かないうちに、体調を保つ自律神経が酷使された状態になります。
この為、「運動をする事で、リフレッシュさせよう!」という場合には、息が少し上がるくらいの軽めの運動を、毎週のルーティンとして繰り返して、仕事で滞りがちの血行を促進させる事が大切です

【 当院の、睡眠のコンディション作り 】

疲労は、心と身体の状態を活発にする交感神経が一方的に強まった状態なので、低下している副交感神経の働きを回復させて、『質の良い睡眠』が取れるようにする事が必要です。
しかし、疲労が続くと、心身を活発化させる『交感神経』が高ぶって、「寝ようとしても、なんかなか寝付けない」とか、「熟睡できずに眠りが浅い」、「寝ても疲れがとれない」といった状態になります。
また、中高年になったり、体調の不調があったりすると、新陳代謝が遅くなってきたりするので、睡眠をとったつもりでも、疲労が解消できずに残ってしまう事があります。

 

この為、中高年以降になって、忙しい人ほど、副交感神経の働きを回復させて、睡眠の質を高められるように、“眠る為のコンディション作り”が大切です
このような“眠る為のコンディション作り”に、当院は、ツボ治療を併用したマッサージ治療を行っています。
これは、ツボが、身体の異常を知らせる反応点であり、症状を改善する治療点でもあるので、ツボを利用した治療を行う事によって、身体の不快感を減少させ、脳と身体が休める状態ができ、「寝つき易い」、「ぐっすり眠れる」、「寝起きがスッキリ」、などの睡眠改善に効果があるからです。

 

例えば、体調を保つ自律神経の不調から、身体に硬くなっている箇所や、違和感のある箇所があると、神経を過敏にさせ、入眠しづらくなるので、ツボ反応で身体の状態を把握しながら、硬くなった筋肉の緊張を解消し、血液・リンパの循環改善を行うと、眠り易くなります。
また、身体の循環が悪くなっていると、疲労感が増し、ダルサ、頭重感、イライラ感、なども生じ、スムーズな入眠や熟睡を妨げるので、ツボ治療を併用したマッサージ治療で、身体の循環を促し、不要な老廃物を排出させると、心身がリラックし、睡眠の質を上げる事が期待できます。
特に、疲労が身体に溜まって、「起きにくい」、「作業能率が低下する」、「寝ても疲れが取れない」、「身体のダルサが続く」などの場合は、ツボ反応を利用したマッサージ治療で、“眠る為のコンディション作り”をしておく事が大切です。

 

東洋医療は、もともと、「病気になる前に、身体を整えて、健康状態に戻す(『未病治』)」を得意としているので、本人の気付かない疲労の解消や、体調の維持にも適しています。
当院は、心身の疲労解消に、東洋医学をベースにしたマッサージ治療にツボ治療を加えて、短時間に、そして患者の負担が少ないようにしています。
マッサージの施術時間は、15分からです。  関連する疲労やだるさなどの症状のご相談は、[メール]、または[電話]で、お受けしています。