『変形性膝関節症』は、膝関節の軟骨がすり減って炎症や軟骨の変形が生じ、膝が腫れたり痛んだりする病気ですが、もともとの原因は、「膝周辺の筋力低下」、「肥満による体重増加」、「姿勢悪化による膝への負担増」などで、膝を支えている筋肉の安定性が失われた為です。
この為、変形性膝関節症の“前ぶれ”として、膝の「筋肉のコワバリ」や「違和感」が起きてくるので、この“前ぶれ”のうちに、腰や脚の筋肉疲労や緊張を解消し、膝周辺の筋力バランスを回復させて、膝の負担を軽減させる事が、何より大切です。
膝の「筋肉のコワバリ」や「違和感」は、腰や脚の疲労や緊張の慢性化が影響しているので、解消に、昔から筋肉や血行の改善を行っている東洋医療をベースにしたマッサージ治療を利用すると、膝関節のかみ合わせが改善され、変形性膝関節症の進行を抑える有効な手段になります。
【 膝周辺の筋肉や靭帯の異常から 】
普段、何気なく、立つ、歩く、座るなどを行っていますが、それらの動作がスムーズに行えるように、膝が身体を保ちながら、膝の曲げ伸ばしをするので、膝に何倍もの体重がかかります。
例えば、歩くたびに体重の2~3倍、階段を降りる時には体重の約3.5倍、走っている時には体重の4~5倍もの負荷が、膝関節にかかると言われているので、体重50キロの女性の場合、膝の関節面に、歩くたびに100~150kg、階段下りでは約175kg、そして走ると200~250kgの負荷がかかります。
このような、何倍もの体重がかかる膝の負担を、吸収して和らげる為に、膝に伸びている筋肉や膝を覆っている靭帯が、重要なクッション役を果たしています。
しかし、疲労や緊張で、膝周りの筋肉や靭帯の働きが弱ったり、筋肉や靭帯が不安定になったりすると、歩く、座る、立ち上がるといった日常動作のたびに膝関節のかみ合わせが悪くなり、関節の軟骨に傷付いたり、すり減ったりして、変形性膝関節症が始まってしまいます。
このように、変形性膝関節症は、疲労や緊張で、筋肉や靭帯の働きが弱ったり、膝を支える筋肉や靭帯が不安定になったりした事がキッカケになっているので、いきなり膝関節の軟骨に傷が着いたり、すり減ったりはしません。
この為、変形性膝関節症は、膝の骨に異常が生じる前に、膝周辺の筋肉や靭帯に強い負担がかかった状態になるので、変形性膝関節症の“前ぶれ”として、膝の“内側”に「筋肉のコワバリ」や「違和感」を感じるようになります。
この変形性膝関節症の前ぶれで、よく言われるのが、“立ち上がり”や“階段の上り下り”した時の膝の「筋肉のコワバリ」や「違和感」ですが、これ以外にも、ずっと休んでいた後や、立っていたり歩いたりしていると、「関節がコワバル」、「突っ張る」、「何となく動かしにくい」なども起きてきます。
そして、膝周辺の筋力や靭帯の低下や、筋力のアンバランス状態をそのままにしていると、立っているだけでも膝に体重がかかるので、次第に膝関節の軟骨に傷がついたり、すり減ったりして、本格的な変形性膝関節症になってしまいます。
特に、加齢や運動不足などで、腰・骨盤・股関節・足首などを支えている筋肉が弱っていると、膝のかみ合わせが悪くなるので、膝関節の軟骨に不自然な負荷がかかり続けてしまいます。
【 変形性膝関節症のチェック法 】
膝の「筋肉のコワバリ」や「違和感」が気になった時に、膝の状態を、次の方法でチェックできます。
膝を床に付けるように、脚を延ばしてみる方法で、「膝の後ろが伸び切らない」状態になっている場合は、膝裏にコワバリが強まっている証拠です。
特に、膝裏にテレビのリモコンを差し込んで、スーッと入ってしまう場合は、膝裏が2cm以上床から浮いた状態なので、かなり膝周辺の筋肉や靭帯のコワバリが強まった状態になっています。
また、膝周辺の筋肉や靭帯のコワバリが強まると、特徴的な違和感が生じるので、これによってもチェックできます。
例えば、「膝の後ろに突っ張りを感じる」、「正座すると、膝の後ろに何かが挟まったように感じる」、「3分以上正座すると、膝が辛くなる」、などです。
これも、膝の筋肉のコワバリが強まっていたり、脚全体にコワバリが拡がっていたりするからです。
このような膝周辺の筋肉や靭帯のコワバリや特徴的な違和感があると、立つ、歩く、座るなどの時に、膝関節に体重の何倍もの負荷がかかるので、膝の関節のかみ合わせが、だんだんと悪くなります。
しかも、運動不足が続いたり、体重が増えたりしていると、足腰の筋力が弱るので、膝関節の安定性が失われます。
また、日本人女性の場合、もともと8~9割がO脚気味なので、膝に負荷がかかり易くなって、このような“膝のゆがみ”が大きくなります。
【 そのままにしていると 】
変形性膝関節症の初期の、膝の「筋肉のコワバリ」や「違和感」は動作時で、しかも、長続きせずに自然と治まるので、「一時的な痛みだろう」とか、「加齢や運動不足の為だろう」と思いがちです。
しかし、膝の痛みが治まっても、膝の痛みが繰り返される場合は、膝の軟骨に異常が起き始めているサインです。
特に、“階段昇降時の痛み”は、初期の『変形性膝関節症』を特定する“特異的な痛み”になっていて、レントゲン検査より有力な判断材料です。
この状態になると、膝の軟骨が傷んだり、すり減ったりしてくるので、軟骨の変形や炎症が生じ、膝の痛みが強まります。
また、膝の痛みで、膝のコワバリが強まってくると、膝の血管の弾力性が失われて、血液が流れづらくなるので、チョットした膝の動きでも神経を刺激して、神経が過敏になり、膝に痛みを感じ易くなります。
例えば、「膝の内側が疼(うず)くように痛む」、「階段の昇り降りで膝の内側が痛い」、「シップを貼ると楽になるけど、しばらくすると膝の内側が痛くなる」、「膝の内側の少し下を押すと痛い」、などが起きてきます。
そして、筋肉のコワバリで血行が悪化してくると、老廃物が溜まって神経を刺激するので、ジッとしていても膝の内部に、熱っぽい腫れ感やツッパリを感じるようになります。
例えば、「起床後、からだを動かし始めたときに膝のコワバリを感じる」、「起き上がったり、歩き出そうとしたりすると、なんとなく膝がコワバル」、「重くて動かしにくい、はっきりわからないような鈍い痛みを感じる」、などです。
更に、膝の関節が動かしづらいので、腰や股関節の負荷が多くなって痛みが起きるようになったり、あるいは、下半身の血行が悪化するので、身体全体の疲労感やダルサなどに悩まされたりします。
【 当院の、膝治療 】
当院は、膝の“内側”の「筋肉のコワバリ」や「違和感」などの、変形性膝関節症の初期症状に対して、東洋医療をベースにしたマッサージ治療にツボ治療を加え、症状の進行抑制と改善を行っています。
この段階は、膝周りの筋肉や靭帯の疲労や緊張、そして、それによる筋力バランスの不安定などが、大きな原因になっているので、膝を含めて、腰や脚の血液やリンパ液の流れを改善し、筋肉の弾力性や柔軟性を回復させ、神経の興奮を鎮める事が有効な対策になるからです。
例えば、東洋医療をベースにしたマッサージ治療で、腰や脚などの筋肉の働きを回復させ、筋力バランスを安定化させると、膝周囲の筋肉や靭帯の負荷が減少し、それに伴い、気になる「膝の違和感」」や「コワバリ」が軽減します。
また、ツボの箇所は、神経や血管が集まっている箇所なので、体調の変化が起こった時に、身体の異常を知らせる「反応点」となり、さらに、症状を改善する「治療点」になるので、当院ではツボ反応を、変形性膝関節症の進行の抑制と症状の改善に利用しています。
例えば、腰や脚のツボを確認して、これらのツボを治療に利用すると、下半身の筋肉のコワバリやシコリが解消され易くなるので、これによって、下半身の筋肉バランスが整ってくるので、膝周りの筋肉の不自然な負荷も少なくなります。
そしてツボ治療の後に、マッサージ治療で下半身全体の柔軟性を回復させると、膝の痛みの減少効果と、膝関節の動ける範囲(可動域)を回復させる効果が高まって、膝関節の安定化が図れます。
更に、当院では、膝の違和感や痛みの緩和の為に、血液やリンパ液の流れを促進させ、腫れ(むくみ)の回復を行っています。
『変形性膝関節症』は、腰や脚の筋肉のコワバリから、血液やリンパ液の流れが悪くなって、腫れができるだけでなく、腫れができると老廃物が溜まり易い状態になって、神経を刺激し、違和感や痛みが起き易くなるからです。
また、血液やリンパ液の流れを促進して、老廃物が流れるようにすると、過敏になっている神経が回復して、痛みを減少させるだけでなく、必要な酸素や栄養が流入してくるので、筋肉の回復効果が大きくなります。
動作時の膝の違和感が気になったら、足腰のコワバリや筋肉の不均衡のチェックをして、①筋肉の緊張の緩和、②膝関節の可動域の維持、③痛みの緩和などを行い、『変形性膝関節症』の進行を防ぐ事が大切です。
当院は、東洋医療をベースにしたマッサージ治療により、脚の筋肉のコワバリの除去や、関節可動域の改善、血液循環の促進を行い、膝の痛みの解消と変形性膝関節症の進行抑制を行っています。
マッサージの施術時間は、15分からです。 関連する痛みやしびれなどの症状の、ご相談は、[メール]、または[電話]で、お受けしています。