【(症例)痛み・しびれ 】

江戸時代の読み人知らずの狂歌に、『世の中に、寝るほど楽は無かりけり』と、「寝ているのは、気持ちがいいし、身体も休まる、最高の娯楽だ…」と詠(うた)った歌があります。

しかし、毎日の疲労や緊張などで背中や腰の筋肉がコワバッテ、血行が悪化すると、寝ている時に下側の背中や腰が圧迫されて、ズキズキ・ジンジンと痛みに悩まされるので、寝ているのが気持ち良いどころか、「痛くて、寝ていられない!」となってしまいます。

慢性化した筋肉のコワバリで、筋肉内に疲労物質が溜まり、神経が刺激されて痛み出す場合は、湿布や張り薬では、痛みを和らげる事はできても解消させる事ができないので、身体のコワバリ箇所を調べて血液やリンパ液の流れを回復させ、神経を刺激する老廃物の排出を促し、痛みの原因を無くす事が必要です。

【 快適に眠れる姿勢 】

~ 仰向けの大の字姿勢 ~

寝ている時に、「身体の負担が少なく、快適に眠れる姿勢」と言われるのが、仰向けの『大の字』姿勢で、イメージ的にも、手足を拡げて『大の字』で寝る姿勢は、気持ちが良さそうで、リラックスしている感じがします。

これは、仰向けになって、手足を広げて『大の字』になって寝ると、体重が身体の広い面で受け止められるので、身体を支える負担が身体全体に分散して、身体の筋肉が緩み、くつろいだ状態で寝られるからです。

しかも『大の字』姿勢で寝ると、身体の表面が拡がって体熱が広範囲に放熱されるので、身体の深部体温が下がり、身体が自然と休息状態に入って眠り易くなる上に、胸や肺が圧迫されないので呼吸が保たれ、心地良く眠れるメリットがあります。

~ 大の字で寝られる条件 ~

しかし、『大の字』になって、リラックスして気持ちよく寝られるには、“条件”があります

それは、人の身体が、背骨から腰にかけて、なだらかにS字状に湾曲しているので、『大の字』になって寝た時に、下側になった背中と腰にかかる体重を柔らかく受け止めて、分散されるように、背中と腰の筋肉の“柔軟性”が保たれている事が必要です。

背中と腰の筋肉の“柔軟性”や“弾力性”が保たれていると、『大の字』になって寝た時に、背骨から腰にかけてのS字状の起伏が、ひとりでに伸ばされて、まんべんなく背中と腰の筋肉が布団に接触し、身体全体で体重を受け止められるからです。

~ 背中や腰などの筋肉がコワバルと ~

しかし、毎日の仕事や家事で、背中や腰を曲げている時間が多かったり、同じ動作や作業を繰り返したり、同じ姿勢が続いたりすると、背中や腰の筋肉がコワバッテ、夜になっても解消されなくなります。

この状態が、毎日繰り返されて、姿勢を支える背中や腰などの筋肉のコワバリが慢性化すると、それによって、神経が圧迫され続けたり、血行が悪化して神経が刺激され続けたりします。

この為、仰向けになって寝ると、下側のコワバッテいる背中や腰などの“出っ張り部分”に体重がかかって、神経が強く刺激される為に、ズキズキ・ジンジンとした痛みが起き、「痛くて、寝ていられない!」といった状態に悩まされますます。

【 寝る姿勢と痛み 】

~ 仰向け姿勢の痛み ~

このように、背中や腰にコワバリと痛みを感じている時に、仰向けになって寝ると、「首の後ろや背中が、板に張り付けられている感じで痛む」、「背中や腰のコワバリが、痛くなる」、「背中や腰が圧迫されるので、ズキズキと痛む」などが起き、とても寝ていられません。

しかも、背中のコワバリが強まって痛みが増すと、血管が余計に収縮して神経を敏感にさせるので、「ますますズキズキ・ジンジンと痛みが増す」、「寝返りをすると、神経が刺激されてピリッ!と痛みが起きる」なども生じます。

更に、背中の筋肉のコワバリが強まると、胸の筋肉も緊張してコワバッテくるので、呼吸筋が制限されて息苦しさを感じたり、背中や胸の痛みや違和感を我慢してジッと寝ているので、「寝ているのが、疲れる」と辛くなったりします。

~ 横向きや、うつ伏せ姿勢の痛み ~

仰向けで寝ているのが辛くなって、横向きになって寝ても、背中と腰の筋肉のコワバリが強まっている為に、横向き姿勢に不安定性と違和感を生じたり、下側の肩と腰に無意識に力が入ったりします。

しかも、体重が下側になっている肩と腰にかかるので、やはり痛みが起き易くなって、寝ていられなくなります。

この為、うつ伏せになって寝ると、胸が圧迫されて呼吸がしづらくなったり、腰が反らされる違和感や痛みで苦痛になったりするので、寝苦しくなり寝ていられません。

~ 寝る姿勢を変えても ~

この結果、身体にコワバリが生じて痛みを感じていると、いくら寝る姿勢を変えても、ジッと寝ていられません

しかも、ジッと寝ていられないと、精神的に緊張してくるので、余計にリラックスできなくなったり、あるいは、神経質になったりして、ますます眠れなくなります。

特に中高年になると、仕事や家庭の責任が増したり、気がかりな事に悩まされたり、睡眠と深い関わりのあるホルモンの分泌量が減少したりするので、背中や腰のコワバリが強まり、一層、眠りづらくなります。

【 寝返りの制限や、寝違いも 】

~ 寝返りがしづらくなると ~

また、背中や腰の筋肉がコワバッテ、“寝返り”がしづらくなると、グッスリと眠れなくなります

睡眠中は、同じ寝姿が続くので、身体の同じ部分が体重によって圧迫され続けないように、無意識のうちに寝返りを一晩に20回から30回ぐらいして適度に身体をほぐしていますが、背中や腰にコワバリがあると、上半身の回転がしづらくなったり、痛みが起きたりして、寝返りがスムーズに行えなくなるからです。

この結果、寝返りがしづらくなって、身体を適度にほぐす事ができなくなると、十分に睡眠時間をとったつもりでも、血行が悪化する為に睡眠中に痛みが起きたり、眠りが浅くなって目が覚めたり、疲れが身体に残ったりして、睡眠の質が低下する原因になります。

~ 寝違い、眠りが浅く ~

また、眠る時に首の筋肉がコワバッタ状態になっていると、首に筋肉の柔軟性が無くなって“”寝違いを起こしたり、“眠りが浅く”なったりします。

『借金で首が廻らない』と言う言葉があるように、ストレスや不安を感じていると、首の筋肉の中で『胸鎖乳突筋』と呼ばれる太い筋が、緊張してコワバル性質がある為です。

この結果、「精神的なストレス」、「疲労による筋肉の緊張」などが続いて、そのまま“寝込んで”しまうと、気が付かないうちに首の『胸鎖乳突筋』がコワバッテ、寝ている間に首や肩の凝り(寝コリ)が生じたり、“眠りが浅く”なって、寝不足のように身体の柔軟性を回復する働きが落ちたりします。

~ 身体の柔軟性と血行の回復の重要性 ~

このような身体のコワバリを吸収して、快適に眠れるようにする為に、身体にフィットして、寝返りし易い“マットレス”や、抵抗感が無くて寝心地が良い“枕”などが、紹介されています。

しかし、疲労や緊張で、夜になっても身体がコワバッテいると、“マットレス”や“枕”などの寝具を換えてみても、身体の神経が敏感になって熟睡できなくなるので、『世の中に、寝るほど楽は無かりけり』という、江戸時代の狂歌通りにはいきせん。

この為、リラックスした状態で寝られるには、やはり、背中や腰の筋肉の柔軟性を回復させて、悪化している血液やリンパ液の流れを取り戻し、神経を刺激する老廃物を排出して痛みの原因を無くし、そして、身体の筋肉が緩むようにする事が必要です。

【 当院の、安眠の為のマッサージ 】

~ コワバッテいる筋肉をほぐすと ~

当院は、東洋医療をベースにしたマッサージ治療で、リラックスして眠れるように、身体の疲労や緊張を解消させて、体調改善と回復を行っています。

コワバッテいる筋肉をほぐし、滞っている血行を回復させると、疲労や緊張で張り詰めている筋肉の柔軟性が回復し、敏感になっている神経が和らぐので、心身の緊張が解消されて、眠り易くなるからです。

また、全身の血液循環がスムーズになると、眠る時に身体の表面から体熱が放熱し易くなって、身体が緩んだ感じになるので、それによって気持ちが安らいで身体が休息状態になり、眠りにつき易くなります。

~ 身体のコリや痛み ~

特に、身体のコワバリやコリで神経が敏感になって痛みが生じていると、眠りを妨げるので、当院はツボ治療を行って、コリや痛みの解消を行っています

ツボが、神経や血管が集まっている箇所なので、身体に不調があると、関係する特定のツボに痛みや硬さとなって現れ、身体に異常が起きている事を知らせてくれるだけでなく、反応が現れたツボに適切な刺激を与えると、その刺激に順応して、痛みや違和感が減少したり、筋肉内の血流が改善したりする効果があるからです。

しかも、コリで痛みが生じる箇所は、東洋医学のツボ(経穴)の位置とほぼ一致しているので、疲労や緊張によって生じたツボの位置を確認して、ツボ治療を行うと、緊張の解消と敏感になっている神経の興奮が、効果的に鎮まります。

~ ツボ治療の効果 ~

当院では、マッサージ治療にツボ治療を組み合わせているので、ツボ治療の抵抗感や緊張感がほとんどありません。

また、マッサージ治療とツボ治療の相互作用によって、筋肉の働きや血行が改善されるので、老廃物の排出が進んで神経の興奮が鎮まり、痛みの改善や筋肉のコワバリが解消され易くなります。

特に、「眠りたいのに眠れない」、「グッスリ眠りたいのに眠れない」などで悩んでいる方は、体調を回復させるコンデショニングが必要なので、ツボ治療を併用したマッサージ治療で、身体の疲労や緊張を解消しておくと効果的です。

~ 眠りにつき易いコンディション作り ~

身体の疲労や緊張が続いて身体がコワバッテくると、神経が敏感な状態になり、コワバリ感が増したり、痛みを感じ易くなったりして、夜になってもリラックスできなくなります。

当院は、ツボ治療とマッサージ治療によって、体調や症状に合わせて、日頃の溜まった疲労や緊張を回復させて身体の調子(治る力)を上げ、眠りにつき易いコンディション作りをしています。

マッサージの施術時間は、15分からです。  関連する痛み・しびれなどの症状の、ご相談は、[メール]、または[電話]で、お受けしています。