『寝違い』を起こすと、首すじの筋肉がコチコチに固まって、突っ張ったようになり、しかも、チョッと頭を動かしただけでも、「ビリッ!」と首から背中にかけて痛みが走るので、顔を左右や前後に向ける事ができなくなります。
この為、早く『寝違い』を治したくなりますが、首の筋肉のコワバリと痛みを回復させるには、痛みを起こす箇所を確認し、無理をしないように、①血流を回復させ、②痛みを起こしている神経を和らげる事が必要です。
このような対処法として、神経や血管が集まっているツボを利用して、適度に刺激を加えると、筋肉内の血流が促されて、過敏になっている神経の興奮を鎮める作用が働くので、『寝違い』を早期に、無理なく和らげる事ができます。
【 頭を不自然に傾けて 】
~ 頭を支える必要が無くなり ~
目覚めた時に、首の筋肉が固まって動かせなくなったり、首から背中にかけて痛みが起きたりするのは、ほとんどが、寝ているうちに“不自然に頭を傾けて”しまった事が原因です。
頭を枕で支えて寝ていると、首の筋肉が頭を支える必要が無くなるので、首の筋肉がすっかり緩んだ状態になって、知らず知らずのうちに“不自然に頭を傾けて”しまう事があるからです。
この結果、首に不自然な負荷がかかり続けてしまうと、筋肉の極度なコワバリが生じ、更に、血管が圧迫されて血行が悪化するので、首を動かそうとしても、動かせなくなると共に、神経を刺激して「ビリッ!」と強い痛みが起きるようになります。
~ 普通ならば ~
しかし、寝ているうちに“不自然に頭を傾けて”も、普通ならば、寝違いを起こす事は、あまりありません。
これは、寝ているうちに“不自然に頭を傾けて”しまっても、首に痛みや違和感が生じるので、無意識のうちに首の傾きを変えたり、眼が覚めたりして、首が、おかしな方向に曲がったままにならないからです。
また胴体も、首に痛みや違和感が生じると、首に痛みや違和感が起きないように、寝返りをうったり、無意識に身体を動かしたりするので、寝違いを起こす事は、ほとんどありません。
~ 意識を失った寝落ち ~
ところが、通常の状態と違って、「過度に疲労していた」、「睡眠不足が続いていた」、あるいは、「酔っぱらって寝ていた」などの状態になると、痛みや違和感などに気付くセンサーが働かなくなるので、身体を守る防衛反応が効かなくなり、寝違いを起こしてしまいます。
この為、ソファーや椅子・床などで、うたた寝や居眠りをしているうちに、窮屈な格好になって、かなり“不自然に頭を傾けて”いる状態になっても、深く眠り込んでしまい“意識を失った”ような『寝落ち』状態になると、痛みや違和感などを察知するセンサーが効かなくなるので、首の異常事態に気付かなくなり、寝違いを起こしてしまいます。
更に、首の筋肉のコワバリや血行の悪化だけでなく、首の筋肉の組織に微細な傷ができて炎症が生じるので、目が覚めた時に頭を動かそうとすると、炎症部分の神経が刺激されて、痛みが一挙に強まり、「ビリッ!」とする激痛に襲われます。
【 ストレスや、姿勢の悪化からも 】
~ 精神的ストレスで ~
寝違いを起こす主な原因は、“不自然に頭を傾けて”しまう『寝相の悪さ』ですが、これ以外にも、『精神的ストレス』や『普段の姿勢の悪さ』も、寝違いを起こす“隠れた原因”になっています。
『精神的ストレス』が、寝違いの原因になるのは、首の筋肉の特徴として、「借金で、首が回らない」という表現があるように、心理的不調や精神的ストレスなどを感じると、それによって首の筋肉が緊張し、コワバル性質があるからです。
この為、『精神的ストレス』が強まって、夜になっても心身がリラックスできなくなると、それほど寝相が悪くなくても、首の筋肉の緊張が続いて血行が悪化し、首の筋肉がコワバッタ状態になるので、起きた時に、寝違い症状に気付かされる事があります。
~ 普段の姿勢の悪さで ~
また『普段の姿勢の悪さ』が、寝違いの原因になるのは、首の筋肉は、頭を支えたり動かしたりするので、姿勢が悪くなると、それだけ首の負荷が大きくなって、首の血行が悪化したり、筋肉のコワバリが酷くなったりするからです。
この為、『普段の姿勢の悪さ』が続くと、首や肩の凝りに悩まされるだけでなく、血行が低下している為に、寝ているうちに凝りが酷くなって『寝凝り』を起こし、それによって寝違いを起こしてしまいます。
しかも、『寝凝り』や寝違いが起きるような状態は、寝ている間、身体の血行が悪化した状態になっているので、目覚めた時に、「身体に疲れを感じ、身体のあちこちが固くコワバッテいる」、「肩周りや背中がガチガチに固まっている」、「身体がだるかったり、節々が痛かったりする」、などにも悩まされます。
~ 慢性的な肩コリや首コリで ~
また、慢性的な肩コリや首コリに悩まされて、首や肩の血行が悪くなっていると、“日中”でも、仕事で時間に追い込まれたり、プレッシャーがかかったりすると、『寝違い症状』が起きる事があります。
慢性的な肩コリや首コリがあると、疲労や緊張が続いて、首や背中の筋肉の張りが一層強まると、それがキッカケになって、首の筋肉のコワバリが更に悪化して、振り向いた拍子に、寝違いと同じように、首から背中の上部に「ビリッ!」とする痛みが走る事があるからです。
特に、両肩が水平ラインより下がっている“なで肩”の人や、背中が丸まった“猫背”の人は、体型的に首や肩の負担が大きいので、何かのキッカケで『精神的ストレス』や『普段の姿勢の悪さ』が強まると、首や背中の血行悪化が増し、『寝違い症状』が、日中に起き易くなります。
【 なかなか回復できない寝違い 】
~ 自然修復されるまで ~

寝違いを起こすと、首の突っ張った感覚や、首の痛みで、頭を動かせなくなるのが、何日も続きます。
これは、寝違いによって、首の筋肉に微細な傷が広範囲に、そして無数にできてしまうと、これらが自然修復される迄に、日数がかかる為です。
しかも、首は、絶えず頭を支えながら、動かさざるを得ないので、傷の自然修復が追い付かなくなったり、悪化させたりするので、余計に回復の時間がかかります。
~ 背中の筋肉がダメージを受けていると ~
更に、首だけでなく、背中の筋肉も微細な傷によるダメージを受けていると、回復までの時間が、更に増します。
上部の背中の筋肉は、首まで伸びているので、背中の筋肉がダメージを受けていると、首の毛細血管の静脈やリンパ液の流れが悪くなって、首の筋肉の修復を、遅らせてしまう為です。
しかも、毎日のデスクワークで、肩や背中の疲れ、肩甲骨周囲の筋肉痛、首や肩の凝りなどがあると、ますます回復が遅れます。
~ 湿布薬、痛み止め、首の牽引 ~
寝違いによる傷の自然修復が追い付かなくなったり、背中の筋肉がダメージを受けていたりすると、医院で処方される湿布薬を貼ったり、痛み止めの薬を服用したりしても、ほとんど効かず、何日も首のコワバリや痛みに悩まされます。
また、病院の、首の筋肉を引っ張る牽引治療を行っても、寝違いで生じた首のコワバリ部分は筋肉が硬く固まって、延ばす事ができないので、首のコワバリ部分は残ったままになり、柔軟性の回復ができなくなります。
しかも、首の柔軟性を戻す事ができないと、寝違いによって生じた首の骨の並びのズレも解消されないので、首から背中にかけての筋肉もコワバッタ状態になり、首の内側から背中にかけての響く痛みが、いつまでも続くようになります。
【 当院の、寝違い治療 】
~ ツボ治療とマッサージ治療 ~
当院では、『寝違い』のように、急に筋肉が異常収縮し、痛みを発している状態に対し、ツボ治療とマッサージ治療を利用して、症状の改善を行っています。
疲労や緊張などの慢性化によって生じた痛みの解消には、痛む箇所を確認し、その箇所の緊張を緩和して、血行を改善させ、神経の興奮を抑える事が必要なので、このような筋肉由来の痛みの解消には、ツボ治療とマッサージ治療が適しているからです。
例えば触診とツボ反応で、筋肉のコワバリ箇所や、痛みを発しているシコリ箇所を確認し、その箇所をツボ治療とマッサージ治療で筋肉の緊張状態を解消させたり、血液やリンパ液の循環を促したりすると、神経の過敏状態を和らげて、痛みとコワバリを早く解消させる事ができます。
~ 肩や背中の筋肉 ~
更に、寝違いを起こしていると、肩や背中の筋肉も、『寝相の悪さ』『精神的ストレス』『普段の姿勢の悪さ』などで、不自然な負荷が加わり、筋肉のコワバリや血行の悪化が起きています。
この為、当院では、首に続く肩や背中もツボ反応を利用し、血行やリンパの流れを改善して、筋肉の弾力性や柔軟性を回復させ、神経の過敏状態を鎮めて、寝違いの治療効果を高めるようにしています。
特に、肩甲骨まわりにある筋肉は、首と頭を支えている筋肉と連動しているので、肩甲骨まわりにある筋肉の緊張解消と血行の促進によって、首の痛みの回復をかなり早められます。
~ 施術を行う前の治療説明 ~
また、首周りの治療はデリケートな施術が必要になるので、患者がリラックスした状態で治療を受けられるように、患部を触診し、反応を確かめながら圧を加えたり、筋肉の柔軟性を回復させたりする事が必要です。
この為、当院では、患者が、安心してマッサージ治療が受けられるように、これらの施術を行う前に、治療の説明を行っています。
首は、重要な血管や神経がたくさん通っている事と、首の周りの筋肉の一つ一つが薄く、そして小さいので、あらかじめ、治療内容が分かっていると、安心して首の治療が受けられるからです。
~ 寝違い予防 ~
寝違いは、首や肩の柔軟性を回復させる事で改善できるので、首や肩が凝ってきたり、身体に疲れを感じたりしたら、眠る前に解消させておくと、寝違いを防ぐ事ができます。
当院は、寝違いによる痛みを、国家資格者による東洋医療系のマッサージ治療で、ツボ反応を利用し、早期に、患者に無理が無いような施術を行っています。
マッサージの施術時間は、15分からです。 関連する痛み・しびれなどの症状の、ご相談は、[メール]、または[電話]で、お受けしています。