むち打ち症と聞くと、自動車に乗っていて、後ろから追突された事故を思い浮かべますが、これ以外にも、思いがけない出来事から身体が衝撃を受けて、頭が大きく振られ、むち打ち症を起こす事があります。
例えば、自転車の転倒、スポーツでの尻もち、階段の踏み外し、不意に後ろから押される、台からの転落などで、思わず首が後ろに引っ張られてガクンと曲がり、首周囲の筋肉や靱帯、神経や血管などを傷めた場合です。
むち打ち症の回復には、炎症や痛みが強い急性期を過ぎた後に、患部の柔軟性や血行を回復させて、過敏になっている神経を和らげる事が大切なので、神経や血管が集まっているツボを利用したマッサージ治療を利用すると、首の痛みや不快な症状を緩和するのに効果があります。
【 背中の痛みや、腰の痛みも 】
むち打ち症は、身体が外部から衝撃を受けた時に、首がむちのようにしなって、急激に引き延ばされて曲がり、内部の神経や靱帯が傷ついたケガを言います。
この為、自動車事故だけでなく、自転車やバイクに乗って転倒したり、何かのキッカケで転んだり、運動中に倒れたり、脚立や台から落ちたりすると、頭の重さで、頭が大きく振られて、むち打ち症を起こす事があります。
これにより、首の筋肉や靭帯が許容範囲を超えて強く引き伸ばされ、首の筋肉や靭帯の“捻挫”状態になるのが70%~80%を占めるので、病院で『頚椎捻挫』と診断されるのが多くなっています。
『頚椎捻挫』は、手や足の捻挫と同じで、首の筋肉や靭帯が無理に引き延ばされて、支える力が弱った状態なので、むち打ちで『頚椎捻挫』を起こすと、首を動かす事ができなくなり、チョットでも動かそうとすると、炎症箇所や神経が刺激されて、急に激しい痛みが起きたり、ビーンと張り詰めたような痛みが起きたりします。
また背中の筋肉や背骨を囲んでいる靱帯も、首を守る為に背中の筋肉が固まった瞬間に、強い衝撃を受けて、無数の微細な断裂が起き、炎症が起きた状態になります。
この為、首だけでなく、背中も、「背中全体の慢性的なコワバリ」、「顔を下に向けると背中が痛い」、「肩甲骨の間が息をするだけでも痛い」、「背中を丸めても伸ばしても痛い」、「楽な姿勢が見つけられない」、などの痛みに悩まされます。
更に、事故で衝撃を受けた時に、腰の筋肉が、急激に、過剰に、伸ばされたり、曲がったりして、『“腰椎”捻挫』を起こす事もあります。
『ギックリ腰』に近い状態なので、「立ったり座ったりすると、痛みが起きる」、「安静にしていても、腰にニブイ痛みを感じる」、「太ももの後ろがしびれる」、「せきやくしゃみをすると、腰に痛みがひびく」、などが起き、その後、痛みが長期化する事があります。
特に、運動不足や加齢で、普段から腰を支える筋力が低下していたり、血行不良で筋肉が硬くなっていたりすると、むち打ちを起こした瞬間に、腰の筋肉や靭帯も耐えられなくなって、『腰椎捻挫』が起き易くなります。
【 筋緊張による血行悪化 】
病院で、むち打ちによる『頚椎捻挫』と判断されると、最初の治療として、痛みを和らげる為に痛み止めの服用や、首の頭を支える負担を少なくして、安定させる為に、頸椎カラーの着用が行われます。
そして、首周囲の痛みがある程度治まってきたら、むち打ち症は自然に治癒されてくるので、自然治癒を助ける為に、固まった首の筋肉をほぐしたり、温熱・電気療法を行って血行を促したりする治療が中心になります。
しかも、早期に回復するには、必要以上に安静にし過ぎない事が必要なので、事故後3日~1週間のうちに、早めにリハビリやストレッチなどの治療を取り入れています。
このような治療法で、ほとんどの痛みは、1~3ヵ月経過すると消えていきますが、むち打ちの治療を続けたにもかかわらず、首まわりの不快な痛みが、なかなか解消されなかったり、増したりする事があります。
これは、首の筋肉や靭帯など“炎症”による痛みが落ち着いてきても、筋肉が硬くギューッと縮んで、血管を伸ばしたり縮んだりする働きができなくなると、慢性的な血行悪化を引き起こし、それによって痛みが生じる為です。
また、血行の悪化によって、筋肉内に酸素が供給されづらくなって、不要な老廃物が溜まるので、身体の機能が低下し、体調を悪化させてしまいます。
しかも、血行悪化によって痛みが生じ、その痛みによって神経が刺激されて、筋肉や血管の緊張を強めるという、『痛みの悪循環』が起きる事もあります。
この状態になると、「寝ていても、起きていても、どんな姿勢をしても、絶えず首付近に、鈍く、疼くような痛みがする」とか、あるいは、「首の深部から、前には無かったズーンとする痛みがする」、などが起きます。
この為、『痛みの悪循環』を起こさない為に、治療でリハビリやストレッチなどが始まったら、本人の身体に感じる違和感を確認しながら、筋肉のコワバリ箇所を回復させたり、血行の悪化箇所を解消させたりして体調を整え、身体の機能がしっかりと働いて、自然治癒が働くようにする事が重要になります。
【 首の中の自律神経 】
また、事故直後は、ほとんど症状が現れなかったにもかかわらず、予想もしていなかった症状が、後になってから現れるケースがあります。
例えば、事故後しばらくして経過してから、「緊張性のズキズキする頭の痛み」や、「首から肩に、神経が刺激されたようなピリピリした感覚が頻発する」などが起きたり、あるいは、「身体のダルサ」、「めまい」、「吐き気」など、事故と関係のないような症状が現れたりします。
更に、腕や膝などに、事故で受けたダメージとは直接関係のない、痛みやシビレなどが起きたり、気候の変わり目や天気が悪化してくると、ズキズキと疼(うず)くような痛みが起きたり、これまで無かった身体の不調が起きたりする事もあります。
これらは、むち打ちによる衝撃で、首の筋肉や血管が不安定になると、首の中を通っている自律神経を乱し、体調維持の機能が保てなくなった事が原因と考えられています。
自律神経は、全身の器官が安定的に働くようにコントロールしているので、自律神経が障害を受けると、自律神経の働きに大きな負荷がかかったり、それによって自律神経の働きが障害されたりするからです。
この結果、首の痛みに敏感になる事や、吐き気やめまいなどの体調不良、精神的な不安定、身体の異変などの、様々な症状が現れるようになります。
首の中の自律神経に影響を与えて、身体に不調が起きてくるので、むち打ちの症状だけでなく、程度は違っても、同じメカニズムから、首凝りの酷い人やストレートネックの人にも、多く見られます。
特に、疲労や緊張が続いたり、ストレスが感じたりすると、首を支える筋肉が過度に緊張して固くなるので、何かのキッカケで、首の中を通っている自律神経が影響を受けると、体調悪化の原因になります。
しかし、これらの症状が現れても、むち打ちによる自律神経の異常についての診断は、画像による診断が難しいので、本人からの訴えから判断するしかありません。
【 当院のツボを使った、むち打ち治療 】
現在、車両事故でむち打ち症を発症した場合に、症状を早く緩和させる為に、賠償保険によるマッサージ治療が適用されるようになっています。
これは、『筋肉の異常な緊張』や『極度の血行の悪化』の改善には、昔からマッサージ治療の効果が認められており、この効果から、むち打ち症の回復治療に、広く利用されているからです。
特に、炎症や痛みが強い“急性期”を過ぎた後に、患部の柔軟性や血行を回復させて、過敏になっている神経を和らげる事が重要になるので、この時期の症状の回復に、マッサージ治療が利用されています。
当院では、東洋医療をベースにしたマッサージ治療で、筋肉の柔軟性の回復、血行の改善、神経の過敏解消などを行い、むち打ち症の回復治療を行っています。
東洋医療をベースにしたマッサージ治療が、「血行やリンパの流れを良くする」、「筋肉の弾力性や柔軟性を高める」、「関節の可動域を広める」だけでなく、むち打ち症の改善に不可欠な、「筋肉の疲労回復」、「神経の興奮を抑制する」、「痛みを改善させる」、などの効果があるからです。
これらの治療を、当院は、国家資格者が、安心・安全に首の痛みや筋肉の緊張をやわらげ、そして、体調の改善を含めて行っています。
更に、むち打ち症を効果的に改善させる為に、当院ではツボ反応を利用して、治療を行っています。
ツボが、身体の異常を知らせる反応点になっているので、その箇所に刺激を与える事により、血行やリンパの流れを改善し、筋肉の弾力性や柔軟性を回復させ、神経の興奮を抑制し、痛みや不快症状を改善させる働きがあるからです。
ツボ反応を利用して筋肉をほぐし、血流を改善していくと、これにより痛みを緩和する効果が期待できるだけでなく、首の中の自律神経の回復にもなるので、「だるい」、「肩がこる」、「冷える」、「のぼせる」、「疲れやすい」、「食欲がない」、「眠れない」、「イライラする」、「元気がない」、などの不快症状が改善されてくる効果があります。
現在、東洋医療をベースにしたマッサージ治療は、スポーツやリハビリの分野で、血液やリンパ液の循環の改善、神経障害の緩和、緊張の解消、痛みや運動制限の回復などで、利用されています。
当院は、病院の整形外科の治療だけでは不安がある方や、通院の頻度が減ったものの、まだ痛みが残る方などに、東洋医療をベースにしたマッサージ治療で、安心して、安全に、むち打ち症の改善を行えるようにしています。
マッサージの施術時間は、15分からです。 関連する痛み・しびれなどの症状の、ご相談は、[メール]、または[電話]で、お受けしています。