足裏の痛みで、「朝起きて立った時に、ズキンと痛みが走る」、「立ち仕事をしていると、痛みが出る」、「ジョギングやランニングで走り出す時に、強い痛みを感じる」、「サンダルやスリッパで歩いていると、痛む」などが起き、しばらく歩いていると痛みが無くなる症状があります。
これを『足底腱膜炎(または足底筋膜炎)』と言い、痛みの原因として、「長時間の立ち作業や歩く仕事」、「サンダルやスリッパを履き続けた」、あるいは、「運動不足や加齢による脚力の低下」などで、繰り返し足裏に負荷がかかると、足裏のアーチを形成して衝撃を吸収している足底腱膜が無理に引き延ばされてしまい、その結果、そこに無数の小さな損傷ができてしまったからです。
酷くなると痛みで歩けなくなる事があるので、足裏の損傷の回復と足裏への負荷を軽減するには、足裏とふくらはぎの筋肉の柔軟性を取り戻す事と、更に、下半身のコワバリ箇所や疲労箇所をチェックして、それらを解消しておく事が必要です。
【 足底腱膜への負荷から 】
長時間の歩行や立った状態、ランニングなどで、自覚されなくても、足裏に負荷のかかる動作が繰り返されると、足の土踏まず付近や踵(かかと)に強い痛みが起きる事があります。
このような症状を『足底腱膜炎』と言い、軽い症状を含めると、足のトラブルの中で、生涯に10人に1人が経験すると言われるほど、比較的ポピュラーな疾患になっています。
痛みが起きる“足底腱膜”は、踵(かかと)の骨から足の指にアーチ状に広がって、足の土踏まずの“くぼみ”を作っている、丈夫で強靭な腱の事で、通常ならば、この丈夫で強靭な腱によって、体重をしっかりと安定的に支えたり、地面からの衝撃を吸収したりしています。
ところが、丈夫で強靭な腱であっても、運動で強い負荷がかかったり、長時間の歩行や立ち仕事をしたり、足に合わない靴を履いていたり、硬い路面を歩いていたりすると、足底腱膜のアーチに、ギュッと過度な圧がかかって、足底腱膜が耐えられなくなってしまう事があります。
特に、「毎日、仕事で長時間の立ちっぱなし」、「仕事でくたびれるほど歩き続ける」、「重い物を持つ事が多い」、「マラソンの練習を繰り返した」、「登山をした」、などが多くなっています。
更に、足裏の負荷を強めるものとして、「硬い革靴を履いて歩き続ける」、「仕事で重いカバンを持ち続ける」、あるいは、「腰の痛みや疲れ」、「体重の増加」などがあります。
この結果、足底腱膜が強く引き延ばされてしまうと、腱膜にいくつもの微細な断裂ができてしまうので、立とうとしたり、歩こうとしたりした時に、足裏の断裂部分が引き延ばされて、ズキンとする強い痛みや、灼熱感が発生するようになります。
しかし、足底腱膜炎の痛みの特徴として、しばらく歩いていると、痛みが減少するようになります。
これは、歩いているうちに、足裏全体の筋肉が伸ばされるので、断裂部分の引き延ばしが緩和されてくるからです。
【 足に負荷をかけていなくても 】
また、足に負荷のかかる動作や仕事をしていなくても、足底腱膜炎が起きるケースがあります。
丈夫で強靭な腱であるはずの足底腱膜が、運動不足や加齢で、柔軟性が無くなったり、弱くなったりすると、多少でも足裏に負荷をかけ続けたり、腰や膝の痛みでバランスの悪い歩き方をしていたり、足の爪先のほうをひっかける履物を履き続けていたりすると、負荷に耐えられなくなるからです。
例えば、「普段、歩く事が無いが、たまたま歩き廻った」、「腰痛持ちで、歩くと脚が疲れる」、「仕事を終えて家に戻ってから、更に立ち仕事をした」、「つっかけサンダルで、ずうっと歩いた」などです。
また、妊娠や肥満、血行悪化による下半身の冷えなども、足底腱膜炎を引き起こします。
妊娠や肥満などで、体重の増加や、腰やお尻で体重を支えるようにしていると、脚の筋肉の負担が増してくるからです
また、下半身の血行が悪くなって冷えが起きると、下半身の血流の停滞と体温低下で、筋肉疲労を起こし易くなるからです。
しかし、足底腱膜炎が起きても、立ったり歩いたりしているうちに痛みが落ち着いてくる事と、一般的な傷のように、見た目でわかるような、腫れや赤みといった傷が無いので、多くの場合、何もせずに、そのままにしがちです。
ところが、微細な傷が治りきらないでいると、立っているだけでも足裏に体重がかかり続けるので、仕事や家事をしているうちに、治りかけた傷が再び拡がったり、新たな傷ができたりして、痛みが再発したり、強まったりします。
この結果、歩き始めや立ち上がりで、床に一歩目を踏み出した時に、足裏の土踏まずあたりに「ズキン!」とする鋭い痛みがするだけでなく、断裂部分の炎症で、足裏に熱を持っているように感じたり、足の裏や指の付け根が、いつまでもジンジンと痛んで不快な疼痛が続いたりするようになり、更に、踵(かかと)の骨の足底腱膜が何度も強く引っ張られてくると、歩いたり、立ったりするたびに、踵も「ピリッ!」とする、強い痛みが起きるようになります。
【 治りづらい足裏治療 】
病院での足底腱膜炎の治療は、足裏の腱膜の微細な損傷が原因になっているので、痛みが強い場合は麻酔を使って痛みを軽減する事がありますが、よほどの事が無い限り保存療法が基本になります。
この為、足裏の痛みを和らげる為に、足裏に湿布を貼ったり、テーピングをしたり、痛む部分をくりぬいたインソールを使ったりしますが、その後の治療は、ストレッチやセルフマッサージで、ふくらはぎの筋肉と足底腱膜の柔軟性を回復するように指導されます。
これらの治療によって、足裏の傷の自然回復を促す事と、足裏にかかる負荷を減らす事が中心になります。
しかし、自然回復を待つ治療法なので、どうしても、ある程度の回復期間が必要になります。
しかも、足裏に負荷をかけないようにしても、毎日の生活で、どうしても立ったり歩いたりして足裏に負荷をかけてしまうので、治りが悪くなります。
この為、足裏の柔軟性を回復させるには、治療期間が数ヶ月から1年程度かかってしまい、かなりの日数が必要になります。
また、腰や脚などの下半身に緊張や疲労が強まっていると、下半身の筋力のアンバランスや筋肉のコワバリなどで、足のアーチに大きな負荷がかかり続けてしまうので、腰や脚などの下半身の緊張や疲労を解消して、筋肉バランスを回復させる事も必要です。
この為、「ふくらはぎのコワバリ」、「脚のダルサ」、「腰の鈍痛」などの確認と、これらを回復させる事も必要です。
しかし、下半身に緊張や疲労が強まっていても、緊張箇所や疲労箇所のハッキリとした自覚が無い事が多いので、この事も、痛み解消の期間を長引かせる原因になります。
【 当院の、足底腱膜炎の治療 】
当院は、足底腱膜炎に対して、東洋医療をベースにしたマッサージ治療にツボ治療を加えて、痛みの解消を行っています。
足底筋膜炎は、下半身の筋肉や足底筋膜の柔軟性が無くなって、足底筋膜が無理に引き延ばされた事が原因になっているので、筋肉のコワバリ箇所や血行の悪化箇所を確認して、筋肉の柔軟性を回復させるマッサージ治療が、症状を回復させるのに適しているからです。
しかも、下半身には、昔から利用されている、いくつもの有効なツボがあるので、下半身に現れたツボを、重要な『治療点』として利用すると、足底腱膜の損傷の修復を高めるだけでなく、治療期間を短縮できるメリットもあります。
例えば、足裏の痛み解消に、『治療点』であるツボを確認して刺激を加えると、ツボが神経や血管が集まっている箇所なので、その刺激に順応して、筋肉内の血流が高まって損傷の回復が進んだり、神経過敏が和らいだりするので、痛みや違和感を減少させる効果があります。
また、血行の悪化で、不要な老廃物が溜まっていたのが、ツボ治療で、血流が改善されて排出され易くなるので、それにより、足裏の神経の興奮を鎮めて、足裏の痛みや違和感を解消する効果もあります。
これらによって、足底腱膜炎が初期の段階ならば、下半身の筋肉の硬直を解消させるだけでも、足裏の腱膜の負荷が減り、1回の治療でも、痛みが減少するのが分かります。
更に、当院では、足底腱膜炎の再発を防ぐ為に、腰を含めて下半身の緊張や疲労のチェックを行い、それらを解消させる事も行っています。
仕事や家事、あるいは、加齢や運動不足などで、下半身に緊張箇所や疲労箇所があると、それによって脚のコワバリや血行悪化となって、足裏に影響を与えるからです。
腰や太ももの緊張や疲労を解消させて、脚のコワバリやシコリを解消していくと、足裏への負荷が軽減して、痛みの再発防止になるだけでなく、元の自然な柔軟性が回復するので、下半身がスッキリした感じになり、軽くなった感じになります。
足底腱膜炎の痛みを解消させるには、足底腱膜とふくらはぎの筋肉の柔軟性回復だけでなく、下半身の緊張や疲労を解消させて足裏の負荷を減らす事が必要なので、下半身の筋肉の柔軟性回復が必要です。
当院は、マッサージ治療とツボ治療で、下半身や足底筋膜の疲労や緊張を解消させ、それによって、血流や柔軟性の回復を行っているので、足底腱膜炎の解消効果だけでなく、治療期間が短く済み、再発防止の効果もあります。
マッサージの施術時間は、15分からです。 関連する痛み・しびれなどの症状の、ご相談は、[メール]、または[電話]で、お受けしています。